EF200形電気機関車

東海道・山陽本線で最長の26両を牽引するEF200。
撮影地:甲南山手駅

概要

説明

国鉄民営化後、東海道・山陽貨物はEF65形とEF66形で運転していたが、好景気によって飛躍的に貨物輸送が増大した。JR貨物ではEF66形やEF81形のマイナーチェンジ車を新製することで対応したが、将来的に老朽化した機関車の置き換えも考えられ、1990年にJR貨物初の新型電気機関車として登場した。EF200形はVVVFインバータ制御、ボルスタレス台車、リンク式駆動方式など、多くの新技術を取り入れている。そのため登場当初は現在と異なる塗装をしていて、車体側面には「INVERTER HI-TECH LOCO」のロゴマークが描かれていた。なお、2005年から2009年にかけて塗装変更が行われ、EF210形に準じた現在の塗装になった。
EF200形は高速貨物列車のさらなるスピードアップと将来の1600t牽引を考慮した結果、1時間定格は6000kWとなり、これは国内の電気機関車としては現在でも最高の出力を誇っている。
まず1990年に試作機である901号機が登場し、各種試験を行った後、1992年に量産機が登場した。輸送力増強を目的に登場したEF200形であったが、強大な電力を既存の変電所設備では賄いきれず、最大出力での運用時に電圧降下が起こり、他の旅客列車に影響を及ぼすなどの問題が頻発した。そのため、EF200形はノッチを制限し、EF66形と同程度(3900kW)まで出力を落として運用されている。また、旅客駅や貨物駅、待避線の有効長の関係から1600t牽引列車の構想も頓挫した。このため、EF200形の量産機は20両で製造を終了し、EF65形とEF66形の本格的な置き換えはEF210形へと移行した。
EF200形は全機が吹田機関区に配置され、東海道・山陽本線の高速貨物(東京貨物ターミナル~幡生間)を中心に活躍している。また、2007年3月から東海道・山陽貨物において運転を開始した1300t牽引列車に重点的に充当している。

両数

吹田機関区
900番台・・・1両
0番台・・・20両

計21両

性能

設計最高速度:120km/h
最高運転速度:110km/h
定格速度:81.2km/h
1時間定格出力:6000kW
定格引張力:261kN≒26600kgf

1600tを牽引して10‰上り勾配区間を90km/h以上で走行することが可能。
1100tを牽引して25‰上り勾配区間で停止後、起動することが可能。

制御方式

VVVFインバータ制御

種類:2レベル電圧型PWM方式
素子:GTOサイリスタ
制御単位:1C1M×6群(個別制御)

ブレーキ方式

発電ブレーキ併用電気指令方式空気ブレーキ

主電動機

形式:FMT2形
種類:三相誘導電動機
1時間定格出力:1000kW
駆動方式:1段歯車減速リンク式駆動
歯車比:75:16=4.69

台車

形式:FD3形(両端)、FD4形(中間)
種類:ボルスタレス台車
軸箱支持方式:円筒積層ゴム式

写真

(左)根岸の石油輸送に充当した時もあったが、現在は見ることができない。撮影地:生麦駅
(右)現在EF200形は東海道・山陽本線の高速貨物列車にのみ充当している。撮影地:島本駅



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