江戸取に入学してからもう半年以上の月日が経ちました。慣れない環境や新たな友人など、数々の「新しいこと」に戸惑いながらも、これからの生活に対して大きな期待を抱いていた入学当初を、ついこの前のことのように思い出
します。 今年は新型コロナウイルスで、長期間の休校期間や、新しい生活様式、
中止になった学校行事など、例年とは異なることが多く、普通に生活し、普通に友達と話し、普通に学校へ通えるという「普通のこと」が、どれだけありがたいことなのかを強く実感しました。
初心に返るという話をお聴きし、入学時に課題として書いた作文のことを思い出しました。あの作文がなかったら、私は自分の初心や目標、夢のことなど、今頃は深く考えなかったかも知れません。あの作文は私にとって得がたい機会であり、学生生活の指針となるものです。今回の講話を
お聴きして、私の初心と、この六カ月間を振り返り、初心から外れているところや、初心を貫いているところの両方を改めて見つめ直しました。感想文をいくら思いを込めて書いても、人は忘れてしまう生き物だから、ところどころ思い返し、ほつれたところは直す作業が大切だと思います。
私が初心として常に大切に思っていることは礼儀です。幼い頃から両親が教えてくれたおかげで、礼儀に対する意識は強い方だと思っていますが、ともすれば乱れてしまいがちになってしまいます。常に一挙一動や自分の発言に、相手への思いやりと、私や両親の誇りを込めようと思います。
また、確実に成長させたいのは忍耐力と集中力です。やりたいことをやるのは楽しいし
、楽なことではありますが、そちらに手を伸ばしてしまいたい気持ちを抑え、先にやるべきことと
、その先にある自分の成長に手を伸ばし、それができることを習慣にしたいと思っています。その自分の成長過程を、多くの先輩方が過ごしたこの学舎で
確かめることができることを
、今日の講話をお聴きして誇らしく思いました。 この江戸川学園取手中・高等学校の歴史について詳しく知ったのは、この講話が初めてでした。講話をお聴きしながら、この江戸取には意外に多くの「元江戸取の生徒」の先生がいらっしゃるのだなという印象を持ちました。この大先輩方は、江戸取を作り上げてきた人々であり、今も私たち生徒と共に江戸取を作っているのだと思
うと、深い感動を覚えます。四十年ほどの歴史を持つ江戸取には
、とても多くの人が関わっていて、その一人一人が伝統を受け継ぎ、築き上げ、後の人に伝えていったバトンを私も今持っています。江戸取生の一人としての自覚と誇りを持ち、それに恥ずかしくない行動を常に心がけようと思いま
す。そして、その伝統や誇りがつまったバトンを
、新しく江戸取に入ってくる後輩達に渡す役目を果たしたいです。 初心について、伝統についての意識をはっきりと持てた一方、将来のことは、私にとってまだあやふやで不透明です。持っている夢はとても大切であり、最優先であるけれども、授業を受けたり、講話を聴いたり、アフタースクールに参加したり、部活の先輩方と話したりする中で、新たに興味があることや知りたいことが増えて迷っています。
けれども、結局、何が一番よかったかということは結果論に過ぎず、実際にやってみないと分からないものです。まず、様々なことにチャレンジし、失敗して、最終的に何か一つに絞り込んだ時に、できる限り後悔しない道を選べるようにしたいと思います。そのためにも土台となる勉強はしっかりやろうと思いました。今回の講話は
、改めて自分を振り返るよいきっかけになりました。明日からの日々も前向きに、私らしく過ごしていくつもりです。 |