中等部1学年

篠崎史紀&N響の仲間たちを鑑賞して

2020.9.14

 

1組 名演奏家に近づきたい    

 今回の篠崎史紀&N響の仲間たちのコンサートを聴き、音楽の大切さ、素晴らしさを実感することができました。僕は、4歳から約9年 間、バイオリンを習っていますが、著名なオーケストラやバイオリニストによるクラシック・コンサートをほとんど聴いたことがありません。今回、篠崎史紀氏の生のバイオリン、そして有名なNHK交響楽団の演奏を聴くことができ、感無量でした。 

 最初の「アイネクライネナハトムジーク 第一楽章」の、遠くまで響き渡る綺麗な曲が耳に入った瞬間、時間が過ぎて行くのを忘れてしまいました。気がついたらもう終わり、もっと聞いていたい、そんな感情がわき起こり、僕ももっとバイオリンを頑張らなくてはと思いました。そして、もっとクラシック・コンサートに足を運び、生のバイオリンの音色に触れ、自分もその音色が出せるようになりたいと思いました。 

 今回のコンサートから学んだことはたくさんあります。バイオリンのファーストポディションからサードポディションへの手の移動の仕方や、サードポディションでの手の使い方、弓の配分の仕方、最初の音を合わせる時の合図の仕方など、コンサートの最初から最後まで学ぶことばかりでした。 

 バイオリンという弦楽器は、人の性格や、特徴によって音色が変わります。けれども、最初から個性的に演奏ができるわけはなく、まず、優れた演奏家の技術を真似るところから始まるものです。バイオリンは数多くの弾き方や高度なテクニックがあり、表現の仕方は個人の自由であり、十人十色、完璧に真似をするのは難しいことですが、自分が参考にしたいバイオリニストの演奏をできるだけ吸収し、その人の特徴をマスターしてみようという意欲が高まりました。 

 今回のコンサートでは、まず名演奏を模倣することが、上手くなる秘訣だということを確信しました。ぜひ参考にし、自分の技術を高めていきたいと思います。

1組 チェンバロの神秘的な調べに魅せられて  

今回、実際に本物のオーケストラによる音楽を聴くことができ、その迫力にとても感動しました。ヴィヴァルディの『四季』は音楽の授業で鑑賞したことがあります。音楽の先生がおっしゃっていたように、CDで聴くクラシック音楽は、美しい音色や迫力など、やはりなかなか伝わってきませんでしたが、生演奏を聴いてみると、実に一つひとつの音色やハーモニーが繊細で、吸い込まれるような感じがしました。 

最初に感じたのはヴァイオリン系の楽器の音色の可能性についてです。弦楽器だけの構成で奥行きのある綺麗な音色が出せていたことに感動しました。 

次に感じたのはチェンバロの音です。音楽自体はヴァイオリン系が主役ですが、奥の方からチェンバロの神秘的な美しい音が聞こえてきました。音自体は小さいけれど、チェンバロ抜きで演奏したら、もっと違う演奏になったはずです。そういう点でも音楽は面白いと感じました。楽器は、一つひとつが曲の中で、そしてオーケストラの中で、しっかり役目を果たしているのです。これからも、機会があればぜひクラシックコンサートに足を運びたいと思います。

2組 『四季』ー私の心象風景

今回のN響のコンサートを聴き感じたことは、音がとても綺麗で、透き通った優しい印象を受けたことです。

一曲目の『アイネクライネバハトムジーク』の演奏後には少しの間、楽器曲の紹介があり、各楽器の違いなどをとてもわかりやすく説明してくださいました。
 

二曲目の『四季』の「春」「夏」は、どちらも風景が見えてくるような曲でした。動画で上がっているものとは異なり、生演奏の方がはるかに音から聞こえてくるイメージが増え、実に感動的でした。すばらしい演奏をありがとうございました。

3組 阿吽の呼吸   

私は、今回初めて生でプロの方々の演奏を聴くことができ、音の繊細さ、あるいはその迫力、そして楽器が奏でるすべての音の美しさに、すっかり魅せられ、穏やかな気分に包まれました。本当にテレビやラジオで聴くのとは大違いの感動的なコンサー トでした。

なかでもヴィヴァルディの『四季』は、ソネットと弦楽器の奏でる音がとても合っていて、歌詞がなくても、様子や感情を細やかに、あるいは大胆に表現していました。また、演奏の際、指揮者もいないのに、テンポが崩れることなく、速い曲でも息がピッタリと合い、N響の方々の技術のすばらしさに感激し、「クラシック音楽でこれほどまでに感動し、心を揺さぶられることがあるのか」と、最後まで驚きの連続でした。

これからも歌詞のあるなしにかかわらず、クラシック音楽の曲にもさらに関心を持ち、様々な曲を聴いてみようと思います。

4組 「音楽は、人と人とがつながるツール」 

私は、吹奏楽部に所属しています。今回の演奏を聴いて、演奏者に尊敬の念を抱いたところがたくさんありました。まず、一つ目は指揮についてです。吹奏楽では指揮者が必ずいて、その人に合わせてリズムを取りますが、N響の方々は、ヴァイオリンを演奏していた方が、体でリズムをとっていただけなのに、リズムがぴったりと合い、リズムが遅くなったり、速くなったりと変化して行くにもかかわらず、そのリズムに合わせて、テンポを一定に保っていました。指揮をとりながらヴァイオリンも同時に演奏するということは、実に難しいことであり、吹奏楽では考えられないと感じました。

もう一つは、演奏する人数についてです。江戸取の吹奏楽部は、60人くらいの生徒が音を鳴らし、一つのメロディーを作っていますが、今回の演奏では、11人での演奏でした。そんな少人数であるにも関わらず、重厚感のある演奏で、11人でも迫力のある美しい演奏ができるということに感動しました。ヴィ ヴァルディディの『四季』では、高い音の鳴るヴァイオリンで、虫が飛んでいる情景、チェロの音色は雪が降っている情景を表現しているように感じました。

演奏の最後で、演奏者の方は、「音楽は人と人とがつながるためのツール」とおっしゃっていました。新型コロナウィルスの影響で、ソーシャル・ディスタンスや、テレワークなど、人と人とが触れ合う機会が少なくなった今だからこそ、音楽は「コロナ禍」という壁を越えて、人どうしの心をつなげるために、大きな役割を果たすものだと思います。

コロナ禍の壁を越え、私たちの心に大きな感動を与えてくれたN響の方々には本当に感謝しています。いつか私も吹奏楽部の部員として、N響の方々のように、人々の心を感動させる演奏ができるようになりたいと思いました。

5組 生演奏の臨場感  

今回のコンサートを聴いて、録画、録音で鑑賞することと、生で聴くことの違いがよくわかりました。僕たちにとって初の学校でのコンサートでしたが、こんなに感動するものとは知りませんでした。 もっとも、『四季』はコンサートの前の音楽の授業で聴きましたが、この曲はCDで聴いても素晴らしいと 感じました。季節によって曲の暗さ、明るさがあり、なかでも曲が単調であることや、とても激しいことから、ヴィヴァルディの嫌いな季節は「夏と冬」なのではないかと感じました。

「夏」は、燃えそうに暑い日や、鳴り止まない雷と激しい大雨の情景を表している様子、また雹によって穀物が打ち倒されていく様子が音色によって感じられました。

「春」は鳥が鳴いているような軽やかな音色で表現されていました。また、雷雨の訪れや、雷雨が止んだ時の開放感あふれる鳥のかわいらしい鳴き声、犬の鳴き声といったものが 、それぞれの楽器によって表現されていることに感動しました。

「秋」は、人々が収穫に大騒ぎ、そしてその騒ぎは次第に弱まり、狩りが始まる。しかし、やがて追い付けられてしまい、なくなってしまうというストーリーでした。

「冬」は、とてつもない寒さから逃げるような音楽で、やっと家にたどり着いた人々、外は大吹雪ですが、人々はコタツや暖炉でゆっくり休憩といった、落ち着きのある曲になっていました。そして、雪の上を転ばないように用心して歩いている様子、風がものすごい勢いで吹いている様子がよくわかりました。

音楽でこれほど物語の状況が目に浮かぶことに本当に驚きました。また、演奏していたさまざまな楽器についても知ることができ、とても勉強になりました。時間があれば、今日聴いた曲をまた聴き返したいと思いました。

組  ますます広がる音楽の世界

私は今回のコンサートを聴いて、音楽について、もう一度考え、学ぶ機会を持つことができました。私は音楽を聞くことは好きですが、オーケストラの演奏を生で聴いた経験はありませんでした。今回の貴重な体験によって、音楽の素晴らしさを改めて実感することができました。

現代ではコンサート会場に足を運ばなくても、CDや、テレビやラジオ、そしてパソコンやスマホでも、聴きたいときに自由に気軽に音楽を聴くことができます。しかしそれは、生演奏を目の前で聴くこととはまったく別物です。何よりも音の迫力が違います。以前、音楽の授業で先生は「音楽があれば、言葉がなくても意思疎通ができる」とおっしゃっていましたが、今回のコンサートでは、そのことがよくわかりました。

ヴィヴァルディ作曲の『四季』の「春」からは、春がやって来て小鳥たちが喜び、ときめいている様子が感じられ、「夏」からは 、夏の暑さで気分が落ち込み、うんざりしている様子が想像でき、改めて音楽はすばらしいと実感しました。

コロナ禍のなか、私たちのために素敵な演奏を聴かせてくださり、私たちの音楽の世界を広げてくださったNHK交響楽団の方々、その計画をしてくださった先生方、誠にありがとうございました。

6組 無知な自分を未知の世界へ誘うクラシック

N響のコンサートを聴く前日、担任の先生から、「明日はN響のコンサートだからね」と言われ、「NHK交響楽団? なにそれ?」という状態で、帰宅後、親に尋ねました。すると親は、「NHK交響楽団はすごいよ。なんだって日本のとても有名なサントリーホールでコンサートしているぐらいなのだから」と言われ、N響はとにかくすごいのだと知り、実際に聴いてみると、迫力がすごく、自分も実際に楽しく聴くことができたと同時に、音楽のすばらしさを知ることができました。

誰でも1回ぐらいは、聴いたことがあると思われるモーツァルト作曲の『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』も演奏されました。ピアノや、フルートなどと一緒に演奏するのが、オーケストラのコンサートだとずっと今まで思っていた僕は、こういう弦楽器だけで演奏するコンサートもあるのだとわかり、新鮮な気持ちで聴くことができました。

そのあと、篠崎史紀氏が、弦楽器の説明をしてくださいました。その中でも、ピアノかと思った「チェンバロ」という楽器が珍しく、印象に残りました。ピアノの下にはペダルがついているのですが、チェンバロには、ついていないそうです。

 約30分の短いコンサートでしたが、クラシック音楽が好きになりました。機会があればN響のコンサートに行き、クラシック音楽を堪能したいと思います。本当にありがとうございました。

7組 弦楽器の持つ無限の可能性を知る

 私はヴァイオリンのコンサートに参加し、とても感動しました。私は弦楽同好会に入り、初めてのヴァイオリンに触れています。とても楽しく、すぐにヴァイオリンが大好きになりました。私が弦楽同好会に入ったのは、もともと音楽が好きな私は、今まではピアノしか習ったことがありませんでしたが、幼い頃からヴァイオリン(あるいは弦楽器)を中心としたコンサートに連れて行ってもらい、ヴァイオリンもずっと弾きたいと興味を持っていました。今の私は、まだヴァイオリンをうまく弾くことができず、大変ですが、今回のコンサートを聴くことによって、いっそうがんばろうという気持ちがわきました。

江戸取には「紫峰祭」という学校行事があり、今年度は「オンライン」という形になりましたが、弦楽同好会もそこで発表することになりました。オンライン(ライブ配信)でうまく弾けるよう、私も毎日練習しています。今回のコンサートでは弦楽器の弾き方やクラシック音楽について、プロの演奏家の方々からうかがうことができ、とても勉強になりました。

もう一つ、私はこのコンサートを通して昔のことを懐かしく思い出しました。4歳の時に1年間、私はイタリアに住んでいましたが、イタリアのブレイシアにある美しいオペラハウスのボックス席で、クラシックコンサートを聴いたことがあります、その時の臨場感あふれる迫力ある演奏を今でも覚えていますが、今回のコンサートでも同じような感動を覚え、とても感激しました。私たちは音楽によって、多くの人々と心を通い合わせることができることを改めて実感しました。素敵な演奏をありがとうございました。

8組 「風」を感じたクラシック・コンサート

 私は今回演奏を聴き、今まで感じたことのない昂揚感を覚えました。演奏を聴く前は、どうせ普通の退屈なクラシック音楽のコンサートなのだろうとあまり期待せずにいましたが、演奏が始まった瞬間、風が吹いたかのように、景色が変わりました。初めての感情と素晴らしい演奏にうっとりしてしまいました。演奏からは、その曲を作った人の熱い思いと、曲が観客に伝えようとするイメージがそのまま伝わってきました。古典的な名曲と言われるだけあって、作曲が素晴らしいのはいうまでもないことですが、演奏家の方々の名演奏が、クラシック音楽の醍醐味を、初めて生で聴く私に教えてくれました。