中等部3学年

新井 紀子先生の講演をお聴きして

〜AIが大学入試を突破する時代の社会変化〜

2019.7.1



 

1組 新井紀子先生のお話をお聴きして

僕ははじめ数学にはあまり興味がありませんでした。なぜなら僕自身、数学があまり得意ではなかったからです。しかし僕は新井先生の講話を受け、興味を持ち始めました。すると驚いたことに少しずつ数学に対する苦手意識が解消されていきました。今回の講話は、「AIロボット」の仕組みについて詳しく知ることが出来ました。今日、世界ではAI(人工知能)の開発がとても盛んに行われています。それと同時に世界ではAI機能を搭載した家電製品などが急速に普及しつつあります。有名なもので言えばスマートフォンに搭載されている音声認識機能や炊飯器、エアコンなどです。今回の講話で先生はご自身が手がけられたプロジェクトである「ロボットは東大に入れるか」で使用された「東ロボくん」の話を交え、AIロボットの機能と欠点について教えてくださいました。僕はこういった分野や研究も数学なのかと思い、感動し、興味を持ちました。「東ロボくん」の話で特に印象に残っているのは、猫の画像を認識させるという話です。大量のデータをAIロボットに入力し、沢山の似たような画像、曖昧な画像から、「猫だ」という画像を見つけだすということはAIロボットには出来ますが人間の僕ではわからないものもありました。これを考えるとAIは今、人間を超えてきています。AIには感情というものがありません。将来、世界はSFの世界のような今では考えられないものになっていきます。だからAIと真剣に向かい合わなければならないと思いました。

 

2組 AIとどう向き合っていくか

私は、AIの発達は日常生活が便利に快適になると思いますが、現代の技術による目ざましい発達により不安に思うこともあります。AIは正確さが長所のひとつですがそれに私たち人間が依存しすぎてしまうことが予想されます。たとえば、最近の将棋の試合でAIと対決する様子を見たことがありますが、「AIの評価値」のようなものがあり、それが優勢であった場合正しい判断だと思われる風潮が定着しつつあるのではないかと思いました。全てを網羅的に検索できるコンピュータの計算速度の方が、人間より判定速度が速いという事が事実としてあります。これは、自動車が人間より移動速度が早いことが当たり前であるという考え方と同じです。これは発展していっても特に不安を感じないと思います。それはあくまで人間の延長上にあるシステムであるだけだからなのではないかと思います。しかし、答えがいくつかあるとか、答えが難しい問題までAIの判定全てが正しいと信じるようになってくると多少不安が出てきます。それは、誰かが作ったプログラムなのであって、何らかの意図が刷り込まれている可能性があるからです。これらのシステムによって私たちの生活を取り巻く環境の変化は、さらに大きく変化していくと考えられます。そして、その変化に応じて、仕事の多くがAIに引き継がれていくと多くの人が予想しています。しかし、AIには「人の気持ちの機微」に関わることは理解できないという結果が東ロボくんで公となっています。そこで、例えば教育や医療、福祉、クリエイティブなどの分野では、人間の力が必要となってきます。私たちが社会で生き抜いていくためには今後、どんな道具としてAIを開発し、使いこなしていくべきか責任をもって考えていく必要があると思います。

 

3組 新井紀子先生の講演をお聞きして

  僕は、新井紀子先生の講話をお聞きして読解力の重要性を理解することができました。新井先生は「東ロボくん」の研究の最前線で活躍されています。そのため、人間とAIの違いという観点からお話をされていました。この大きな違いは、助詞が理解出来るか否かというところにあります。助詞が理解できなくては、文としてしっかりとした内容をつかむことができません。だからAIは読解力が必要なものは理解できません。読解力は年齢が上がるにつれて自分の考え方が確立されていくため、つきにくくなっていきます。そのため、中学生のうちに新聞を要約するなどして読解力を身につけることが重要だとおっしゃられていました。この読解力をしっかりと身につけていくと、読解力があまり必要とされない仕事についていて、その仕事がAIを搭載したロボットに奪われたとしても別の読解力が必要とされる仕事につくことができます。 宇宙飛行士という職業の今後を例にとって考えてみましょう。現在、宇宙飛行士というのは必ずしも安全に任務を遂行できるとは限らない状況にあります。ロケット事故や船外活動中の事故などです。それらをAIを取り入れたロボットにやらせたとする。そうした場合、確実に安全に任務を遂行出来るようになります。しかし、読解力を身につけた人々が行うことで、それよりも良い結果が得られるということです。素早く場の状況を読み取れる、という意味の読解力が必要となります。これと読書によって鍛える読解力とは違うと思われるかも知れませんが、僕は密接な関係があると考えます。なぜなら、どちらも重要な情報を把握するという点において共通しているからです。これからの社会で生きていくために、読解力をもった未来型人材になっていきたいです。

 

 

4組 新井紀子先生の講話をお聴きして

 今回、新井先生の人工知能と大学に関する講話をお聞きして、現代の人工知能がどこまで進化しているのか理解するとともに、これから私たちが勉強をしていく上で重要な点を見つけることができました。まず、身近なAIについて、私はよくapple端末でsiriを活用することがあります。その際「なぜ私たちが言った質問を理解でき、その問いに適当な答えを導き出せるのか」と疑問に思います。それは、人工知能が重要なキーワードを複数抜き取ってそれらで検索をかけ、それに伴って出るキーワードを検出していることがわかりました。また、人工知能は助詞に弱く、場合によっては県名と苗字が混乱してしまうという、今のAIの弱点についても説明してくださいました。日本人は普段から日本語を使って会話をし慣れているので、周りの雰囲気や話しているテーマといったところから多少の助詞の語弊があったとしても、それについてあまり気にならずにキーワードなどからその人の言いたいことが理解できます。これは今後の人工知能でも不可能に近い、人の突出した技術だと思います。しかし、それらの能力が弱みになる時があります。それは、試験や面接などの適切な言葉のみを使用する時です。もし、普段から語弊のある文を書いたり、聞いたりしているとそのような時に読み間違いや問題に適さない回答をする事などが生じてしまいます。事実、人工知能は現在の学生の8割の人々に能力で勝っているという結果がありました。だからこそ、今一度、普段の会話での文の正しさを考え、さらに正しく聞いて、問題の意味を理解して正確に読んでいく力を身に付けたいです。

 

5組 新井紀子先生のお話を聞いて

 私は、今回の新井先生の講話をお聴きして、読解力の大切さを学ばせて頂きました。私は学校内での中間試験や期末試験等の定期試験で、総合成績は芳しくありませんし、数学では学年のほぼ最下位に近い点数しか取れていませんが、現代文のテストで学年の平均以上を取れているので、私は国語能力が十分にあると思っていました。ですが、その考えは間違っていました。新井先生は数学者でありながら時々九九の七の段を間違えると言っていました。では何故数学者としてやっていけてるのか、と言うと、「読解力があるからだ。」とおっしゃっており、更には、「問題が解けないのでは無く、問題が読めてないのだ」とおっしゃいました。そう考えると、私は全く読解力が身に付いていないことがわかりました。確かに、同学年の上位常連者の成績を見てみると、数学も国語もどちらも出来ていました。私はこれからより本を深く読み、読解力を身に付けて、全ての教科において芳しい成績を取れるようになりたいと思いました。

 

 

6組 東ロボくんについて

僕は今回の東ロボくんについての講話を受けて、最近のAIの発展はとても凄いなと思いました。まだまだ、思考力が問われる問題などは解けませんが、計算問題などは普通の人間よりももっと速いスピードで解いてしまうということを聞いて、こうやってAIが発展したからこそ、大学入試が普通の計算や抜き出し問題などではなくて、しっかり考えたり自分の想像力などを使わなければいけない問題になったのではないのかなと思いました。なので、これからは先生から受けたアドバイスを元に、しっかりとる勉強していきたいです。また勉強合宿ではこのアドバイスを生かせるチャンスだと思うので、精一杯勉強したいと思いました。 

 

7組 新井紀子先生の講演会をお聴きして

 AIは最近ものすごいスピードで成長を遂げていて、もう人間よりも高度な知能をもっているんだろうな。という印象を持っていた私には私は新井紀子先生のお話を聴いて1番驚いたのはAIは犬と猫の判断が難しい、ということでした。犬みたいな猫、猫みたいな犬、私達は「なんとなく」見分けがつくのでAIはそんなの難しくもなんともないんだろうな。と思っていました。しかし、よく考えてみると将棋やオセロなど形が決まっていて全てのパターンを覚えれば出来てしまうことよりも例外などがある犬や猫を見分ける方が機械であるAIにはよっぽど難しいことなのか、と新しい発見に驚きを隠せませんでした。しかし、あと50年、100年もすれば人間にとってかわって、AIが仕事をこなす時代がやってくる、ということも人間にとっては重い事実であることを深くうけとめました。私は特に取り柄のない人間なので今、私達人間が行っている仕事の50%ほどAIが行うようになると私は仕事につけるかどうか、という心配が心を駆け巡ります。人間にしか出来ない考えることで行う仕事、AIには出来ない例外がある仕事の需要がこれからさらに上がります。2020年に新しい大学の受験制度ではそういった思考力、読解力などに重きを置かれると聞きました。AIが進出するなか、人間も変わらないといけない、私達は人間の意義を示さないといけないのだと感じました。私もその大きな変化についていけるようにこれから、精一杯努力していきます。

 

8組 新井紀子先生のお話を聞いて

 今回、新井紀子さんのお話を聞いて、僕は改めて教科書の重要さに気づかされました。何故かというと、新井先生が問題を正解できなかった人工知能のことを「人工無能」と面白おかしく言っていましたが、現在の一部の中高生がこの「人工無能」に凌駕されているという実態があり、負けている原因が教科書をしっかり読めていないことだと聞いて正直笑い事じゃないなと実感したからです。教科書が読めていないと文を暗記して、記述を回答通りにしか書けなくなるので、AIに負けてしまうと新井先生はおっしゃっていました。自分の中にも記述問題は答えに相当近いものじゃないと安心できないような所があります。これは文をしっかり読めていない証拠だと思います。なので自分はこれから何回も教科書を読み返そうと思いました。そうすれば基礎読解力も上がるし、講話で教科書が読めるか読めないかで入れる高校や大学が決まってしまうと言っていたように、教科書が読めるようになってきたら、少しでもいい学校に入れると思います。講話の最後に先生が仰っていた、「基礎読解力が人生を左右する」という言葉を受けて、これから少しずつ基礎読解力を上げていって人生をより良いものにしていきたいと思いました。