夢を語る会に参加して 〜自分の夢を語る〜

1組 

 私は幼い頃に自転車から転倒し、救急病院で治療を受けたときの記憶や感動から医師への道を志すようになりました。夢を尋ねられると必ず、困ったり、苦しんだりしている人に手を差し伸べられるような医師になりたいと答えてきました。親戚の中にも、医療に関わる人がいたため、医師という職業に高く意識を持ち続け、そのために努力を重ねたい一心でした。また、入学してから、同じ志を持つ仲間や熱心に指導してくださる先生方、実際に医療現場で働く先輩方と出会い、ますます私の医師への憧れは高まっていきました。
 しかし一方で、医師は命を扱う者として、絶対ミスが許されないという重圧も感じます。その重圧に耐えるだけの知識と経験を積むために、今、仲間達と共に学び、協力し、切磋琢磨していきたいと思っています。
 私が今、目指す医師の姿として、病に苦しむ人の症状だけを看る医師ではなく、その患者さんの生活から起こる習慣病や遺伝的な背景と共に、人間が持つ免疫の力を伸ばし病気の治癒に寄り添える様な医師になりたいです。
 昨年、京都大学の本庶博士に、ノーベル医学・生理学賞が贈られました。本庶博士の「免疫をおさえる仕組みを発見し、それを応用したガンの治療を開発した」という功績を讃える受賞でした。また本庶博士が会見で「研究者にとって一番重要なのは何かを知りたいと思う心を大切にする探求心である。」と述べられました。これは研究者だけに通じることではなく、この世界の職業全てに携わる者に対しての言葉だと思いました。現状に満足することなく、常に探求心を持って、改めて医師という道を目指したい、と思った瞬間でした。私は体調不良の時にいつも受診する病院があります。その病院では、なるべく少ない薬を出して、人間本来の免疫力をもって病気を治癒するという診療を行っています。その為、顔色をはじめ、普段の生活習慣のこと、家族で同じ症状を患っている人がいるか等、たくさんのことを細かく聞かれます。なので、診察時間、待ち時間はとても長いのですが、受診した後はいつも安心して帰宅できます。
 私は先に述べたように患者さんに寄り添い、診察し、身体だけでなく心の診察も出来るような医師になりたいです。そして本庶博士が述べた「探求心を忘れず、いつも限界を作らず、どこまでも成長し続けられるような医師」を目指して行きたいです。自分の理想の医師に一歩でも近づくために、江戸川学園取手中・高等学校で出会う仲間や先生方と共に勉学に励んでいき、努力を重ねたいと思います。

   

  

  

2組 

  「私の将来の夢はまだ決まっていません。これから探していきたいと思います。」
 これは、去年までの私の心境です。去年までの私は、探すと言いながら何をしてよいのかわからず、戸惑っていました。しかし、今回の「夢を語る会」の中で先輩が「夢は今決定できなくていい、ただし考えることだけならできる」と仰ったのを聞いて、自分が将来やりたいことについて考え、調べました。私は今、二つの進路を考えています。
 一つ目は、公認会計士になることです。私がこの仕事に興味を持った理由は、自分に向いていると思ったからです。情報処理能力や客観的な視点が必要とされる会計士の仕事は、自分を活かせると思います。公認会計士になるためには、合格率が低く難しいことで有名な国家試験に合格し、国家資格を取得しなければいけません。そのためには、良い環境の整った大学で経済学について学ぶ必要があります。
 二つ目は、大学で心理学を学ぶことです。私は心理学に興味があります。自分の心境、特に自分の中のマイナスの感情を的確に表す言葉に出会うと、救われたような気分になります。物理・医学的にでも経済的にでもなく、心という人間の根幹とも言える部分から人を救うことができるのは、大変興味深いことです。心理学はいろいろな大学で学ぶことができます。たとえば、東京大学は教育学部に心理学コースがあり、筑波大学には心理学部という学部が存在します。また、多くの大学は文学部に心理学科が位置づけられています。私は文学も好きなので、これを知ったときは少々驚くと同時に嬉しくなり、夢への憧れが強くなりました。心理学を大学で専攻する場合、会計士の場合とは異なり、明確な仕事内容が決まっていないので、卒業してからは自分に合った仕事に就きたいと思います。
 この二つの進路は、大学での学びもその先の進路も全く違います。しかし、どちらの進路を選ぶ場合も、別の道を見つけて進む場合も、今やらなければならないことがあります。一つは日々の勉強です。自分でよく出来たと思える結果が出ても、さらに上を目指していくことが重要です。特に英語は重要です。どの学問でも最高峰では英語で論文が書かれ、英語で議論がされています。夢を語る会でお話をしていただいた三人の先輩方も、英語の大切さについて言及されていました。これからも英語の学習を、そして日々の学習をしっかりしていきたいと思います。もう一つは、挑戦することです。今年度私は、五月祭ツアーや海辺の生物体験、科学の甲子園ジュニアなど、様々なことにチャレンジしてきました。二月にはスピーチコンテストもあります。一歩踏み出すことは大切なことです。来年度もいろいろなイベントに参加したいです。そして、これからも挑戦する心を大切にしていきたいと思います。
 この冬休みを利用して、自分と向き合い、自分の将来について深く考えることができました。これらの夢に向けて努力を重ね、挑戦し、精進していきたいと思います。

    

 


3組 

 私は、小さい頃から色々な夢を持っており、それは家族やテレビ、本などに影響され抱いたものでした。幼稚園に入園していた頃はケーキ屋で働きたいと思い、小学生になった時は、女優や忍者になりたいと思っていました。しかし、成長するにつれて「自分ではできないことではないか。もっと現実的で、それでもワクワクとすることをしたほうが楽しいのではないのか」と思い始めました。
 その中で形になっていった私の夢が「セールスマンになり、自分が考え制作した商品を世の中に自分の手で売りたい」ということです。その仕事をしたいと思ったきっかけは、母が私におすすめだからと「ユダヤ人大富豪の教え」という本を貸してくれたことです。読んでみると、人として成功するために大切なテクニックや今、現実の中で何が起こっているのか瞬時に見極め、行動に移す方法などが書かれていました。難しい文章も多く何度も読まないと理解できないことも多かったのですが読んでいて、とても驚き、感動しました。まだ誰も考えていないような物を小さい事から商品にし、困っている人に売りたいと思っています。
 自分には文章を作ったり、物を発明したりすることがとても向いており、私の楽しみだと中学校に入って気がつきました。例えば、眼鏡を掛けている人に向けての商品で、眼鏡ケースがポケットにも入ってしまうぐらい折り畳んでコンパクトにでき、軽量で丈夫な眼鏡を傷つけないケースを作りたいと思っています。私が眼鏡を掛けている時に思ったことで、いちいちかさばる眼鏡ケースを持っているのはとても面倒ですが、眼鏡をしまいたい時にそのままバックに入れるとレンズが傷ついてしまうということです。そんな時に使えるようなものがあったら、便利であると思って考えました。
私は「夢」を語る会でお話を聞いて、同じ学年の中にも将来やりたいことに向けて、一歩ずつ進んでいる人がいることに驚きました。在校生の方々と卒業生のお話の中で、私が一番心に残り、私の夢に一番近いと思った人は、マッキンゼー&カンパニーに勤務している石神さんのお話です。私が大人になり、社会の中で生きる時に、どのような力が必要か、海外の会社にはどんな人物が多いのかということをお話しされており、自分の夢の一部として取り入れたいと思いました。自分の意見、意思を曲げないのは良いことですが、相手の意見を聞いて、今、自分がもっとも良いと思えるものを意思や意見にすることが大切なことなのだと学ぶことができました。
 私が色々な人のお話を聞いたり、本を読んだりして思ったことは、勉強が全てではないということです。もちろん勉強は大人になるために大切な事ですが、成功を収めた人々はユニークな物を考えるために、毎日楽しく過ごし色々な体験をしています。そのため、私もそのようになるために一日一日を大切に過ごし、成長していこうと思います。

 

4組 

 僕は、今回の「夢」を語る会でいっそう自分の夢を叶えるという思いが強くなりました。僕の将来の夢は、ICT企業を自分で立ち上げることです。僕がICT企業の立ち上げに成功したらまだ具体的には決まっていませんが、海外の国々と情報を共有してよりよい世界にしていこうと考えています。近年グローバル化が進んでいます。このような社会ではさらに一歩踏み出さなければいけないと思います。そのためコンピューターを活用するICTが必要不可欠なのではないかと考えました。
 今年の春まで僕は、歴史研究家か化学者になりたいと思っていました。ですが、今年パソコンを買ったことによって、いっそうICT企業を立ち上げたいと思うようになりました。パソコンを手に入れたことにより、僕はタイピングにとても興味を持ちました。さらに、僕は数学が好きなので、中学二年生になったら数学を利用したプログラミングにも挑戦するつもりです。このようにパソコンを買ったことによって自分の視野が広がり、自分でパソコンで何か会社を立ち上げられないかと思ったことがこの夢を抱くようになったきっかけです。
 さらに「夢」を語る会を通して別の新しい夢ができました。それはICT企業を通してアフリカや中東、アジアなどで苦しんでいる人たちを助けることです。「夢」を語る会では同年代の方が国境なき医師団のことについて話していました。このようなことをICTの場面でも自分で活用してみたいなと思いました。江戸取ではSDGsをとても推進し、総合学習などにも取り入れているため、さらに学び将来は苦しんでいる人たちを助けたいなと思います。
 SDGsはまだまだ達成されてないことがたくさんあります。そのため僕がその達成されていないことをICTを活用して達成させたいです。ICT企業を立ち上げるために今やるべきことは二つあります。一つ目は、タイピングやプログラミングなどをしてパソコンの操作になれることです。仕事は必ずと言っていいほどパソコンを使うと思います。そのためパソコンの操作に慣れることは必要不可欠なことだと考えています。二つ目は、数学と英語に力を入れて勉強することです。数学は、ICT企業を立ち上げるには欠かせない科目だと思います。英語も海外と情報などを共有するのでとても欠かせない科目だと思います。また、僕が将来の夢を叶えるために必要なものはアイデアだと思います。特に、新しい会社を立ち上げるにはまずアイデアがなければ始まらないと思います。そのため近い将来のために日々何かをきっかけとしながらアイデアを考えていき、数学と英語はより深く学びたいです。

  
 


5組 

  私の夢は医師になって、世界中の人達の健康を守ることです。この夢は、幼稚園生の頃から持ち始めました。私は父方、母方の叔父と祖父母を癌で亡くしました。特に母方の叔父は、私の発表会に来てくれたりお菓子をよく買ってくれたりと身近な人だったのでとても悲しかったです。なので、このように亡くなってしまう人と亡くなってしまった親族等の悲しみが少しでも無くなれば良いと思い、医師になることを強く決心しました。 
 医師になるためには、大学の医学部に入り、医師国家試験を突破しないといけません。そこで私は、大学の志望校を筑波大学医学群にしました。今の校内・Z会・ベネッセ模試の成績では、まだまだ偏差値が足りません。偏差値を上げるためには、勉強するしか方法はありません。なので、私はどのような勉強方法があるのか考えてみました。その私の考えとは、「効率良く、解けるまで解く、出題形式が変わっても解けるようにきちんと理解する」ということです。私は中学受験のときに、とりあえず量をこなしていたので、全く身につかず、成績が伸び悩んでいました。大学受験の時にはこのようなことが起きないように、きちんと理解するまで解きたいです。医学部は理系なので、数学や理科の苦手なところを少しずつなくしていきます。ですが、文系でも理系でも英語は大切です。なので、英語は、定期試験等で偏差値を60以上取れるように勉強していきたいと思います。
 しかし、今挙げたことを継続するには、努力することが必要です。私は、今まで、できないことの多くは断念していました。しかし、中学受験は断念しませんでした。それは、その中学受験という壁を超えれば、医師になるための道がひらけると思ったからです。せっかく一生懸命ひらいた道を無駄にはしたくありません。なので、努力が、大学受験等の突破には必要不可欠です。
 そこで私はいままで断念してきたことにもう1度向き合おうと思います。そうすれば大きなことにも努力できると考えたからです。例えば、部活動で、できないプレーがあったら先輩などの人達の動きをみて真似してみたり、聞いてみたりすることです。 
 私は「効率良く、解けるまで解く、出題形式が変わっても解けるようにきちんと理解する」という勉強方法を実践し、中学受験を突破して医師への道を一歩ずつ踏みしめていきます。そして、医師になったら、治せる病気は全て治して伝説と呼ばれるまで腕を上げたと思います。でも、医師にはコミュニケーション能力も大切なので、たくさんの人々が集まっているこの江戸取で、コミュニケーションの向上を目指して、思い描く医師になれるようできることをやっていきたいと思います。

 
  

6組 

 「『夢』とは何なのか」。今回、はじめて夢を語る会に参加して最初に考えた問いです。そのようなことは、今まで考えたこともなかったので、具体的に時間をかけてじっくりと考えることができました。「夢」は自分がこうなりたいと思う姿だと思います。私の夢は、学校の教師になることです。特に、小学校や中学校の子どもたちを教えたいというのが私の夢です。この作文を書くにあたり、学校の教師になりたいと思ったきっかけを思い出しました。小学校四年生の時の私のクラス担任の先生がとても朗らかで、時には優しく、時には厳しく指導してくださったのです。クラスメートだけでなく、他学年からも好かれていた先生を見て、「自分もこのような先生になりたい」と思ったのです。中学生になった今は、江戸取に帰ってきて、後輩を教えることもいいな、と思っています。今はまだ夢をかなえた自分の姿を上手く想像できませんが、少しずつ夢を具現化できるよう努力していきます。
 そして、学校の教師として「こうなりたい」という自分の夢が、さらに二つ増えました。一つ目は、内戦が激しいアフリカ地方へ足を運び、そこで子どもたちに教えることです。SDGsの四番「質の高い教育をみんなに」に貢献していきたいです。二つ目は、教師の仕事のかたわらで小説を書くことです。母校で国語を教えながら小説を書いている北村薫さんの姿はとても印象的です。今は学校の教師というのが私の夢ですが、幼い頃は「電車の運転士」になりたかったです。しかし、電車の運転士のシミュレーションゲームで失敗ばかり繰り返してしまい、その夢は諦めてしまいました。今では、「そんなにもったいないことをするのではなかった。」ととても後悔しています。まだまだ可能性はあるのに、できるかもしれないのに。だからこそ、私は例えどんな困難がこの先待っていようとも、今度は絶対にあきらめません。ひたすら前を向いていきます。そう決意しました。可能性がゼロということはないのですから。
 私は、夢につながる体験を小学校のときにさせていただきました。色々な夢を叶えた方々が話をしてくださる機会があったので、話を伺うと、「夢というのは言葉で表せるものではない。みんなが同じ夢を持っているということはあり得ない。一人ひとりが自由に考えていくものを夢というと私は思います。」と話されていました。世の中には計り知れないほどたくさんの夢がある、とその話を聞いて思いました。
 私は、この作文を書くにあたって、自分の夢を再認識し、夢に向かっていく決意を改めて思い返しました。自分が選んだ夢に誇りを持ち、それに向かって一生懸命努力することが本当のリーダーの姿であると信じて、これからも夢に向かって突き進みます。

 


7組

 私の将来の夢はグランドスタッフになることです。私がこの夢を抱いたのは小学二年生のときでした。見ていたドラマがきっかけで最初はただかっこいいなと思っていただけでしたが、年を重ねるうちに将来は海外と関わる仕事に就きたいなと強く思うようになりました。
 今、私は将来のためにも英語を特に頑張って勉強しています。今回、夢を語る会を聴いて考えたことは今からできることをしっかりと実践していくことが大切だということです。そして正しい努力さえすれば夢への可能性はゼロではないということです。だから私も夢への強い思いを忘れずに日々努力をしていこうと思いました。また、将来いろいろな職業を選択できるように受験を勧めてくれた両親にはとても感謝しています。これからも大変なことがあるかもしれないけど、それを乗り越えてもっと強い人になりたいと思っています。
 私がもし将来グランドスタッフになったら人を笑顔にできるようなグランドスタッフになりたいです。そのためにはまずしっかりとあいさつができなくてはなりません。だから私は今、日々の学校生活で自分からあいさつをすることを心がけています。今回の夢を語る会を聴いた後に今、自分に何ができるかを考えました。私にできることは今しっかりと英語を勉強することと、一年に一度しかない文化祭で来てくれた人たちへの接客をしっかりとすることが大切だということに気づきました。また江戸取での六年間の生活の中で姿勢や態度などの社会人のマナーをしっかりと学んでいけたらと思います。私の周りには夢が医者だという人がたくさんいます。その人たちは自分の夢をキラキラとした目で語っていて見ているこっちも思わず頑張れと思ってしまうほど輝いています。私がなんで医者になりたいのと聞くと、人の命を救いたいからという答えが返ってきました。その瞬間私は、理由はどうであろうと夢への強い意志と努力があれば夢は叶うのかもしれないと思いました。そう気づかせてくれた友人にはとても感謝しています。共に切磋琢磨しながら強くなっていく友人関係が作れればいいなと思っています。中学受験をしていた頃はとにかく自分のことで頭がいっぱい将来のことを真剣に考えてはいませんでした。でも正直、今考えてみるとあの頃の方が私は輝いていたかもしれません。あんなに必死になにかをしたのは初めてでした。だからまたあの頃のようになにかに夢中になって取り組みたいです。それが今の一番の志です。
 最後に今回の夢を語る会で聴いた話はどれも将来につながる話ばかりでとても勉強になりました。最初は絶対に学年が上がっても私がみんなの前で夢を語ることはないだろうなと思っていましたが、今回自分と向き合ってみていつかみんなの前で私も発表したいなと思うようになりました。来年もたくさんのことをこの夢を語る会で吸収できたらと思います。

    

8組

 僕の将来の夢は昆虫研究者です。昆虫研究者とは、「昆虫学」の研究を行う人のことを指します。しかし、昆虫を対象とした研究と一口に言っても、分類学のほか、進化・生態・形態・生理といった生物学的な分野、害虫に関する研究や昆虫の様々な形での利用といった農学的な分野など、多岐にわたっています。そのため、一人の研究者がいくつもの分野の研究をする事が多いのです。国立科学博物館の昆虫研究者は、それぞれが専門となる分類群を持ち、主に分類・進化・形態・生態といった分野の研究を進めています。
 そもそも、「昆虫学」とは、節足動物門の昆虫類を扱う学問で純粋生物学としては動物学の一分野であり、また応用科学としては農学、法医学の一分野でもあります。僕が昆虫研究者になりたい理由は、昔から昆虫が好きで、小学生の夏の自由研究では、ほぼ毎年昆虫のことを調べ、賞をとることもできました。特に四年生の時には、四年間探し続けてきた絶滅危惧種であるタガメを捕獲し観察することができました。また、世界中の昆虫の種類は名付けられた虫だけで150万種といわれているため、昆虫研究者になれば、僕の知らなかった昆虫を知ることができたり、昔から知っていた昆虫や、今まで知らなかった昆虫の生態をより詳しく知ることができたりするからです。他にも、昆虫を研究することで世の中の人々に役立つものがつくれると思いました。例えば、蜂の巣の六角形のハニカム構造を利用した建築物や、カイコの繭から作った絹糸、モルフォチョウの羽の構造を利用したモルフォテックスなどたくさんのものに昆虫や昆虫の構造が用いられています。これらのものは、全て日常的なもので、どう考えても昆虫の特性が用いられているとは思えないほど加工されています。
 近年ではカイコを遺伝子組み換えによって、紫外線ライトを当てることによって緑色に光って見える「蛍光シルク」を作るカイコができました。最近の日本人のほとんどは虫が嫌いで、ハエ一匹でさえ家にいると落ち着かなくなる人がいるそうです。しかし、逆に発展途上国などに行くと、ゴキブリが皿の上を歩いていても、日本では悲鳴を上げるのに対して、こちらの国では、平気な顔でつまんで外へ放り投げるくらいです。このことから僕は、昆虫は罪を犯していないのに、人間の考えで勝手に嫌われていることは、昆虫に対する冒とくだと思いました。
 もし僕が昆虫研究者になることができたら、子供からお年寄りまで役に立つものを昆虫や、昆虫の構造を利用して作り、今まで昆虫が嫌いな人に昆虫はすばらしい生物だと思わせたいと思います。僕が四年生の時に捕獲したタガメは、農薬によって数が少なくなりました。なので、僕は農薬を使わずに虫から害を受けないような方法も考えていきたいです。