卒業生を囲む会に参加して
〜私の大学志願理由〜

7組 Aさん  

私は今日の卒業生を囲む会の話をお聴きして、一番印象深かったことは、高1、2年時の勉強量が全く足りなかったということです。1年生の時は受験が終わった解放感から少しだらけてしまった部分がありましたし、2年生の時は周りの友達に感化されて1年生の時よりは格段に勉強をしてきたつもりでしたが、まだまだ努力が足りなかったと思いました。今日のオーデトリアムで話をして下さった先輩方は皆、「1年生、2年生の時からこういう勉強をしました。」と話していらっしゃいましたが、私にも何かそのような自信を持って言えることがあるかと考えた時、あまり思い浮かんできませんでした。しかし、今、1、2年生の時のことを後悔しても何も変わらないので受験生になった今、これからできる事をどんどん積極的にやっていきたいと思いました。また分科会で話して下さった先輩方に「無駄な時間は作らないようにしてほしい。」ということを話しておられました。今の一日の生活を見直してみると、結構無駄な時間が多いことに気付きます。何をやるにしても私は、不器用で効率が悪く時間ばかりかかってしまいますが、それを言い訳にしてしまうと大学受験だけではなく、これから先、何も変わらなくなってしまうので、この機会に自分の生活を見直して一日一日をさらに効率良く過ごしていけるようにしたいと思います。また「とにかく授業に集中した方が良い」という話をお聞きました。普段から先生方に言われている事ですが、改めて身近な先輩に言われたことでもっと勉強に集中していこうと思いました。そして先輩方全員が話しておられた「諦めない心を持つ」ということをしっかりと頭に入れて最後まで努力し、受験を乗り越えていきたいです。
私の第一志望校は、横浜市立大医学部医学科です。正直、今の学力では全く手が届かないと思いますが、最後には合格できるように頑張りたいです。この大学は、在学時に学生一人一人に担任が配置されていることで就学面をサポートしてもらえます。また1年次から教室体験演習という診察や研究が行われていて医療現場を体験することができるので低学年のうちから様々なことを学ぶことができます。2年次〜5年次には様々な基礎医学を学び、それを経て知識・論理的な研究手法を学ぶことができます。さらに5年次・6年次のクリニカル・クラークシップではチームの一員として診察に参加することができ、上級医師の指導の下で職種のスタッフと連携し、様々な病棟実習が行えます。このように在学中に常に実際の医療現場が近くにあることで医師になりたいという思いが、日に日に強くなっていくことを感じたため、志望大学にしました。また国際都市である横浜に立地していることや国際化を見据えた先進的な授業を実践し、将来海外に出ても十分その対応力を養えると感じました。強い気持ちを持って合格できるよう努力していきたいと思います。


 




8組 D君 

 「東京大学」。この大学は、僕が幼い頃から何らかの形で見聞きしたことのある唯一の学校です。テレビなどのメディアでも東大生を目にする機会は多く、僕も東大生になりたいと思ってきました。しかし、中学時代の僕の成績は必ずしも良いものではありませんでした。「日本最高峰の大学には届かない」と思い、東大への進学を諦めていたこともありました。中学生の頃は、勉強へのモチベーションも決して高いわけではなく、高校受験に際しても特に進学したい学校があるわけではありませんでした。ところが、江戸取への入学が決まり、学校案内をもう一度読み返し、大学合格実績の記事を見ているうちに、その思いは改まっていきました。江戸取から多くの先輩方が東大に進学している事実を知り、僕にも可能性があるのではないか、と思うようになりました。東大に進学したいという思いを強く持つと同時に、まだ東京大学への道は閉ざされていないのだと思えるようになりました。 
いざ江戸取に入学してみると、周囲の学力の高さに圧倒され、また、模試の判定も良くなく、またもや東大を諦めかけそうになりましたが、それでもなお東大進学を諦めることは出来ませんでした。僕の東大進学に対する気持ちは日増しに強くなっていき、また、単に東大に行きたいという思いだけではなく、東大で学びたい具体的な内容も見つかりました。
 特に芸術学を学びたいと思っています。ですから、志望学部は文学部です。僕は、4歳の頃からヴァイオリンを習っています。小学生の頃までは、演奏そのものに関心がありましたが、中学生になり、曲のレパートリーが増えるに従って、楽曲の成り立ちや音色の美しさに対する関心が強まっていきました。そればかりでなく、作曲家の生涯やそこから醸し出される音楽性にも興味を持つようになりました。さらに、思春期を迎えると大きな壁にぶつかりました。それは、「音楽とは何のためにあるのだろう。」という問いです。そのためには、もっと広い視野で音楽を学ぶことに興味を持ち始めました。僕は周囲の人から音楽大学への進学を薦められることがよくあります。しかし、僕が大学で学びたいのは楽器の演奏技術ではありません。僕は、東京大学に進学できたら、渡辺祐教授のもとで学びたいと思っています。それは、渡辺教授が音楽を聴衆の立場から捉えているからです。僕は、今までヴァイオリンを弾く演奏者の立場から音楽を見つめていました。しかし、音楽とは創作者である作曲家、発信者である演奏家、受容者である聴衆から成り立っています。万が一、聴衆がいなくなってしまったら、音楽は継承されることなく廃れていってしまいます。このように音楽を大きなスケールで学ぶことができるのは、東京大学だけだと思っています。
 志望大学を就職率で決めている人がいます。それも大切なことではありますが、僕は何を学びたいかという観点から志望大学を決める方がずっと重要なことだと考えています。本来、大学は学びの場であるはずです。そして、人間は発達した脳を所有する生き物であり、地球上で生きていく上で「知」が武器となります。東京大学は、日本最高峰の大学ですから「最高の知」が提供される環境です。この「最高の知」を得て、より人間力を高めていきたいと思います。






9組 Sさん 

 私の現在の第一志望は一橋大学の社会学部です。志望の理由としては、社会学を学べる大学の中で最も難易度が高く、充実した環境であること、就職支援がしっかりしていることなどがありますが、最初の志望理由は、単純な憧れや好奇心でした。そのような理由で志望したことを最近まで少し恥ずかしく思っていたのですが、卒業生を囲む会で先輩方のお話を聞くと、意外にも「一番の大学に入りたい」「周りに対する劣等感を拭いたい」といった気持ちから並々ならぬ努力をしていた先輩もいたということが分かり、私はなんだか少し気持ちが軽くなりました。それは決して勉強を軽くみるようになったという意味ではなく、具体的な将来設計に悩む前に、今は、受験に合格するために勉強に打ち込む、余計な不安に振り回されずに落ち着いて勉強に向き合える心構えになれたという意味です。私は大学進学後の目標をはっきり決められずにいるのですが、それはいったん仕方のないことだと割り切って、今は勉強そのものに集中しようと思いました。
 しかし、現実的なことを考えると、私の今の成績や勉強量では一橋大学を目指すことには迷いがあります。高1、高2の頃から努力し続けた方でも現役で難関大学に合格することが難しい状況の中、私は努力を精一杯してこなかったからです。一方で、お茶の水女子大学に合格した先輩のお話を聴いて、国立大学に絶対に入ろうという思いは強くなりました。その先輩の場合、浪人も一人暮らしも、私立も家の方針で無理だったということを聞き、私もほぼ同じ条件で受験をするので、勇気をいただいたように感じました。また、成績表やオリジナルの課題表を拝見したとき、先輩は「希望がもらえると思います。」とおっしゃっていましたが、私にとっては自分に足りない部分を自覚させられた、貴重な体験だったという意味で希望になりました。とりわけ計画を立てる力、それを形にする力、同じ時期の成績、という三つには差を感じさせられました。そして、その足りない分と、高一、高二で勉強を疎かにしていた分、他の人より何十倍も真剣に勉強に取り組まなければならないと思いました。
 私は、社会学を学べる大学に進学したいと考えています。いろいろな学問を調べる中で、社会の構造や人間の関わり合いに注目する社会学はとても興味が惹かれることから、国公立大学で社会学を学びたいのです。先輩方の話をお聴きして、絶対諦めたくない、そのためにもっと勉強しよう、という思いが強くなりました。とにかく時間を大切に、粘り強く頑張っていきたいと思います。






10組 H君 

 僕が関西学院大学国際学部国際学科を志望したのは、将来日本ではなく海外で働きたいと考えているからです。現地で仕事をするためには、文学部や外国語学部などで学ぶ専門的知識だけではなく、幅広く世界の中で活躍できるような教養を身に付けることができるのが国際学部であると思いました。
 関西学院大学の国際学部では学際性を意識した勉強ができます。多方向から物事を捉えることで思考力が養われ、より多くの物事に対応することができるような力が身に付くと思います。将来、海外で日本人観光客を案内する仕事に就くか、青年海外協力隊のように、貧困に苦しんでいる地域に出向き、学校の先生になることを目標にしていますが、どちらの職業に就いたとしても英語力は不可欠です。英語力身に付けるためには英語教育に力を入れている学部を選ぶ必要があります。ここで、単に英語を学びたいなら外国語学部の方がいいでしょうし、もしかしたら私もその道を選んでいたかもしれません。しかし、その分野で活躍できるような人間になるには、英語力だけでなく、日本以外の諸外国の事情、政治経済、環境問題など多くの知識が必要になってくるというのは、ニュースや新聞から十分理解できます。そういう点から多岐に渡って学ぶことができる国際学部を志望しました。
 それらのことに加えて、関西学院大学国際学部には留学に関する制度が充実している点にも興味を惹かれました。僕は大学在籍時に留学したいと思っています。外国語学部ならば留学が必修の大学もありますが、外国学部以外でこのように留学制度が充実しているところはあまり無いと思います。社会人になってからは、なかなかそういう機会はありません。だから大学生の間に絶対に行きたいと思っています。高校2年生の時、カナダ修学旅行で痛感したことですが、現地でのコミュニケーションが困難だったり、集団内における行動の仕方が違ったりなど、行き詰ってしまうことがありました。また、現地で経験しなければわからないようなこともたくさんありました。それらを全て考慮すると、多方面から学べ、なおかつ留学プログラムにより社会に出る前に、実体験が可能である国際学部は、僕にとって最適な環境です。
 以上の理由から、僕は関西学院大学国際学部国際学科を志望しています。高校生の間は英語学習に力を入れることに加え、国際情勢にも目を向け、ニュースなどを通して、幅広く知識を身に付けていきたいと思います。大学卒業後に自分の夢を実現させるためにも、勉強に一生懸命取り組んでいきたいです。






11組 H君 

 僕が第一志望にしている大学は、早稲田大学教育学部です。その理由は、私大文系の最高峰だからです。また、自分自身が早稲田というブランドに対して、強い憧れがあるからです。そして、親戚にも早稲田大学出身の人がいるのも一つの理由です。
 また教育学部を志望するのは、二つの夢があるからです。それは学校の先生か企業に就職して会社員になりたいという夢です。技術や社会の変化が速い今、将来について現段階で決めることは難しくなっています。教育学部ならば大学に入った後で、学校の先生を目指すか、企業に就職して会社員になるのを目指すか、考えることができます。人生は一度しかないので、慎重に自分の将来について、焦らずじっくり考えていきたいです。
 今回の卒業生を囲む会を機会に、もう一度早稲田大学教育学部について色々調べてみました。早稲田大学は、大隈重信が1892年に創設しました。早稲田大学教育学部は、東京都新宿区西早稲田キャンパス内に設置されています。
 このように、早稲田大学の歴史や場所を調べることは、合格への勉強のモチベーション向上や意欲につながります。私も中学受験の時に、江戸川学園取手中学校について調べたりして、モチベーションを上げていました。その結果、合格することができたと思っています。
 次に、教育学部の中にも色々な学科があります。悩んでいる学科が3つあります。一つ目は、教育学科教育心理学専修です。教育学科教育心理学専修では、教育心理学、発達心理学、臨床心理学の教育に関係した、心理学を学ぶことができます。私は心理学に興味があります。心理学を学んでいればビジネスシーンでもアドバンテージになると思います。
 二つ目に興味がある学科は、社会科地理専修です。自然哲学、日本史、東洋史、西洋史の中から自分の興味のある分野を選択することができます。私は、世界史の中国史に、とても興味があるので、その際は、東洋史を選択したいと思っています。
 三つ目に興味のある学科は、社会科社会科学専修です。そこでは、政治学、経済学、法律学、社会学、新聞学の講義と、副選択肢として、先述した地理歴史専修のカリキュラムを選択することも可能です。教師になるのなら、特に世界史の教師になりたいので社会科歴史専修を志望したいと思っています。
 受験まであと7か月しかないので、日々を大切にしながら、確実に一歩一歩進んで勉強に励んでいきたいと思います。






1組 A君

 僕は、筑波大学医学群医学類を志望しています。主にその理由は、二つあります。
 まず、臨床実習が他の大学の医学部に比べて、充実しているということです。他大学に比べ、実習期間が一年半ととても長いことが挙げられます。これにより、一つ一つの科の実習に割り当てられる期間が増え、自分がどの科に向いているのかという適性をきちんと把握することができるということができます。
 さらに、ただ見学するのではなく、自身で医療チームの一員として、診療に参加する参加型臨床実習という制度も非常に魅力的であると感じました。
 どの大学でも、理論は教えてくれますが、実際にそれを使う機会はあまりないように思えます。このように、せっかく学んだことを実践で身に付けなければ意味がありません。
 一方、筑波大学では、学んだことを実践する場として、参加型臨床実習が設けられていることで、実際に知識を実践で使う場合のノウハウを身に付けることができます。
 二つ目に、チュートリアルを基盤としたカリキュラムです。医師は、医師である前に一人の科学者です。その一科学者として大事な能力は問題解決能力や論理的に意見をまとめるといった能力です。このような様々な能力を他者との討論を重ね、発表する機会を通じて、身に付けられると考えるからです。
 以上の理由から、社会に貢献することが出来る医師になるためには、この筑波大学の医学部で学ぶことだと確信し、志望しました。
 しかし、今の自分の学力で合格できるかというと難しいと思っています。やはり、まだまだ努力が足りないと感じています。
 今回の卒業生の先輩方のお話を伺って感じたことは、合格する人は信じられないほどの努力をしているということです。
 それに対し、僕は、どこかまだ妥協をしている部分があると思っています。このような状況を脱却しなければ合格への道は見えてきません。
 受験に対する意識をより明確に持つことにより、一切の妥協を捨てて残りの受験勉強に臨むことにより、志望大学の合格が見えてくると思っています。
また、受験はあくまで、夢への通過点でしかありません。
このことを心にしっかり留め、自分が選んだ道を正しく進めるよう、より一層の努力を重ねていきます。