朗読劇(耳なし芳一 朗読 檀ふみ さん)

 

 

1組 
 私は今回の朗読劇がとても楽しみでした。なぜなら、たった一人の朗読で舞台セットも衣装もないなか、どのように表現するのか見たかったからです。
 檀ふみさんが壇上に上がってきたとき、綺麗な方だなと思いました。また、話し始めたとき、声がとても通って聞こえてきました。
 お話が始まると、世界が広がっていきました。一番はじめの壇ノ浦の戦いの場面では、楽器と檀ふみさんの朗読とが合わさって劇中へ引き込まれていきました。
 私が一番印象に残っている場面は、やはり「芳一が耳を取られてしまう」シーンです。一度本で読んだことがあったのでどうなるかは分かっていましたが、本で読むとき以上に臨場感があり怖かったです。死んだ武者が少しずつ近づいてくる音がリアルに表現されているようでした。また、その後和尚さんが帰ってきて、芳一の耳から流れる血の表現は本当に生々しかったです。
 今回初めて朗読劇を鑑賞させていただき、たった一人の声と、二つの楽器だけで、衣装も舞台セットもない中、あれだけ多くのことを表現できるということに本当に驚きました。また、この文化を世界に広げていきたいと思いました。
 
2組

 「耳無し芳一」の話は、耳にお経を書き忘れてしまったせいで、耳だけを持って行かれてしまったということしか知らなかったので、今回こうして全体の話を知ることができるとても良い機会となり、楽しむことができました。話を聞くだけではなく、ところどころに琵琶と尺八の音を聴きながらの朗読劇となっており、話に入り込むことができ、ドキドキが止まりませんでした。私はこれまで一度も朗読劇というものを聞いたことがなかったので、今回の朗読劇をとても楽しみにしていました。そして、今回の「耳無し芳一」を聞いたわけですが、まず誰に耳を持って行かれてしまったのかすら私は知りませんでした。なので初めて聞く物語でもあったので、ずっと楽しんで聞くことができました。
 「耳無し芳一」を聞いている中で、特にドキドキして、怖がって聞いていたのは、芳一の耳が切られて持っていかれてしまう場面でした。そのシーンではずっと怖さから胸のドキドキが止まらず、終わったときにはとてもほっとしたのを覚えています。本で読むのとこうして朗読されているのを聞くのでは、全然感じ方が違うのだなと、今回のイベントで発見することができました。
 



 
3組 

今回、檀ふみ先生の朗読劇を鑑賞しました。このような有名な女優さんが江戸取に来てくださって、朗読劇を聞くことができるのは、たいへん貴重な機会だと思います。朗読劇は、テレビでほんの少し見ただけだったので、実際はどのような様子なのか、興味がありました。語り手のお話はナレーションのようで、たいへん素晴らしいと感じました。声量も大きく、ジーンとくるような語り方で、音読が苦手な僕にとって、とてもよい勉強になりました。演劇部の活動で台本を読むとき、僕はいつも棒読みになってしまうので、見習いたいと思います。また、効果音を出している尺八と琵琶の音色がたいへん綺麗で、普段は中々聞くことのできない楽器なので、楽しむことができました。
 朗読劇の内容は、「耳無し芳一」で、小学校の頃に読んだことのある作品でしたから、すぐに溶け込むことができました。忘れかけていた昔話を聞くことができ、楽しかったです。芳一が、幽霊に襲われないよう、全身にお経を書くはずが、耳だけ忘れて耳をもぎ取られてしまう、というちょっと怖いお話ですが、檀ふみ先生が、どのように表現されるのか、興味がありました。怖い部分では、声が強調され、本当に怖さを感じました。表現力がすばらしいと思いました。
 中学生最後の年に、中等部演劇発表会があり、僕も役に選ばれて、出られることになりました。今回の朗読劇を思い出し、棒読みにならないよう、感情を込めて演出したいと思います。 
 

4組
 僕は今回の檀ふみさんの朗読劇をお聴きして思ったことが2つあります。1つ目は、少しの音を加えることによって話の印象がとても変わるということを体感しました。特に印象的であったのが、笛の音色です。笛を吹くものとそうでないものでは全然違います。低い音なら怖いイメージ、高い音なら楽しいイメージなどをそれぞれの聴き取り方によって印象が大きく変わります。したがって、楽器または音があるだけで大変な違いがあるということを知りました。
 2つ目は、檀ふみさんの朗読力が素晴らしいということです。僕は音読の時に、1行など短い文章ならすらすらと噛まずに言えるのですが、長い文章になった途端速度が遅くなったり間違えてしまうことが多いです。だからこそ、檀ふみさんの朗読力はとても素晴らしく感じました。言葉に抑揚をつけたり、感情を込めたりと物凄い技術が必要だなと感じました。しかし、この世に失敗しない人はいないと思うので、1つくらいは失敗するのかなと聞いていましたが1つもありませんでした。計り知れないほどの文章をお読みになってきた経験の表れなのだと思います。
 今回、言葉の重みや儚さというものを実感できる講演会となりました。今回学んだことを授業や普段の生活に役立てたいと思います。
 

5組 

 今回、檀ふみさんの朗読会を通して、様々なことを学べたと思います。
 朗読劇で取り上げられた「耳なし芳一」は、源氏と平氏の戦いのようすを語る琵琶法師が題材になっており、日本古来のものと言えると思います。演奏で使われた琵琶は奈良時代からあるとされており、昔から演奏されてきたものです。尺八は諸説ありますが、七世紀頃から使われているようです。これら二つの楽器は日本古来からの伝統的な楽器です。今回の朗読劇では、昔話や伝統的な楽器に触れられてとてもよかったです。なぜなら、千葉副校長先生もおっしゃっていたように、日本の文化に触れることが大切だと思うからです。千葉先生は日本の文化を学ぶことで日本人としての感性が磨かれると仰っていました。日本の文化は海外の文化にはない独自性がたくさんあると思います。琵琶や尺八といった楽器類は、色や形は似たものがあっても、音や響き方は独特だと思います。日本の昔話も表現が独特であったり、話の落ちなどから聞き手に教訓を与えるという側面もあります。そのようなものを見聞し、触れることにより、新たな感性や語彙力、教養が養われていくと思います。最近では、昔の文化に触れることのできる機会が減ってきています。ですから、今回のような一流の朗読劇に親しむ機会を大切にしていきたいと思います。
 

6組

 朗読劇というものを見るのは初めてでした。本を読み上げる「朗読」はわかりますが、なぜそれが「劇」となるのだろう、と疑問でした。今回取り上げる作品が「耳なし芳一」と聞いて、小泉八雲の「怪談」という本で読んだことがあったので、話は知っていました。幽霊にとりつかれ、耳をもぎとられる恐い話だったので、恐いホラー話として語るのかな、と思っていました。
 始まってみると、琵琶と尺八の伴奏がついていて、いきなり別世界に連れて行かれたような感じがしました。その中で、檀ふみさんの朗読が始まりました。
 檀さんの声は、お芝居を観ているかのようでした。登場人物の声を一人で使い分け、それが非常に自然に感じられました。芳一の目が見えないということもあって、耳から入ってくる声で武士や身分の高い人を判断することでは芳一も僕も同じだと思っているうちに、なんだか変に恐くなっていました。物語ももちろん恐いものだけれど、檀ふみさんの上手な朗読の仕方で、自分が芳一になったかのような恐怖を味わうなんて、思ってもいなかったのでびっくりしました。あれだけ話は知っていたのに、幽霊の武士が芳一の耳をもぎとる所では本当に恐ろしかったです。
 声と音だけでこんな思いにさせてくれる朗読劇は、人が演技している姿を見せるものではなくても、お芝居として面白いものでした。女優さんは、聴覚だけでこれほど心を揺さぶることができることに驚きました。
 素敵な体験をさせてくれた檀ふみさんや演奏のお二人に感謝します。ありがとうございました。
 

7組 

 私は先日,女優の檀ふみさんの朗読会に参加しました。私はあまりテレビを見ないので女優さんについてくわしくなかったので、朗読会の前日に母親に檀ふみさんについてたずねました。すると,檀ふみさんは昭和の代名詞ともいえる「寅さん」シリーズに出演されていたりする大変実力のある女優さんだと教えてくれました。
 私は女優さんを直で見るのが初めてであったので,当日の朝はとてもうきうきしていました。しかし,女優さんの朗読を聞いて感動するのかなぁという不安な気持ちもありました。実際に檀ふみさんがステージの上に登場なさったときに,その立ち姿や立ち振る舞いに私は一瞬で心を奪われました。ピンと真っ直ぐ背中を伸ばした姿はとても綺麗で気品の高さが感じられました。檀ふみさんが語り始めたとたん物語に引き込まれるような感覚に見舞われました。檀ふみさんは芳一になりきって,ときに激しく,ときには静かに語って下さいました。平家の霊に芳一が耳をそぎ落とされるシーンでは尺八や琵琶の音色も合わさり、とても恐ろしく、本当に自分がその場にいるような感覚がしました
 私は「耳なし芳一」のお話を以前から知っていましたが,とても楽しむことが出来ました。朗読は私が思っていた以上に素晴らしく、このような体験を若いうちに経験することが出来て本当に良かったです。また,このような朗読会があったら嬉しいです。今回は貴重な体験をありがとうございました。
 

8組

 朗読劇というのは初めてだったので、どういう感じになるのだろうという疑問と期待が入り混じった感覚で参加しました。檀ふみさんはとても美しい声で物語を語ってくれました。又、途中で物語に入ってくる尺八や琵琶の音も足されていつの間にか物語の中に入っていました。耳なし芳一の話も大体ですが話の内容は知っています。ですが、檀ふみさんの話を聞いているとその臨場感からテレビや映画を見ているよりも迫力があり、細かい描写なども伝わってきたこともあってまるで初めて話を聞くような気持ちで聞くことができました。話だけでこれだけ人を引き込むのはとても難しい事だと思います。僕たちが普段授業でやっている総合学習などは調べたことを発表しますが、それは文章をつくってただ読んでいるだけあるという事がよくわかりました。人に何かを伝えるというのは読むだけではだめで、人に聞かせるなにかがないといけないのだと思います。それが何であるかを少しだけわかった気がしました。やはり気持ちです。相手に聞いてもらおうとする気持ちや強弱をつけることで大事な事や楽しい事などを表現する力だと思います。僕はまだこのような力がほとんどありません。恥ずかしがってしまいなかなかできなそうですが、今回の魅力的な話を聞けてちょっとでも近づけたらと思いました。