中等部2学年

  小宮山宏先生講演会をお聴きして 

2016.5.18

 

1組  教養があればピンチをチャンスに変え、自立できる         

 小宮山宏先生のお話をお聴きし、多くの課題を抱える日本の現状を、「困難であり、チャンスでもある」とおっしゃった小宮山先生のすばらしい発想に心を打たれました。この講演会を聴く前の私なら、「私たちの社会にはこんなに課題があるの?」と、げんなりしてしまい、思わずため息をこぼしてしまうのではないかと思います。
 GDPと平均寿命の統計から、長生きの人が増えていくとGDPも増えていったことが読み取れ、人間は豊かになると長生きするという分析ができました。歴史をふりかえっていく中で、日本では、寺子屋で読み書きそろばんを教えていた背景があり、教育がきちんとなされ、教養があったからこそ、日本だけ植民地になっていないということも考えられると知りました。また、産業革命についても、鎖国をしていたため他国より遅れはとってしまったものの、教養があったからこそ、他の先進国に追いついたということを知り、日本を誇りに思いました。
 日本の現状から未来の予測について、手入れのなっていない人口林の山が土砂崩れの原因となっていること、スギやヒノキなどの人工林は建築などには役立ってはいるけれど、花粉などの悪影響を及ぼしていることなどから、林業を推進してゆく必要があることを学びました。
 また、肉体労働が15歳から64歳だというのも変わってゆくことであり、特に、日本は、脳科学とロボット工学について、他国より群を抜いているので、それらを利用すれば、人間は考えられる限り、自立できるということを知りました。これからの医療はロボットの人工知能を上手に活用し、健康の自立を図ることを目標とされます。脳科学とロボット工学とをうまく掛け合わせれば、できることが今以上にもっと広がっていくことが想像できて、未来に対して期待が持てると同時に、私も、そのような研究や開発に携わることができればいいな、と思いました。
 エネルギーの消費についても、これまでは、メディアなどの影響で資源が枯渇してしまうという不安がありましたが、小宮山先生のお話を聴いて、これからの未来は、自分で発電した電気で生活し、どんどんハイテクになっていくことを期待できるようになりました。資源自給、自然共生、生涯自立、多様な選択肢などが可能になるプラチナ社会に日本はなっていくと思うと、未来が楽しみでもあり、同時に、自分がそのプラチナ社会の中でどれほど貢献できるかということを考えました。小宮山先生のお話は、分かりやすく、これからの日本を担っていく私たちの心に大きく響くものでした。自分たちの夢を実現できるように、プラチナ社会で活躍できるように、勉強に運動に努めていきたいと思いました。
 

1組 健康で長生きすることこそ本当の幸福   

 「日本」。それは戦争や公害を乗り越え、発展してきた国です。そのような日本はこれから何が大事になってくるのか、何をすべきなのか今回の講演で学びました。この講演での中心となったのは「プラチナ社会」という言葉です。これは「生活や社会、ひとりひとりの質の向上を求める社会」です。
 プラチナ社会には5つの大事なキーワードがあります。1.資源自給、2.自然共生、3.生涯自立、4.多様な選択肢、5.自由な参加の5つです。この5つの中でも一番印象に残ったのは生涯自立です。現在のの日本社会での平均寿命女性が86.83歳、男性は80.50歳と超高齢化社会です。そのような日本で注目されているのは、「健康寿命」です。健康寿命とは、他人の力を借りずに健康的に生活を送れる年齢を平均化したもので、健康寿命が長ければ長いほど、高齢者の生活は豊かになります。平均寿命と健康寿命とを一致させること、それが小宮山宏先生がおっしゃっていた「生涯自立」の実現なのです。
 僕の祖父と祖母は健在で、元気に生活しています。孫が祖父母の元気な姿を見られることはとてもうれしいことですし、祖父母が孫の成長、生長を見守ることができるのは、生きている証にもなるでしょう。そのような社会が理想の社会といえるのです。
 自分たちのためにも、これから生まれてくる子どもたちのためにも、社会の向上、すなわちプラチナ社会を実現しなければなりません。小宮山先生は僕が志望する東京大学の第28代総長でもあり、今回の講話は今後の目標や学習意欲につながるすばらしいお話でした。21世紀を豊かに住みやすい世の中にするために、これからもしっかり学んでいこうと思います。

 

2組  自分で考えることの大切さ     

 小宮山先生の講演をお聴きして、納得したお話がいくつかありました。
 一つ目は、日本は課題解決実績のある課題先進国だということです。日本は今まで四大公害病や、石油危機など、将来的に大きな課題となる恐れのある問題を数多く生み出しました。日本は、それを全て国内で解決することに努め、その結果、以前にも増してさらによい社会を作り上げたのです。私がこのお話に感動した理由はそうした困難な状況さえ、チャンスに変え、それを乗り越えていった点です。それは、私達も見習わなければならない精神です。そうした「プラス思考」はチャレンジ精神の根底をなすものです。
 二つ目は、自分の頭で考え、悩んで考え抜いたことだけが自分の力になるというお話です。勉強面でいうと、いろいろな問題を解いた時、間違った問題をそのままにしておかず、どこに悪い点があったのかをきちんと整理して理解することが大切だということ、そして、そうしなければ次のステップに進んではいけないということだと感じました。
 逆境をチャンスに変え、日々よく考えて過ごしていきたいと思います。

2組 新たな視点から現実を眺める    

 今の日本は超高齢社会といわれています。世界においても日本の高齢化は進んでおり、2010年時点で高齢化率は世界一位となっています。問題は、高齢化で若い人の割合が少なくなっているだけでなく、高齢化のスピードが速いことで、そのため様々な社会問題が生じています。
 その一つが、国としての成長が鈍り、飽和社会になってしまうことです。日本同様、幾つかの先進国でも同様な状態に陥っており、豊かな国に共通している問題といえます。先進国のGDPの推移をグラフで見ると、近年は低成長、ほぼ横一線となっています。中国の成長率は年7%程度で右肩上がりですが、一人っ子政策の影響で高齢化が先進国以上に速く、国全体が発展する前に飽和社会になるかもしれません。
 今回、日本が世界で一番の環境国家であると学びました。高度経済成長期に、様々な不幸な公害問題に直面しましたが、現在はそれを克服し、本来の自然を取り戻しつつあります。しかし、取り戻せないものがあります。それは自然林です。日本の森林の多くは人工林で、花粉症も人工林の影響といわれています。人工林は二度と自然林には戻れません。そして産業化に伴い、継続的に手入れを行わねばなりません。それは大変なことですが、それによって人工的にせよ、森林の維持、自然の維持が可能となるのです。
 飽和社会といわれる日本において、林業を復活させることはできないか。国産の木材は生産規模やコストで、確かに外国産とは競争できません。価格面で考えれば国産木材は不利です。それならば新たな発想 や視点、つまり「日本の環境に配慮した高品質な木材」というブランド面で勝負したらどうか。飽和社会とは、同じ状態では消費が伸びない社会だと思います。魅力的な売り方ができれば、やがては経済の持続的成長が望めるのではないでしょうか。
 

 

3組  自分の考えに自信を持ち、行動すること  

 私が今回の講話をお聞きして、一番心に残っていること。それは、小宮山先生が最後におっしゃった言葉です。「大人は間違っているんです!  これからエネルギーは減っていくのではなく、どんどん増えていきます!!」私はこれをお聞きして、現代社会はここまで進んでいるんだな。。。と感じました。
 今、世間ではこのまま今まで通りにエネルギーを使っていると、いつかエネルギー不足になり、人間が生きていくのが大変になると言われています。しかし、今回の講話をお聞きして、エネルギーをどんどん作っていけば、エネルギー不足になることはなく、むしろエネルギーは増えていくということを知りました。風力発電や太陽光発電などがあることは知っていましたが、ここまでになるとは思っていなかったので驚きました。そしてこの事を、「人工物の飽和」ということも知りました。
 その2つのことと同時に考えたのは、世間一般的に言われていること、それら全てが正しい考えではないということです。今回、小宮山先生は、「世間の大人は間違っている!!」と言って、自分の意見を述べていらっしゃいました。私は、この ことがとてもカッコイイし、凄いなと思いました。私だとしたら、誰かに「え、本当?」などと反対の意見を言われたとしたら、いくら考え抜いた意見だとしても、「えーと・・・」と、すぐに自分の意見に自信をなくしてしまうと思います。そうやって、自分の意見に自信を持って言い切れる。という ところを見習いたいです。
 私はもう1つ心に残っていることがあります。「ものを考えられる限り、自立できる。多様な生き方ができる。」私達は、まだ自立が出来ていません。学校に行くのだって、お弁当やごはんが食べられるのだって、全部、親のおかげです。しかし、自分に できることもあります。自分にできること。それはだんだんと自分でできるようにしたいと思います。そして、自分で考えて行動し、自立できるようにしたいです。そして、未来は、今回教えて頂いた ことを理解できていない部分もあったので、それを理解し、立派に社会で生きられる大人になれるように頑張りたいです。
 3組  「どういう社会を目指すのか」が僕たちの課題  
 今回、小宮山宏先生の講話をお聴きし、二つのことを学びました。
 まず一つ目は課題先進国についてです。日本は、終戦後、高度経済成長期を経て豊かな社会を実現しました が、現在の日本には様々な課題が残されています。例えば、地球温暖化や少子高齢化です。このように現在の日本には今までにないような難題を多く突きつけられています。 大切なのは、他国の解決策を真似するのではなく、どういう社会を目指すのかという問いに自らが答えを出さなければならないということです。この答えを出 すことが僕たちの役割なのです。そのためにも、今から少しずつ教養をつけ、将来に役立てたいと思います。
 次に社会の飽和についてです。聖徳太子が生きていた時代の平均寿命は約30歳です。それに対して聖徳太子は70歳近くまで生きています。 ここで考えるべきことは貧富の差です。一方、現在の平均寿命は約75歳であり、差が縮まっ ています。つまり、だんだんと飽和が起きているということです。その例として先生は自動車をあげて説明してくれました。物というのはある一定量増えるとあとはずっと横ばいになる性質があるそうです。この現象が僕にとってすごく不思議だったのでもっと深く調べてみたいと思います。今回僕は、先生から新しいことをたくさん学びました。このことを夢の実現に向けて活かしていきたいです。

 

4組  環境を破壊しない科学技術の開発を  

  最近、何でもコンピューターやロボットに頼る私達人間は、これから先、より一層この地球を輝かせるために何をするべきなのでしょうか。この問題はとてつもなく大きな問題であるため、根本的に変えることはできませんが、しかし抑制させることはできます。
 例えば、これからの夏という暑い季節に私達はエアコンをつけます。ところがエアコンには地球の環境には良くない空気を沢山出します。1人分でもそこそこの量を出すというのに、それを皆が皆エアコンを使っていると、とてつもなく莫大な量になります。将来は環境破壊を進行させるような空気を出さない機械を開発し、少しでも環境破壊を食い止めることができたらよいと思います。
 また、私はこれからの世界中の研究の進歩を発展させていくために、まずは自分を高めることが大切だと思います。ゲームばかりしていては、この世にはほとんど必要の無いゲームで遊ぶ能力のみが上がり、人類の更なる発展には繋がりません。自分のするべきことは何なのかをよく考えてこれからを過ごしていきたいです。
4組 「自分で考えたことしか身につかない」を忘れない  
 「自分で考えたことしか身につかない」この言葉を今回の講演で小宮山先生は強調していました。新聞や教科書の言葉をそのまま信用して生きてきた僕の考え方をほとんど変えてくれました。
 例えば、日本という国に対する考え方です。今まで僕は日本についてあまり良いイメージを持っていませんでした。なぜなら、新聞やネットでも「高齢化」や「借金」や「デフレ」といった文字が多く、それに対してアメリカや中国といった国では教科書を見ても食料自給率が100パーセントに近かったり、大規模な会社の本社が多数存在するとあったからです。しかし、小宮山先生は日本のことを「課題解決実績のある課題先進国」だとおっしゃっていました。理由は、日本の歴史を見ていくと、エネルギー危機や公害を克服し、逆に高度経済成長を起こしたり、長寿世界を実現させたりと沢山の問題を 発生させながらもそれを解決してきたからです。
 僕は今回小宮山先生より小宮山先生の考え方を学び、言われたことを一生忘れずにいようと思いました。テレビや新聞などの情報ををそのまま受け取らず、自分なりに考えたりと今まで何も考えずに素通りしてきたものでもひとつずつしっかりと「考える」ことで多くのことを身につけたいと思いました。
 

 

5組  いつまでも自分のことは自分でやりたい  

 私が今回の小宮山先生の講話で一番印象に残っていることは、「15歳〜65歳の人が労働者であると決めているのがおかしい」という先生の考え方です。
 今の日本では、65歳以上の人が高齢者と呼ばれています。でも、高齢者の方でも元気な方はたくさんいらっしゃいます。私の母のおじとおばも、年齢は65歳を超えていますが、まだまだ元気です。小宮山先生は講話の中で、「脳が生きている限り、自立ができる社会になれば、介護も減るし、本人にとても良い社会になる」と仰っていました。私も確かにそうだと思います。少子高齢化が進む今、私たちが大学を卒業し、社会人となって税金を納めるとき、私たちは一人で一人の高齢者を支える計算になります。とても大変なこと です。でも、もし先生が講話の中で仰っていた社会が実現すれば、働いている高齢者の方は年金の必要がなくなると思いますし、税金を納める側の負担も少しは減ると思います。それに何より、自分のことを自分でやれるという喜びが感じられ、長生きにもつながると思います。
 私は小宮山先生が71歳と知ったとき、とても驚きました。なぜなら、私がイメージしていた71歳のお年寄りの方とかけ離れているくらいお元気だったからです。私も70代になっても、小宮山先生のように元気でいたい と思います。
 今回の小宮山先生の講話を聞いて感じたことは、自立した老後の生活を送るためには、健康に年をとる必要があると思いました。私の両親にも病気に気をつけて長生きしてほしいです。
 

5組 情報を収集し、それを手がかりに自分で考えること  
  小宮山先生の講話をお聴きして、心に残ったフレーズがあります。それは、「自分の頭で考えたことしか身につかない」というものです。これは、身についていないのであれば、考えていないということです。まだまだ今の僕は数学が身についていません。ですから僕は今後、与えられた情報をただ見るのではなく、自分の頭でしっかりと考えたいです。総合学習などで調べている時に、インターネットに書かれていることをそのまま写したり、本に書かれている内容をそのまま写したりしても、何も頭に残りません。ですから、僕はそんな時、インターネットや本に書いてあることを要約したり、資料から感じたことをきちんとノートにまとめたりしていくことで、本当の意味で自分の身につくものとしたいと思います。
 また、僕は今回の講演を通して、将来のことを今まで以上に考えていく必要があると感じました。エネルギーの話は今回の講演を聴くまでは知らず、エネルギーの研究に携わる仕事が今後より必要だということも知りませんでした。将来就くかもしれない職業を知るためにも、もっと僕には情報が必要です。そのために、いろいろなことを積極的に体験したり、小さな事柄でも掘り下げて考えていきたいです。
 今回の講話で学んだことは、自分の将来にあまり関係しないと思っても、まずはしっかりと聴いて、考えて、自分に身につけることで、いずれ自分の夢や将来の理想を叶える大きな力になるということです。自分の将来は自分で決めるのだと小宮山先生も仰っていました。今日のお話を忘れずに、自分の夢を叶えていきたいと思います。

 

6組 便利な生活を手放せない私たちがすべきこと  

 今回の小宮山先生の講演会に参加して、現在の日本に改めて関心を持ちました。今回のお話の中での「高齢化」や「高齢社会」といった言葉は、日常生活で幾度も耳にする言葉ですが、その問題点や解決策など、あまり深く考えることはありませんでした。しかし、今回の講演会では高齢化問題について、身近に感じることができました。高齢化問題に悩む日本で、生き生きとした高齢社会をつくることこそが、新しい人類のあり方のモデルとなるという小宮山先生のお言葉を耳にし、私たち若い世代も協力し、新しい社会をこの日本で作っていかなければならないと思いました。
 また、現在さらなる経済発展を目指す日本の問題点として、「高齢化」の他に、「エネルギー資源」について先生はお話になりました。エネルギー資源については、小学校の授業でも勉強しました。これまでの私は、「資源が足らないのなら、人々が使うエネルギーを減らし、節約すればよい」と単純に考えていました。しかし、本当にエネルギーを減らし、節約をしても生活のレベルを維持することが可能なのでしょうか。これまでの「豊かな生活」を我慢することが私たちにできるでしょうか。
 今回この問題について、先生のお話をお聴きして、「人間は、便利な今の生活をそう簡単に手放すことはできない」と改めて思いました。先生は「エネルギーを使う技術をさらに向上させて少ないエネルギーで生活したり、再生可能エネルギーをもっと使ったりすることで日本はエネルギーを賄うことができる。」というお考えで、それこそ進歩的な、新たな視点だと感じました。
 今回、このような素晴らしい小宮山先生のお話をお聴きすることができ、とても勉強になりました。既成の考え方にとらわれず、幅広い視野を持てるように心がけると共に、いつか日本も多くの分野で自給自足できる国にしなければならないと思いました。
 
6組 自分で調べ、考えることの大切さ  
 江戸取の先生方、特に高等部を教えている先生方は「自分で考えなくてはだめだ」とよくおっしゃいます。まったくその通りだと思います。
 たとえば、ここに勉強はまあまあできるA君がいたとします。このA君は、ものを覚えることが得意で、式などを完璧に覚えることができます。しかし、社会の問題で、出来事の背景を答えろという問題ができませんでした。この問題はあまり難しくないはずです。なぜ答えられなかったのでしょうか? つまり、A君は覚えることばかりに必死で、背景や原因などはまったく考えようとしなかったのです。勉強する上で一番大切なのは、暗記だけの勉強は意味がないことに気づくことです。
 今回の講話をお聴きして学んだことは、「自分で考えること」です。また、世の中の情報を鵜呑みにしてはいけないことも学びました。特に衝撃的だったのは、資源が乏しいと教えられてきた日本が、実はほとんどの資源は既に日本国内にあるということでした。しかし、このことを考えてみても当たり前のことです。やはり、自分で調べ、考えることが大切なのです。これからは「自分で考えなくては身につかない」をモットーに努力したいと思います。
 小宮山先生は、東大の元総長で、また、あまり講演会はされないとうかがっていたので、今回の講演会は貴重な機会となりました。わたしのクラスの担任の先生も楽しみ にしていたようです。これからもこのような体験を大切にし、そこで学んだことを自分のものにしていきたいです。 

 

7組  「世界の中の日本」という立場で考える  

 私は今回、小宮山先生の講演会に参加して、改めて「世界の中での日本」という立場について考えました。
 日本は「課題先進国」といってやらなければならない、成し遂げなければいけない課題がたくさんあります。例えば地球温暖化です。日本は世界全体の二酸化炭素排出量の約3.8%を排出しており、国別では中国、アメリカ、インド、ロシアに次いで世界で5番目に多くの二酸化炭素を排出し、京都議定書の基準の温室効果ガス排出量をもはるかに上回っています。このままだと、さらに気温が上がっていきます。現在日本では、家庭からの二酸化炭素排出量が1番多いそうです。その中でも電気からの排出量が多く、47.7%となっています。節電は、地震の復興などのためだけと思っていましたが、今回、地球温暖化について詳しく知り、節電というのは地球温暖化防止のためにこそ役立っているのだとわかりました。改めて無駄な電気は使わないよう、節電にもっと協力しようと思いました。
 『知識の構造化』、この本について気になったので調べてみました。すると、「知識の構造化」がうまくいっている国はあるのか? という質問がありました。小宮山先生の答えは、「ない」というものでした。しかし欧米には議論の風土があるそうです。例えば、マサチューセッツ工科大学でも、学生が知らないのを前提に基礎から教え、そして議論させ、全体像を共有するということです。しかし、日本にはそういったことが欠けているとおっしゃっています。
 このように、日本には課題がまだたくさんあります。21世紀を担うために、江戸取での生活を大切にし、習ったすべてのことを将来に活かしていきたいと思います。

7組 自分で考え抜くことが次へのステップとなる 
 今回の小宮山先生の講話をお聴きして、特に印象に残っていることが二つあります。
 一つ目は、比較的生活が豊かな人のほうが寿命が延びるということについてです。現在の日本ではそれほど貧困の差が大きくあるわけではありません。しかし、昔は身分によって貧困の差が大きくありました。お金が無いことで薬が買えない、ということもあったとは思いますが、日頃の食事のバランスも関係していたのだと思います。今では医療が発達して多少今までの食事のバランスが悪くても入院したりすれば、ある程度は回復します。しかし、昔はそのようなことができるはずもなかったので、家が貧しいために日頃の食事で栄養をバランスよく取ることができず、生活が豊かである人のほうが寿命が延びたの だと思います。
 二つ目は、自分で悩み、考えぬいたことだけが自分の力になるということです。このことは勉強はもちろんですが、それ以外の部活動などにも当てはまるのではないでしょうか。勉強をするときに本当に自分の力として身に つけるためには、問題を解くときになぜその答えになるのかを考え、答えを導き出すという方法が一番だと思います。もし、間違っているのならどこをどのように間違えたのかをしっかりと認識し、再び解くときに間違えないようにすると自分の力になると私は考えます。また、なにか失敗したときに 、どこを失敗してしまったのか、改善するにはどうすればよいかを自分で考え抜いたことが次の機会につながるということは部活動でも当てはまります。
 小宮山先生は、元東京大学の総長に就任されていたこともあり、そのような方のお話を聴くことのできる機会はめったにないので、今回の講話はとても貴重な機会になりました。このような機会を通じて、毎日の生活を振り返り、改善すべき点を探し、今回の講話で特に参考にしやすいことなどを取り入れて、より充実した生活を送りたいです。

 

8組  過去の経験を活かして未来を切り拓く  

 今回の小宮山先生の講話をお聴きし、人工物の飽和やプラチナ社会を実現するためにはどうしたらいいのか考えることができました。
 初めに今の日本の人工物はもう飽和してしまっていることを知りました。しかし、日本には再生可能エネルギーや金・銀がたくさんあり、日本の人工物はこれらを使えばまだ発展していくということです。この金や銀は本当の金や銀ではなく、古くなってしまったビルを壊した時に出る金属だとお聴きしました。日本は鉱山資源には恵まれていないといわれますが、実際は活用できる資源がたくさんあるとわかりました。海外に劣らないだけの量が日本にもあるのだから、まだ眠っている日本の可能性を広げることが21世紀を担う私たちの使命なのだと感じました。
 また、プラチナ社会を実現するために、昔の日本の経験を活かしていくべきだとお聴きしました。実際に、日本は公害を克服し、世界一美しい環境を作り出したり、石油危機を効率化で克服し、世界一のものづくり大国を実現したりしている国です。ピンチをチャンスに変えた経験が日本にはあるのです。これらの経験があるのだから、これからは、省エネを推進し、エネルギー危機を克服し、世界一暮らしやすい環境作りを目指すことが大切なのです。 しかし、物だけではプラチナ社会は実現しません、心も豊かにする必要があります。高齢化が今日の日本の課題の一つですが、この課題を克服するためには、お互い助け合うと共に、一人ひとりが自立して、プラス思考で生活していくことが重要です。今の日本の現状を正しく理解し、将来、日本をどうしていくべきなのかを考えつつ、自分のしなければならないことを精一杯頑張りたいです。

8組 世界をリードしていく人になるために   

 今回の小宮山先生の講演会では僕は、今まで自分が考えていたことが間違っていたということを知ることができました。
 その一つ目は、自動車や建物などの人工物は増え続けていると僕は考えていましたが、実際は増えても減ってもいないということです。日本の人口は近年増え続けていました。僕は、人口が増えれば増えるほど人工物が増え、日本が豊かになっていくものだと思っていました。しかし、今回の講話で僕は自動車やビルの敷地面積は変化しておらず、人工物は飽和しているということを学ぶことができました。僕はそれを聞いて、自分が考えていたことが完全に間違っていたことが分かって驚きです。
 二つ目は節電ということです。僕が知っていた節電は、エアコンの設定温度を上げるなどの何か不利益を被ってまでエネルギーをなるべく消費しないようにするというものでした。テレビなどでも、その節電しか聞いたことがありませんでした。しかし今回の講話では、より少ないエネルギーで同じ分だけ動かすことが本当の節電だということを学ぶことができました。先生は必ずそれができるようになる時が来る、とおっしゃっていたので、先生の言葉を信じたいと思います。しかし、その時が来るまでは我慢して今まで僕が思っていた節電を実行していきたいと思います。
 その他に、都市鉱山というものの紹介がありました。僕は今までテレビのニュースや社会の先生から、世界の資源がなくなりつつあるという話を聞くことがよくあります。僕もこの問題が深刻なものだということで、考えることもありました。そして僕は今回の講話で、ビルの敷地面積は減っていないのだから、壊したビルの鉄を再利用すれば輸入する必要は全くないということを知りました。しかし、鉄鉱石などが減っているということをよく耳にするということは、今はそれが実行できていないということだと思います。実行できるようにするためにはかなりの年月が必要なはずです。そして、これからアフリカの地域が発展していくので、鉄鉱石の消費はどんどん進んでいきます。輸入しなくてもやっていけるから大丈夫なのではなく、そうなる前にどうすれば良いかが本当の問題なのだと思います。
 先生がおっしゃっていたように日本の空はとてもきれいです。僕もアメリカに住んでいたことがありますが、明らかに日本の空の方がきれいです。そんな日本は、これから世界の環境問題の件で世界を引っ張っていかなければならないはずです。それを実行するためには、すべての国民が正しいことを知る必要があるのだと思います。この経験を無駄にせず、将来に活かしていけるようにしたいと思います。