1組 Oさん

私が江戸取に入学して早くも2年が過ぎました。同じ様な景色を眺めながら繰り返してゆく日々の中で忘れかけていた大切なものを、山崎先生が気づかせて下さいました。それはまさに、夢を追う心です。私にも大きな夢があり、叶える為に学習に励んでいるつもりでした。しかし、私は甘かったのです。山崎先生は広い視野を持ち、何が一番大切なのか、ということを重視していらっしゃいました。「振り返った時にこれでよかったのだと思えるように、できる事から日々努力しよう」という言葉には、多少の努力では満足出来ないという強い意思が感じられます。
 私はエンジニアでも宇宙飛行士でも二児の母でもないため、山崎先生の苦しみを100パーセント理解することはできません。ですが、山崎先生が宇宙飛行士となり宇宙に行くまでに多大な時間と人並みならぬ努力があったという事実ははっきりとわかります。今の私は未来の私にとって満足できる行動をしているのか?昔の私から成長できたのか?と常に自分に問い続け、努力し続けることが未来へと繋がるのだと思いました。
 全ての夢が簡単に実現できるわけではありません。努力を惜しまず、「自分なりに考え工夫する力」を身につけ、辛いことがあっても前を向いて歩いて行かなければなりません。ただ闇雲に走るだけでなく、山崎先生がおっしゃっていたように、船に例えると、目の前の波を見ているだけでは酔います。遠くに目をやれば水平線が見えます。私達高校生は、日本人は、地球に住む人は、波だけでなく水平線を見つめ、未だ見ぬ未来へと進歩していくのが宿命ではないだろうかと思いました。





3組 Kさん

 私は宇宙が大好きです。だから山崎直子さんが江戸取に来ると聞いたときからうれしくて仕方がありませんでした。もともと山崎直子さんのことは知っていて、本も持っていたので、山崎直子さんは勉強面でも、精神面でも学び続けた素晴らしい人だということは知っていました。その人から直接話を聞けることが楽しみでした。実際、講演は素晴らしくて、心に残る言葉をたくさんもらいました。
 その中でも一番感動した言葉が、一つだけが正解だとは限らず、後から振り返って良かったと言えるように今できることを一生懸命頑張るというものです。私はこれからいろいろな人に出会い、自分の考えに固執せず、変わっていきたいと思っています。しかし、最近変化を恐れるようにもなりました。自分の今目指している夢や目標も、もしかしたら大人になるにつれて変わっていくのかもしれません。しかし今日、山崎直子さんの講演をお聴きして、もしそうだったとしても無駄にはならないということがわかって安心しました。これからの自分がどう変わっていくのか“ワンダフル”で楽しむ気持でいきたいと思います。私の夢は少しでも宇宙開発に貢献するということです。後で振り返って後悔することのないように、今を一生懸命頑張りたいと思います。



 


4組 Tさん

宇宙飛行士は船内では実験の操作をロボットアームで行ったり、また船外でもISSの補修作業などが仕事なので、私は、宇宙飛行士=宇宙で実験をして帰ってくる人、というイメージしかありませんでした。しかし、今回の講話で新たに気づいたことは、そのミッションに参加している人とのコミュニケーションが大切だということです。宇宙飛行士になっている人は、その前はエンジニアや医者、パイロットであった人など様々で、一緒に搭乗する人はみんな国籍が違っていたり、当然性格も全く異なります。ISSの狭い空間内で多種多様な人々とうまくやりとりすることは難しいですし、宇宙船内のミッションは地上にいる人との通信も行われるので、実際宇宙に行っているのは数名だとしても、その背景には多くの人とのつながりがあるのだというスケールの大きさに感銘を受けました。また、宇宙飛行士になりたいと思ったきっかけを聞くと最初は興味からとのことでした。幼いころからの興味が今現実となっているのは、私にとって、とてもうらやましいことです。宇宙飛行士になりたいと思って、そこに進むと決めたとき、一見、そのなりたいものとは関わりがないと思われる部活動や学校生活で積み上げてきた基本的な姿勢が後々大切になってくると知ったとき、思わず自分のこの5年間を振り返ってしまいました。これは自分のなりたいもの全てに共通する大事なことだと思います。私も山崎直子さんのように最後まで自分のやりたいことを諦めずに叶えたいと思いました。





7組 Nさん

 今回山崎さんの講演をお聴きすることができるということで、とても興奮していました。私が幼ない頃から知っており、そして一時期は宇宙関係の仕事に就きたいと思うきっかけとなった人であるからかもしれません。
 まず先生が壇上に登場されたときに感じたのは、非常に気さくな雰囲気をお持ちであり、とてもハキハキとお話しされる方だということでした。長らく外国生活を経験されていることが窺えました。お話をお聴きしているうちに、どんなに素晴らしい学生時代を過ごされていたのだろうと想像が膨らみましたが、私たちとそれほど変わりない十代の生徒であったということを知って、とても親近感がわきました。
 宇宙飛行士になるにはもちろんたくさんのことを求められます。山崎さんはそれをとても柔軟に受け止め、積極的に解決しようとしているのだとわかりました。女性の方が宇宙に挑戦するということは並大抵のことではないとわかりますし、そんな中でとてもつらい訓練を経て宇宙への切符を手にした山崎さんはとてもすごいと思いました。山崎さんが宇宙に旅だったときのクルーは、性別も人種もさまざまでした。過酷な宇宙という現場で、みんなお互いを信頼していて、そして何よりも挑戦している表情が楽しそうで輝いていました。宇宙に行くことは決して一人ではできなくて、地上でサポートするスタッフ、機体やISSを作る技術者、そして宇宙飛行士の方々など、たくさんの仲間が同じ方向を向いて力を合わせてこそできるのだと思うと、非常に感動しました。貴重なお話ありがとうございました。





 


8組 W君

 宇宙飛行士―それは、僕が小さかった頃に夢見た職業の一つです。ロケットで宇宙という無重力の場所へ行き、「地球は青かった」に代表されるような星の姿を見て、そして無事に帰ってくるという、幼い僕にはとても大きいロマンがそこにはありました。その思いは今でも少し残っていて、文系ではありますが今回のお話はとても楽しく聞くことができました。
 考えていた通り、宇宙飛行士の訓練は聞いているだけでも大変そうだなと思いました。一方で、宇宙飛行士に関する規定から虫歯の有無が除外されたことに驚きました。何を隠そう、これこそが僕が宇宙飛行士を諦めた理由だからです。それでも宇宙飛行士は体が大切だなと思いました。
 そして「wonderful」という最後の言葉が印象に残っています。「未知のもの」が「たくさんある」ことが「素晴らしい」ということ。僕はこの一言に感動しました。「分からない」ことが「素晴らしい」。一言すると不思議な言葉ですが、全部わかっているものはつまらないものです。「分からない」からこそ「面白い」のです。どんな答えもあって、そこに正解なんてなくて、それこそが人生だったりするわけです。そしてそれが素晴らしい。迷うことも悩むことも決して悪いことではないんだなと思いました。
 山崎さんの様な宇宙飛行士にはなれなくても、山崎さんの様な人になれたらいいなと思えるようなご講演でした。





10組 Kさん

 今回、山崎さんのお話をお聞きして、宇宙に対する興味を持ったのと同時に、「意味がないのではないか」と思ってしまうようなことにも全力で取り組もうと思いました。私は、宇宙飛行士という職業に対して、何か特別なことばかりやっていそうだと思っていました。しかしそのように特殊な訓練ばかりではなく、使ったものをもとの場所に戻すなど、私たちが日常生活で行っていることが大切だとおっしゃっていて驚きました。
 
改めて考えてみると、国が違う人や考え方の違う人が集まって作る一つのチームなので、周囲のことを考えた行動や発言が必要だということが分かりました。これは宇宙空間に限った話ではなく、クラスにおいてもいえることだと思います。そして私たちは受験生なのでイライラしたり、焦ったりして目の前のことにしか目を向けられないことがあるかもしれません。その時は山崎さんの「違う角度から考えてみる」「基礎に戻る」という言葉を思い出して頑張っていこうと思います。勉強をすればするほど、これが将来何の役に立つのかと思ってしまうこともありますが、山崎さんの書道のように将来に繋がっていくものであるかもしれません。目の前のことに拘りすぎずに広い視野をもって、物事を考えていきたいです。「ワンダフル」という言葉のように、「未知のことがあるから面白い」ということを忘れずに何事にも取り組んでいきます。
 そして、宇宙にも興味を持てたので、宇宙旅行の実現や月の寺子屋などのこれからの宇宙開発が楽しみです。