9組 K君

 僕は今回のコルネリア・ヘルマンさんのピアノリサイタルをお聞きして、様々なことを感じました。まず、僕は今までの生活の中で音楽に関わる機会は学校の授業での音楽でしかなく、特にクラシック音楽について興味がありませんでした。だから、このピアノリサイタルでは自分の知っている曲はないだろうと思っていました。しかし、モーツァルトやシューベルト、ベートーヴェンなど凄く有名な音楽家の曲を演奏してくださったので、あまりクラシックに興味のない僕でも楽しむことができました。そして、僕が最も印象に残った曲は、誰しもが一度は聞いたことがあるベートーヴェンの「テンペスト」でした。なぜなら、短調なテンポが独特なメロディーを紡ぎ、ダイナミックさが伝わってきたからです。
 今回の演奏会では、事前に配られた資料にコルネリア・ヘルマンさんがいかに素晴らしい演奏家であるかが紹介されていましたが、実際に聞いたことにより素晴らしさを実感することができ百聞は一見にしかずということが分かりました。






10組 Mさん

 私は3歳からピアノを習っています。15年間習っていますが、トルコ行進曲が1つの曲ではなく、1楽章であると聞いて、とても驚きました。私は手が小さい方で指も長くないので、1オクターブがぎりぎりです。だからトルコ行進曲の後半がとても大変でした。手を広げようとすると力んでしまい、なかなか速く演奏することができませんでした。今日の演奏の速さで軽快に表現できるようになるまで今以上の練習量が必要だなと思いました。私はモーツァルトの優美で繊細な曲が好きです。今日のピアノソナタ第十一番イ短調の第二楽章がとても印象に残っています。弱音ペダルを用いて表現している部分はとても深みのある音色で胸が一杯になりました。私の家のピアノはアップライトなので、なかなか表現できませんが、感覚だけでも実践してみたいと思います。ベートーヴェンの曲は、モーツァルトの曲想と全然違っていて、とても迫力があり、私がいつも先生から指摘を受ける指先だけでなく、腕全体で表現するということをやっていて、とても感動しました。私は、以前課題曲を出された時に、音を間違えないことばかり考えていました。最近はピアノを一緒に練習する友人に言われた、曲の背景を調べてその意図に少しでも近付けるように努力しています。私も誰かの心を掴めるような演奏ができるように一生懸命練習していきます。







1組 N君

 僕はピアノには親しみを持っていて、5歳の頃から演奏をしていました。それゆえ、今回の演奏を聴くことができて本当に嬉しかったです。
 まず、コルネリア・ヘルマンさんの演奏をお聴きして感じたことは、表現力の違いです。ピアノはプロの演奏と素人の演奏にあまり差がないと思われがちですが、演奏者によって同じ曲でも全く違う弾き方になります。つまり、演奏者がどれほど上手く情感を曲中に表現できているかということです。僕も今回演奏された曲の1つである、“テンペスト”を演奏することはできるのですが、鍵盤のタッチなど、演奏者の曲の表現の鍵となる技術は、比べものにならないくらい上手いという印象を受けました。
 クラシックを、演奏者側ではなく、一人の観客として聴くことにより、演奏するのとは違うクラシックを聴くという楽しみを久し振りに味わうことができました。現在は、自分自身の勉強や進路など、学業の方に意識が集中してしまい、クラシックを聴くというような、勉強から離れた落ち着いた時間はほとんどなかったような気がします。確かに今の時期は勉強が大きな比重を占める時期であるとは思います。しかし、“勉強だけ”の時間ではなく、こうしてクラシックを聴き、集中力やイマジネーションのような感性を高めることも大事なのではないかと思います。







2組 T君

 僕は今までピアノを習っていたこともあり、今回のピアノリサイタルはとても楽しみにしていました。中でも、モーツァルトの「トルコ行進曲」は数あるベートーヴェンの作曲した曲などとも比べてとても好きな曲であり、今でも少しならば弾くことのできる曲なので、コルネリア・ヘルマンさんが弾いたときはとても感動しました。モーツァルトの「トルコ行進曲」にはいくつか難しいポイントがあります。例えば途中で調が切り替わり速くなるところや、手指を大きく広げながら正確に弾くことが要求されるオクターブが連なるところ、そして最後の部分は手が柔軟でなければ到底弾くことのできないような難しさです。僕はそのような部分を上手に弾けたことはなかったので、コルネリア・ヘルマンさんの演奏を聴いて、実に完璧な演奏であることに心を打たれました。自分も今後時間のあるときは練習してみたいと思いました。 今回の演奏会を通して学んだことは、プロのやり方を見て自分のやり方を見直すことの良さです。これはピアノだけでなく、あらゆることに役立つ教訓だと思います。自分流に固執するのではなく、他のとてもすごい人のやり方を見て感銘を受けてみるべきなのだと今回のピアノリサイタルを通じて強く実感しました。







3組 Nさん

 今回のピアノコンサートで印象に残ったのは、最後のルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノソナタ第17番です。最初に「テンペスト」の内容を紹介してもらい、ある程度世界観を分かった上で聴いたので、曲の場面を想像しながら聴くことができてとても楽しかったです。演奏中にも「テンペスト」の一場面の絵を見ることができたのでよりイメージしやすく、本当に雷鳴や大雨の音が演奏の中にきこえ、映画を観ているような気分で鑑賞できました。その曲のテーマ、影響を受けているもの、時代背景などの予備知識を少し得るだけで、こんなにも音楽鑑賞が楽しくなるか、と驚きました。
 もう一つ印象に残ったことが、モーツァルトとシューベルトの曲調が随分違う、ということです。モーツァルトはピアノの音が一つ一つきれいに響いていて、素朴で安定しているように聴こえたのに対し、シューベルトはテンポが速いうえに一つの鍵盤を押す時間が短く、終始流れるような曲で、華やかで軽快に聴こえました。そして、その中間にいるのがベートーヴェンです。モーツァルトはシューベルトが生まれる一昔前の18世紀後半、シューベルトは19世紀初期、ベートーヴェンはその間くらいです。私の勝手な解釈かもしれませんが、このように感じられたのは初めてだったので興味深かったです。
もっと色々な音楽のことを知ったり聴いたりしたいなと思いました。






4組 Kさん

 私は幼稚園生の頃にピアノを始めて、今でもずっと続けています。だから、今回のピアノリサイタルはとても楽しみで、どのような曲を演奏するのかずっと気になっていました。パンフレットを見てみると、どれも聴いたことのある曲ばかりで、音楽になじみのない人も聴くことできたのではないかと思いました。特にトルコ行進曲はちょうど今、妹が練習している曲で家でもいつも聴いている曲でした。他にも、通っている所のピアノの発表会で聴いたことのある曲もありました。しかしながら、その時に聴いた曲とコルネリア・ヘルマンさんの演奏した曲では同じ曲でも表現力や強弱のつけ方などが上手く、とても音色が心地よかったです。やっぱりプロはちがうな、私があのくらい上手くピアノを弾けるようになりたいなと思いました。コルネリア・ヘルマンさんの日本語での曲の紹介で、聴いた時にどのような情景なのかを想像することができ、より楽しむことができました。ウィーンの街並みの写真を観て、このような街並みだったら、このような美しい音楽が生まれるのも納得がいくなと思いました。
 私は今まで色々な曲を弾いてきました。特にクラシックなどを多く弾いてきましたので、クラシックはなじみが深いものです。しかし、クラシックは敬遠されがちな音楽で、現代の音楽より聴いている人が少ないので、もっとクラシックを聴いている人が増え、より身近なものになっていったらいいな、と思いました。