勉 強 合 宿 に 参 加 し て

1組

   


Y君

 この夏期勉強合宿で、私は日々の生活では得ることのできない多くのことを学ぶことができました。この五日間を振り返ると苦しい場面ももちろんありましたが、それ以上に大きな喜びや達成感を得ることができました。

 十二時間にも及ぶ学習を乗り切ることができたのはなぜでしょうか。考えてみると、普段も十二時間学習するから、というのも理由の一つにはありますが、何より受動的ではなくこの合宿に取り組めたことが大きいと思います。合宿に行く前に入念に計画を立てて臨んだことで行きあたりばったりではなく、自分の不足を補うことができる効率的な学習を行えたのだと思います。皆が行くから自分も勉強合宿に行く、周りがやっているから自分も仕方なく勉強する、そのような合宿では意味がありません。一人一人が明確な目的意識と目標をもって取り組むべきであり、それは日々の学習においても同じだと思います。

 また、この勉強合宿で、自分は友達のありがたみを改めて感じました。五日間、自分が眠くなった時も疲れた時も、友達はいつも隣にいました。互いに仲間を励まし合っている。そんな空気を感じるとともに、切磋琢磨し合うことのできる良きライバルをもつことができた自分は幸せだと心から感じました。「受験は団体戦」。よくそう言われます。もちろん受験そのものは一人一人別ですが、受験という一見孤独な戦いも、実はそれまで共に高め合った仲間がいるからこそのものなのではないでしょうか。

 夏期勉強合宿を終えて、私は一つの目標を立てました。それは「休日は最低でも十二時間は勉強をする」というものです。今の自分の学力は、国立医学部にはまだ不十分と言わざるを得ません。そんな自分に必要なのは、“量”だと思います。一日十二時間というのは、生半可な気持ちではできることではありませんが、その努力が一年半後の自分に返ってくるのなら、その努力を、自分は惜しむべきではないし、もし努力が実らなくても、自分は努力しなかった後悔だけはしたくありません。今はただ、自分のできることに全力で向き合うだけだと思います。

 最後に、この勉強合宿に仕事という次元を超えて私達をサポートして下さった先生方、そして両親に感謝の気持ちを述べなければなりません。この合宿に限らず、日々の生活においても、私は先生や両親の大きな支えのもとに、自分の夢を実現するための環境が与えられています。そうした方々に自分はどういう形で恩返しができるでしょうか。それは自分の「成長」だと思います。大学受験までに残された一年半を本気で過ごすことができなければ、それは自分を応援してくれている人への裏切りです。今までの自分の努力、そして自分を応援してくれる人を裏切らないよう本気で生きていこうと思います。


   


Oさん

 夏期勉強合宿は、私にとって多くの収穫があるものとなりました。

 第一に、学習面に関してです。正直、最初のうちは自分の集中力が持つかどうか不安がありました。けれど、実際に取り組んでみると意外と時間が経つのは早く、自分が計画した学習を進めることができました。時間はもちろん、全員に平等に与えられていますが問題は勉強の質です。疲れてくるとつい、自分のやりたい勉強ばかりしてしまいがちです。その対策として、私は苦手な教科の教材のみを持って行きました。逃げ道を無くしたことでより効率の良い学習を継続することができたのだと思います。

 第二に、友達という存在の大きさです。勉強合宿を一人で乗り切ることはできなかったであろうと、今、振り返ってみて思います。一緒に頑張っている友達の存在があったからこそ、裏切りたくない。自分も友達にとってそういう存在でありたいと思えました。

 第三に、江戸取生としての成長です。あいさつ、服装など当たり前のことのように思われますが、当たり前のことを当たり前に行うということは難しいことであると思います。

 中学生の頃、私の学校はとても規律のある学校とは言えませんでした。真面目に取り組むということが馬鹿らしいと思うこともありました。当たり前のことを当たり前にできる人は実はそう多くないと私は思います。だからこそ、江戸取に入学して驚きました。「規律」という言葉が本当にぴったりな学校であると感じました。けれど、ただ強制させられて行動していることは真の規律と言えません。この点、勉強合宿では、一歩、真の規律へと近付くことができたと感じました。

 以前、学年部長講話で、時崎先生が「学校に感謝の気持ちを込めて校門一礼をする」ということをおっしゃっていました。ただの礼という行為に感謝が加わったことで、強制されてするものとは大きく違って見えます。

 副校長先生は、「打ち上げ花火でもいい」とおっしゃいました。けれど、私はここでの経験の一つ一つを決して無駄にはしたくないと強く思っています。必ずどこかで生きてくると思います。

 この経験を無駄にしないためにも、私は自分に厳しくならなければいけないと思います。「自律」という言葉をキーワードに今後も努力していきたいです。



2組

   


Mさん

 私は勉強合宿に参加して、得られたものが数え切れないほど沢山ありました。それは、私のこれからの人生において絶対に忘れてはいけないことばかりです。その中で、私が一番得られたものは「自分の限界」です。これは、自身の限界を知り、さらにそれを越えることができたということです。1日12時間の学習などは、勉強合宿前まで経験したことない学習量でした。ですから、初めはできるか心配でした。しかし、日がたつにつれ、自分の「限界」がだんだん広くなり、1日12時間学習が苦痛ではなくなっていました。その時、人が成長するというのは、こういうことなんだなと実感しました。勉強合宿中には、つらいことも沢山ありました。一番つらかったときは、夜の自学習をしているときでした。夜の自学習のときは、普段学習をしていない時間にも学習をしたため、眠たくて仕方なくなってしまうことが多くありました。そのとき、私はあきらめませんでした。なぜなら、私の周りには頑張っている友達がいたからです。そして、勉強合宿に向けて自分自身で立てた目標が「絶対に自学習中に眠らない。」だったからでもあります。このことから、私は友達の大切さと、目標を立てることの大切さを学びました。前からこのことはいろいろな先生方から聞いてはいましたが、しっかり分かっていたわけではありませんでした。今回の合宿で実感することができたので、これからは大切にしていきます。

 勉強合宿で、私は受験に対する覚悟を持つことができた気がしています。前まで、受験勉強といっても実感がわきませんでした。そして、高2になり、あせりだけを感じていました。今回の合宿で、時間はすぐに過ぎてしまうものだということが分かりました。そうだからといって、あせるだけでは何の解決にもならないことも分かりました。何のために勉強をしているのかを考えることを大事にしました。そうすると、何をすべきかということが見えてきました。時間がない中で、どれだけ多くのことを吸収できるのかということに挑戦することが受験勉強だと思います。受験勉強への今の気持ちを維持できるように、常に意識を高めて学習をしたいです。

 勉強合宿で学んだことは、学習のことだけではありません。私は、勉強合宿で普段当たり前だと思っていた自分の置かれている環境が素晴らしいものだと感じました。まず、先生方が一生懸命授業をして下さることに感謝しなければならないと思いました。普段、授業中意識が飛んでしまうことがあります。これは、本当にしてはならないことだと思いました。そして、快く勉強合宿に行かせてくれて、いつも応援してくれている家族に感謝しなければならないと思いました。そして、いつも支えてくれる友を大切にしなければならないと思いました。そう考えると、私はいろいろな人に支えながら生きているのだと思い、それに応えることのできる人になることを決心しました。


   


A君

 今回の勉強合宿は、中学3年の時と違って、日数も多く、1日の学習時間も多かったのですが、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。

 合宿初日には、まだ環境に慣れてなく、疲れがたまって学習に集中することがあまり出来ませんでした。ですので、最初の2日はとても苦しかったです。しかし、日数を重ねていくうちに、体の方も慣れてきて学習に集中できるようになり、時間が経つことも忘れるくらいに集中していました。ですので、3日目以降はとても時間が経過するのを早く感じました。それ程学習に集中出来ました。

 私は、以前習った範囲のところが抜けていることが多く、特に数学などは何度解いても同じ間違いを繰り返していました。しかし、この勉強合宿を通じて、気付いたことがありました。それは、私は問題を本質的に理解していなかったのです。ですので、何回解いても何故そうなるかを理解していないので、同じ間違いを繰り返していました。しかし、合宿中にじっくりと問題に向き合えたおかげで本質的に理解出来るようになりました。私は改めて量より質の大切さを学びました。

 合宿では、毎朝起床が早かったため、帰宅した後も思わず合宿の時と同じ起床時間に目が覚めました。これは私にとってはとても嬉しい出来事でした。私は普段の休日では目覚ましをかけておいても9時や10時に起床することがほとんどでした。しかし、朝早く目が覚めたおかげで1日の時間を有効活用出来るようになりました。これも、合宿で成長出来たことの一つでもあると思います。

 この合宿をよりよいものに出来たのは環境もそうですが、やはり周りに同じ目標をもつ友人がいたからいつもより集中出来たのだと思います。普段の学習でも同じです。誰もいないところで学習するより、周りに人がいる方が刺激され集中出来ます。今回の場合も、隣で友人が一生懸命に学習しているところを見ると、「自分も負けていられない」と刺激されました。

 今回の合宿で一番成長できたことは、休み時間になっても自然と学習していたことや、どこか空いている時間があったら単語を覚えている自分になれたことです。このことは、私にとって大きな成長でした。普段、学校や部活で疲れてほとんど学習時間がなかった自分が、これを習慣化出来たことはとても成長した実感があり、嬉しかったです。しかし、これを一時的なもので終わらせないようにしたいです。

 今回の勉強合宿では、学習以外に学ぶことが多くありました。この経験をただのイベントで終わらせるのでなく、学習スタイルを改めるきっかけにしたいです。そして、これからの学校生活でも、この合宿のように内容の濃い生活が送れるようにしたいです。



3組

   


Yさん

私は今回勉強合宿に参加できて本当に良かったと思います。これまで先生方や先輩には中三のときの勉強合宿とは違うという話を聞いていました。まず一番違ったのは勉強時間の流れ方です。今回の勉強合宿に参加する前の私は、自分にこの合宿の行程がきちんとこなせるのか、今まで体験したことのない百十分の自学習は集中力を切らさず時間いっぱい取り組めるだろうかと、とても不安でした。ですが、実際に合宿に参加したら百十分の自学習時間も五十分の講義もあっという間に終わってしまったように感じている自分がいました。確かに長くて辛いと思う瞬間もありましたし、集中力が切れてつい時計を見てしまうこともありましたが、そんな時でも周りで友人が勉強している姿が目にはいればまたがんばろうと思うことができました。やはり、友人の存在はとても大きいと感じました。

また、あっという間に時間が過ぎてしまったのには悪い面もありました。とにかく時間が足りなくなってしまうのです。今回私は数学と英語と化学の参考書を一冊ずつもっていくだけで少なくしたつもりでしたが、実際にそれらを完璧にやろうと思ったら全然時間が足りなかったです。閉講式の学年部長講話で時崎先生が、勉強はがんばればがんばるほど時間が足りなくなるとおっしゃっていましたが、私のがんばりではまだその域に達していなくても、少しその言葉の意味に触れることができた気がします。そして時間が足りなくなってしまったのは私の今までの学習内容がしっかりと定着していなかったせいであり、今回のことで自分の今までがどれだけ甘かったのかがわかりました。勉強合宿は終わってしまいましたが、このやる気をこのまま放置せずにこの夏は今までの甘かった部分を見つめ直したいと思います。

勉強合宿はたった六日間、その短い期間だけで満足せずクラスの友人に負けないよう努力しようと思います。


   


Rさん

 五泊六日の勉強合宿はほんとうにあっという間に過ぎ去っていきました。高二の勉強合宿は中三の時に比べて日程も一日増え、一日あたりの時間も増えましたが、始まる前に大変そうだとか辛そうだなどとはほとんど思いませんでした。五泊六日やっただけで何か大きく変わるのかと言われればそんなことはあまりないとは思いますが、普段まとまった勉強時間を確保できずにいたので、とにかくこの五泊六日はやれるだけのことはやろうという気持で合宿に臨みました。

 勉強合宿中の目標は「持っていったルーズリーフの白紙を一袋使い切る」というものでした。一日目の使い始めの時は、何も考えずにただやっているだけでしたが、徐々にこのルーズリーフの束を使い切ろうという気持がわいてきました。すると、どれくらいの時間でどれくらいやらなければいけないというのがどんどん明確化してきてモチベーションも上がり、眠くなったときも自分にノルマを課していたことでやる気を保つことができました。百五十枚入りの紙全部を使い切ることはできませんでしたが、約百三十枚使い切ることが出来、自分でも八、九十点のできだったと思います。

 私は今回、勉強以外にも得るものがたくさんありました。やはり一番は仲間の存在です。ありきたりかもしれませんが受験は団体戦という言葉もあるとおり仲間は自分にとってはかけがえのない存在です。学習時間中、隣の子が眠たそうにしているとき、私は「がんばろう」と声をかけました。しかしこれは自分に言い聞かせるためのものでもありました。ここで自分が崩れたらだめだと言い聞かせるものでした。また、始まる前に「がんばろう」とみんなで声をかけ合ったり、終わった後に「おつかれさま」と励まし合ったりしたのはすごく力になりました。みんなには感謝の気持ちでいっぱいです。

 出会いは一期一会であり、三十六期の仲間と出会えたのも何かの縁でしょう。だからこそこの出会いを大切にしたいと強く思いました。そして、みんなに負けないくらいたくさん努力して、応援してくれる人たちに応えられるよう感謝の気持ちを忘れずに、大きく成長したいと思います。



4組

   


Gさん

 私は勉強合宿に参加して自分自身の集中力持続時間の最大だと思っていた時間を超えることができました。達成できたのは周りでみんなも同じように頑張っていたからです。周りのみんなが頑張っているから私も頑張らなければいけないという気持ちが自然に出てきます。静かで周りに誰もいないとやる気をなくすことがありますが、友人が一人でもいるとお互い夢の実現に向けて頑張ろうと思えます。中等部三年のときの勉強合宿では、当時は満足感を得ただけで終わっていましたが、今回の勉強合宿では集中力持続はもちんですが、苦手科目をなくす、基礎を固めるということもできたと感じています。今までの自分の中では考えられないような成長をしたとも言えます。特に自習は時間のある限り、とにかく復習に力を入れて分からなかったことを分かるに変えていくことができました。また、苦手な数学の克服をすることも課題の一つにありました。五泊六日では完全克服したとは言えませんが、確かな手応えはありました。だから夏休みを存分にお利用して完全な克服をしたいです。今まで駄目だった自分と決別していけるようにしたいです。勉強合宿で向上心を培ってきたので、きっとこれからも持続することができると思います。現状を変えることができれば可能性を広げることができます。また、合格の可能性を広げることもできます。今の私の実力からすると合格可能圏はまだまだ遠いですが、勉強合宿をきっかけに意欲的に勉強を自ら進んでやれるようにしていきます。受験生としての自覚を早く身につけて悔いのないような勉強をしていきたい、これが今の私にとって一番大切な目標かもしれません。悔いのないような勉強をするための準備を今からして、夢の実現をするための第一歩である大学への合格を確実なものにしたいです。勉強合宿で学んだことを生かしながら、根気よくやり続けることで少しずつ自信もつくし、合格圏の可能性を大いに広げることができます。そうすると大きく一歩前進し、さらなる向上をすることができます。

 最後にこの五泊六日の勉強合宿で学んだことは集中力持続力の限界を作らない、一つの目標を成し遂げるということです。五泊六日は長いようでとても短く感じられました。それだけ充実した毎日を送れていました。学んだことを忘れずに、一日一日を悔いのないように生きていこうと思いました。諸先生方がたくさんのサポートをしてくれたから前の自分から決別する一歩を踏み出せたのだと思います。本当にありがとうございました。


   


F君

 高2の勉強合宿を終えました。高2の夏を迎えるにあたって先輩方にも先生方にも言われること、それは高2の夏をどのようにして過ごすかが一番大切だということです。この言葉には様々な意味が込められていると私は思います。その中でも最も大きいことが、勉強面だと思います。これがやはり一番大切だと思います。当たり前のことですが、高3の夏は全員が勉強づけの生活を送ります。つまり、全員が受験という行事に向けて全力で頑張ります。そうすると、差を詰めることは難しく、また、差をつけることも難しいです。そういうことも踏まえて、キーになってくるのはやはり高2の夏だと思います。高2の夏をどのように過ごすかで受験の成功・失敗が分かると言っても過言ではないと思います。その大事な夏のスタートを勢いづけてくれるのが、この勉強合宿だと思います。

 勉強合宿を終えて何が一番変わったかといえば、それは勉強に対する姿勢、気持ちの持ち様だと思います。一日十二時間の勉強を六日間したところで学力に大きな変化は見られないと思います。ではなぜ勉強合宿をするのか、何のためにわざわざ箱根まで行って合宿をするのか。それはやはり精神面だと思います。普段とは違った環境に身を置き、友達でありライバルである仲間達と先生方だけの生活で一日中勉強をするという六日間。顔を上げるとクラスの皆が必死に頑張っている。その姿に私はとても刺激を受けました。最後の学習を終えた時、皆が互いを祝福し合いました。この達成感は人生の中でも、かけがえのないものとなりました。また、とてもしんどかった六日間が終わった時、もっと勉強したいと思ってしまっている自分に驚きました。勉強合宿に参加し、やりとげて本当に良かったと心から思えます。

 また、学び感じたことは勉強面だけではありません。私は食事の時の号令を任されました。食事の号令の先頭に立つ人がメリハリのある号令をしないと空気が緩んでしまうのを私は感じます。私はその職務を全うできたと思います。この合宿で大切なのは勉強だけではないと強く思いました。

 大串先生は最後に、「終まり」と書いて「はじまり」と読む。そうおっしゃっていました。何かの終わりは何かの始まりを意味する。私はおの言葉にとても感銘を受けました。この勉強合宿は夏の始まりです。重要と言われる高2の夏の始まりです。この合宿をきっかけに暑い夏を全力で乗り切ろうと思います。



5組

   


N君

 勉強合宿を終え、私はさらに成長できたと思います。今から私は、勉強合宿をどのように過ごし、どう変化できたかを詳しく書いていきたいと思います。

勉強合宿の初日の開講式に中山先生が、「この勉強合宿で大きな打ち上げ花火を上げよう」とおっしゃっていました。私にはその言葉がとても印象深く、6日間ずっと心に残っていました。果たして私は大きな打ち上げ花火を上げるとができたでしょうか。私にはまだわかりません。わかるようになるのは、この先受験勉強が本格的になり、大学に受かってからだと思います。

 勉強合宿は1日12時間の学習をし、5泊6日で箱根で行われました。私にとって5泊6日は終わってみればとても短く感じられました。しかし合宿3日目は集中力が途切れ、とても辛い時間がありました。その辛い時間が流れている間に、私は杉本先生の言葉と友達が一生懸命勉強している姿に力をもらいました。先生はクラスの雰囲気が停滞したときに喝を入れて下さいました。そして私と同じクラスで同じ部活の友達が十分間の休憩の時間も惜しんで数学の問題を解いていたのを見て、私はまだまだ彼に負けていると感じ、さらに集中して勉強に取り組むことができました。このように友達とお互いに切磋琢磨することができるのが勉強合宿であり、先輩方も勉強合宿で同じことを感じ、大学に合格していったのだと思います。また、このことは私以外の人も感じていると思います。そして1年半後の大学受検に向けて36期生全体の絆がこの勉強合宿で強まったのではないかと思います。

 また、私は勉強合宿で先生方の熱意を感じました。正直なところ、勉強をしている私たちよりも授業をしたり、ずっと監督をしている先生方の方が大変だと思います。また、毎朝の朝礼で先生方からいろいろな話があり、どの話も頭に残っています。これからも、先生方を信頼して勉強していきたいと思います。

 私は勉強合宿が始まる前、決意表明で、「自分の中で勉強に対して革命を起こす」と書きました。私は革命を起こせたのではないかと思います。しかし勝負はまだまだこれからです。勉強合宿が終わった後、どのように過ごすことができるかが重要だと思います。この夏休みは自分にとって勝負の夏です。部活面でも大会が近く、勉強面でも受験はもう始まっています。勉強合宿の経験を活かして、充実した夏休みを送りたいと思います。そして夏休み後も一日一日を大切にして大学受検で悔いの残らないようにしたいです。



   


Kさん

 大学受験を終えた先輩方のほとんどは、高2の夏が勝負だとおっしゃっています。高3になると勉強するのは当たり前なので、差が開くのは高2の夏だということです。大学受験において重要な高2の夏のこの時期に勉強合宿をするのは、とてもよいタイミングだと思います。先生から、1日12時間勉強すると聞いたときは正直なところ驚きましたが、実際やってみると時間があっという間に過ぎ、1日が早く終わったので、充実した5泊6日を送ることができてよかったです。高2の勉強合宿は、中3のときと比べてまわりの勉強に対する意欲が違っていたと思います。中3のときは時間ばかり気にしていて、あまり勉強に集中できずに過ごしてしまったのを覚えています。私は、あのとき与えてくれた貴重な勉強時間をなぜ無駄に使ってしまったのだろうと後悔しています。今回の合宿では、一人一人が色々な思いを持って臨んだと思います。私自身も実際強い気持ちで臨みました。今までの定期試験や模擬試験の結果を見ても、いまいち納得のいかない点数ばかりとってしまっていて、このままでは駄目だと自分に言い聞かせていました。変わると思ったときに変わらないと、いつまでたっても変われないと思います。高2の夏は大きく変わるチャンスなのではないかと思います。私は今回の合宿で変わるきっかけを作ろうという思いで臨みました。合宿中、心が折れそうになったり、自分に負けそうになってくじけてしまうこともありました。そんな自分を助けてくれたのは、クラスメイトです。合宿というのは、いわゆる団体戦です。まわりにくじけている人がいたら助けるというのが仲間だと思います。私は、仲間がいたからここまで頑張れたのだと思います。やはり、東大クラスはみんな勉強ができて意欲が高い人ばかり集まっています。しかし、私がいる5組も5組なりの良さがあると思います。一人一人が自分を奮い立たせて勉強すれば、まわりも頑張ろうという気持ちになります。それがクラス全体で起これば一つの大きな力となります。自分のクラスを切磋琢磨し合えるクラスにするのか、そうでないクラスにするのかを決めるのは、自分自身です。私は、今のクラスを切磋琢磨し合えるクラスにしたいと思うので、仲間を大切にし、協力しあっていきたいと思います。

 今回の勉強合宿では、新たなスタートに過ぎません。この合宿をこれからの学習に活かしていくのが課題となっていきます。5泊6日という短い期間で色々なことを経験し、充実した日々を送ることができました。これから行事が沢山あり、さらに部活と両立していくのは大変だと思いますが、まわりに負けないように一生懸命取り組んでいこうと思いました。そして、私を支えてくれているすべての人たちの期待に応えられるように頑張ろうと思いました。



6組

   


Kさん

 勉強合宿は私にとって、とても有意義なものとなりました。何かに熱中することの楽しさ、大切な仲間の存在、自分の力を知ることができました。また、これからの自分の受験勉強のモチベーションを上げることもできました。本当に行って良かったと思える6日間でした。

 まず、何かに熱中することの楽しさとは、一日12時間という、今まで経験したことのないような勉強時間を自分がこなせたことです。夜は眠くて、本当に寝てしまいそうになりましたが、「絶対に寝ないぞ」という気持ちで頑張れました。また、ずっと勉強し続けていると不思議と楽しくなりました。私は数学の問題集をやっていたのですが、どんどん解けるようになると嬉しくて、数学が好きになりました。

 次に、大切な仲間の存在についてです。勉強に熱中して楽しかったとはいえ、家から遠く離れた場所で6日間も勉強をし続けるというのは初めての経験でした。ですから、辛いこともあったし、家に帰りたいと思う時もありました。しかし、そのようなことをそれほど感じずに、ホームシックにもならずに乗り切れたのは、やはり友達が一緒だったからだと思います。勉強の時はもちろん、周りで頑張っているクラスメイトの姿を見て、勇気を出せましたし、その他の時間をずっと友達と過ごせたのは、とても楽しかったです。食事の後など、少し時間のある時には、部屋の友達と談笑したり、夜は友達に囲まれて寝ることができて、合宿でないと味わえないことを経験しました。この勉強合宿をやり遂げられた理由の一つに、このことが言えると思います。

 三つ目の「自分の力を知った」というのは、良い面も悪い面も言えるのです。まず良い面は、この合宿を乗り越えた精神力があったということです。勉強合宿に行く前は、「本当に五泊六日もできるのだろうか。」と不安に思うことも少しあり、あまり自信がありませんでした。しかし、6日間しっかりと勉強し、この勉強合宿で成長できたことは、自分でも驚いています。悪い面は学力です。私には大学受験のための学力がまだ全然足りていないということを、今回改めて感じました。ずっとしていた数学も、簡単な問題しか解けませんでした。そして、特に感じたのは英語です。英語の授業があり、いくつか問題を解きました。その中で、リスニングがあり、全く聞き取れず、全て間違えてしまいました。また、長文の問題も、書いてあることが理解できず、苦労しました。私にはまだまだ足りない部分があり過ぎると分かりました。

 五泊六日の勉強合宿は終わりましたが、大学受験はこれからです。これで満足してしまうのは絶対にいけないと思います。私は、今回の経験を踏み台にして、これからの受験勉強に励みたいと思います。


   


W君

 僕たち36期生は、727日から81日まで箱根高原ホテルで勉強合宿を行いました。そして、様々なことを学びました。

 僕は勉強合宿に参加する前は、一日10時間以上の勉強をすることがどんなに大変なことかを知っていたため、参加することに抵抗がありました。ですが、実際に参加してみると、来年の受験勉強の時にどのくらい勉強すればいいのかという目安を立てることができ、とても良い経験を積むことができたのでよかったです。また、切磋琢磨というものについても学ぶことができました。受験は個人戦ではなく団体戦です。しかし、それは一人一人のモチベーションが高くないと成立しません。集中力が切れてしまった時や、眠くなってしまった時に、周りの友達を見ると、本気で勉強に取り組んでいる友達が沢山います。その光景を見ると、皆が頑張っているのだから、自分も頑張ろうという気持ちになり、最後まで乗り切ることができました。

 今回の勉強合宿に参加して、僕は以前よりも集中力が付いたと思います。参加する前は、ただ早く終わって欲しいとしか思っていませんでした。しかし、いざ勉強を始めてみると、とても集中できる環境で、みんなと勉強することができたので、一生懸命頑張ろうという気持ちに自然と切り替わりました。

 また、今までよりも持続力が伸びたと思います。今までの僕なら辛くなってしまい、投げ出してしまいそうな時間帯でも、集中力を切らさず机に向かい勉強することができました。これはとても良いことなので、これからの勉強の時も同じように集中力を切らさず頑張り、目標大学に合格できるようにしたいです。

 先生たちは、僕たちが自習の時は寝ている生徒がいないか監督してくださり、講義・演習の時間には熱心に勉強を教えてくださいました。今回の勉強合宿は先生たちの協力なしでは絶対に成り立ちません。先生たちが僕たちをサポートしてくださることは当たり前じゃないんだということを忘れずに、僕は勉強を一生懸命頑張るという形で恩返しができたらいいなと思いました。

 勉強合宿は受験勉強のスタートラインに立つ準備であるため、参加して満足してはいけません。今後の生活に勉強合宿で学んだことを生かしていかなければ参加した意味がなくなってしまうと僕は思います。だから、今後の自学習の時には、どんな時にも集中して取り組んだ勉強合宿を忘れずに、定期試験の勉強や、模擬試験の勉強ができるように頑張っていきたいです。

 今回、僕は両親や先生方、そして沢山の友達など、様々な人の支えがあったからこそ、乗り切ることができたと思います。この感謝の気持ちを忘れずに、これからの勉強を頑張っていきたいです。



7組

   


Iさん

 私はこの勉強合宿に参加して、勉強に対する考え方が変わりました。今までは毎日、できる限界まで勉強したと思っていました。しかしこの勉強合宿で、私はこんなに勉強することができるのかと気づくことができました。夏休みが始まる前にこのことに気づくことができて本当に良かったです。

 さらに私は、友達に対する感じ方も変わりました。この合宿をもしも一人で行ったとすれば、途中で自分に甘えてしまって、成功することはきっとなかっただろうと思います。しかし、友達がいてくれたからこそ、どんなに眠くても眠ることなく、次の時間もみんなと乗りきろうと前向きに取り組めたのではないかと思います。そこで友達は、ライバルというだけではなく、自分を成長させてくれる仲間なのだと、初めて感じることができました。 

 合宿所に着くまで、私はこの夏休みを絶対に成功させてみせるという、少し過信した前向きな強い気持ちをもっていました。しかしながら、一日の勉強時間が長いとはいえ、学習できる量はそんなに多くはなく、一日一日と終わっていくたびに、このくらいしかできていないという焦りの気持ちが積もっていき、勉強合宿を終える日には、心が大変重くなりました。

 勉強とは、一日一日ほんの少しの時間でもやっていき、積み重ねていくことが本当に大切なのだということをあらためて実感しました。これから過ごす夏休みもいかに時間が限られているのかということを実感することとなりました。

 合宿で感じたことがもう一つあります。それは、普段自分の周りにあるものが、本当に必要なものではないということです。特に音楽は、寝るときや食事中などでさえ聞いていて、依存状態になることがしばしばあるのですが、勉強合宿から帰ってきてからはそういうことがかなり減りました。普段は当たり前のように使っていて必要であると当然のように思っていたものが、不必要なものであるという風に思う反面、親のありがたさを強く実感しました。自分で自分を支えきれないことがこれまでたくさんありましたが、親が普段いかに自分の支えになってくれているのかをあらためて知りました。これからは、両親に恩返しするためにもさらに一生懸命努力したいと思います。

 私は今回勉強合宿に参加して本当に良かったです。とても多くのことを学びましたし、受験までくじけることなくがんばっていけるとても大きな自信になりました。


   


Oさん

 ついに5泊6日の勉強合宿が終わってしまいました。とても寂しいです。

 行く前はとても嫌でした。冷房の効いた人工的な空間の中で生徒が黙々と勉強しているのを想像するだけで怖いと感じ、暗い気持ちになりました。勉強合宿が始まっても、2日目までは憂鬱で、自習をだらだらと過ごしました。

 しかし次第に意識が変わってきました。

 まず眠気を感じたら立つようにしました。眠気と闘いながら座るより目が覚めて、勉強に集中できるようになり、同時に勉強が楽しくなりました。

 次に、周囲を見るようになりました。級友たちは皆、自分以上にがんばっていました。絶対に寝ない人、眠気と必死に闘っている人、ずっと立ち続けている人などを見てとても励まされました。

 そして5日目になると、一日の行程を一つ一つ大切にするようになりました。朝礼に遅刻しないように友達を起こし合い、先生方の心のこもったお話を聞いたり、長蛇の列をなして散歩した朝。勉強を終え、食堂に入るときに元気な挨拶をした食事。洗い場を早く使うために走ったり、髪を乾かすためにとにかく急いだ入浴。友達と話したり、疲れて机に突っ伏した休み時間。友達とたわいない話をして笑い合った部屋での時間・・・。6日目になると、そのすべてを心からいとおしく感じていました。大げさに思われるかもしれませんが、すべて本当でした。

 中1の研修旅行に始まり、楽しいこともつらいことも共有してきたこの期のみんなとの宿泊が、これで最後だと思うと、寂しくて寂しくて閉校式での校歌斉唱の時に涙がこぼれてしまいました。

 しかし、その後の時崎先生の講話の中での、「ここが終わりではない。ここがスタートなんだ。君たちは中入生、高入生ではない。もう江戸取生だ。」という言葉に、自分が恥ずかしくなって、泣いている場合じゃないと思うと、何か新たなスイッチが入るのを感じました。中3の勉強合宿では、合宿で経験したことは合宿だけで終わらせてしまいました。しかし今は、「もっと勉強したい」と思っています。

 また、仲間の大切さも学びました。周りでがんばる友達の姿があったからこそ、自分もがんばることができたのだと思います。この合宿で経験したことは、きっと今後の人生においてとてもかけがえのない思い出になると思います。36期の仲間と、残り一年半の日々を大切にして過ごしていきたいと思います。

 最後に、先生方にもお礼が言いたいです。5泊6日の間私たちより遅く寝て早く起きて、疲れた様子も見せないで私たちを導いてくださってありがとうございました。この先もご迷惑をおかけすると思いますがよろしくお願いいたします。



8組

   


Y君

 今回の勉強合宿を機に、「いつかは自分を変えてくれる何かに出会うだろう。その時から頑張ればいいや。」などと甘えた気持ちで、受け身のままでいては、結局何も変わらないし、出会ったとしても見逃してしまうということを痛感しました。

 僕は勉強合宿が始まる前までは、絶対に寝ないという気持ちでいました。しかし、受け身のまま好機を待ち続けている自分もいました。そして勉強合宿が始まってもその気持ちは変わりませんでした。一日十二時間といういままで経験したことがない時間勉強するのはとてもつらかったですが、強い意志のおかげか、寝ることなく勉強合宿を終えることができました。「やらされていれば意外とできる。」と受け身のまま甘い考えをしていました。

 しかし、問題は勉強合宿が終わった後の生活でした。勉強は結構やったからちょっとのあいだは楽をしようと「妥協」してしまったのです。それからの一週間というもの、予定がない日はだらだらと勉強しないで過ごしていました。ある時、ふと思いました。「自分は今何をやっているのか」と。それでノートに、自分の短所と長所を書いてみました。ノート1ページ分、自分の短所で埋まりました。さすがにまずいと思い、その短所をどうしたら改造できるかとノートにまとめていくと、一つのことが共通していました。それは、「妥協しない」ということでした。いままで何事も三日坊主になってしまっていた原因は「妥協」していたからでした。

 そこでそのために決めたことは、携帯のゲームのアプリを全て消すこと、どんなに眠くても六時には起きて勉強をするということでした。それを実践してみて、最初のうちはものすごく辛かったです。しかし、両親の支えや友人の存在があったので、毎日「妥協」せずに頑張れました。

 夏休みは「妥協しない」と決めた次の日から、平均して一日八時間勉強していたと思います。夏休み終盤は一日十二時間勉強していました。全ては勉強合宿から始まりました。受け身ばかりとっていたあの頃から、今では「勉強したい」という気持ちに変わることができました。だから、僕にとって勉強合宿は、自分が変わることができた最高の経験でした。


   


Iさん

 私は勉強合宿に行く前からこの夏は勉強すると決めていました。なぜかというと先日返却された模試結果で悪い成績をとってしまったからです。本当に悪くて、このままだったらどこの大学にも行けないと何度も思いましたし、三者面談でも高三の模試の結果は大体の傾向を示すと聞いていたので、高二までが大学受験、という気持ちでいました。 

 本当に危機で、不安と焦りから集中できなくなった時もありました。しかし今は、これからがんばる、今までのことは忘れてなかったことにする、というように考えるようにしています。この成績は何ヶ月か前の自分であって、勉強合宿を経た今の自分の成績ではありません。それでも実際は悪い成績なので人の何倍もがんばらなくてはなりません。とてもつらい道のりではあると思いますが、今までやってこなかった分全力でがんばります。 五泊六日という勉強合宿は長いようで短いものでした。正直言ってはじめは辛かったです。朝六時起床、夜十一時半消灯という生活リズムは睡眠の多い私にとっては辛く、夜も十一時半まで起きていることはあまりなかったので、初日では夜の学習の時につい寝かけてしまったりしてしまいました。しかし過ごしていくうちに徐々に勉強合宿の生活リズムにも慣れ、どんどん勉強に打ち込むようになってきました。それでも辛いときには休憩時間の間に友人と「次もがんばろう」とお互いに声を掛け合ったりもしました。そして最終日の最後の自学習では委員長の声かけでクラスが円陣を組みました。友人との励まし合いやクラスで円陣を組んだことは勉強合宿が終わった今でも私の心の支えとなっています。みんなと一緒に大学合格したいと思いました。

 私が勉強合宿で学んだことは勉強についてだけではありません。五泊六日の勉強合宿を私は充実したものとすることができました。このような時間を過ごすことができたのも食事を作ったり、部屋を整えたりなどしてくださった箱根高原ホテルの方たちや、勉強合宿を進めてくださった先生方、そして遠くからでも私たちをいつも支えてくれている家族。他にもこの勉強合宿を様々な人たちが支えてくださいました。私はこの勉強合宿を有意義なものにすることができたのも支えてくださった人たちのおかげです。そんな勉強合宿を無駄にすることがないよう、これからもつとめていきます。



9組

   


I君

 今回の勉強合宿に参加して、中学三年生の時の自分より成長を感じることができ、とても充実したものとなりました。またこの勉強合宿を終え、勉強に対して考え方や取り組む姿勢が変わったり、精神的にも少し強くなったと思います。

 中学三年生の頃は、勉強合宿が始まる前から嫌で嫌で仕方がありませんでした。そもそも勉強が好きではなく、その好きではない勉強を一日中やると言われていたので苦痛でしかありませんでした。しかし、今回は勉強合宿を前にしても、ただ平然としているだけで、何の勉強をしようかと、考えているといった感じになっていました。今思うと、この最初の時点から、すでに心構えが違っていたのだと思います。しかし、一番大事なのは、一年半後にどうなっているかです。今回の勉強合宿はそれに向けての準備であり、通過点に過ぎません。また、今の受験生の人達からしてみれば、今回の勉強合宿で僕たちがこなした一日の勉強量は、ごく当たり前のことなのです。今回、勉強合宿で成長を感じた反面、自分の甘さも痛感しました。今回の勉強合宿を充実させて終えることができたということは、同時に自分が今まで、自分自身に対して勝手に限界を作り、甘やかしてきたということでもあるわけです。誘惑に負け続けてしまえば、一年半後には自分は泣くことになっていたと思います。勉強合宿を終えた後の取り組み方によって、今後の自分の未来の姿が決まっていきます。勉強合宿が終わったから勉強はしばらく休むというようなことをしていては、進歩はありません。中山副校長先生や時崎学年部長が仰っていたように、この合宿は一つの通過点でしかなく、目標はあくまで第一志望の大学に合格することなのです。目の前の勉強合宿を何とかして乗り切って、その後何位もしないというのでは、大きな損をするということです。これは社会に出てからも同じ事が言えると思います。目の前のことがいくらできても、その先にあるものが見えていなければ、今やっていること自体が無駄ということになってしまいます。これからの自分の課題は、勉強合宿を終えた今、どのようにしてこのモチベーションをさらに上げていき、第一志望の大学に合格するための取り組みに繋げていくかなのだと思いました。

 今回、約一週間もの間、集中して勉強に取り組めたのは、仲間や先生方、さらにはホテルの方々などのおかげです。ホテルの方々が勉強場所を提供して下さったり、一日三食を用意して下さったことで、不便を感じることなく生活を送れました。仲間が互いに刺激し合うことで、良い雰囲気も作れました。そして何よりも、自分達の見えないところで支えていて下さった先生方の力が大きかったと思います。先生方がここまでして下さったのは、きっと自分達に期待して下さっているからだと思います。その先生方の期待に応えるのが、自分達の使命だと思っています。


   


Nさん

 「勉強合宿から気持ちを切り替えよう。」こう考えていた人は沢山いると思います。そして私もその一人でした。心のどこかで勉強合宿を乗り切れば、今年の夏こそ自分を変えることができると思っていました。しかし、実際には五泊六日の勉強合宿を体験してみて、現実はそんなに甘くないということを実感させられました。睡魔や疲労感と闘いながら、私が最も強く思ったことは「時間が足りない」ということです。初日の約七時間の自習時間を終えて、私は愕然としました。なぜなら集中して取り組んでも当初の計画していた学習量にはほど遠かったからです。時間はたくさんあるはずなのに量が全くこなせないという焦りが増していく一方で、最初の方は周囲の状況ばかり気にしてしまう自分がいました。「あの子はどれくらい進んでいるのだろう」「量をこなせないのは自分だけではないだろうか」そうやって自分と周りを悪い意味で比較し、やる気だけが空回りする中、私はある詩を思い出しました。「木はどんなに高くを目指しても決して大地は話さない。上を目指せば目指すほど足を深めて広くして。僕も木のように立ち上がりたい。」

 私がこの詩と出会ったのは五年前、ちょうど中学受験で行き詰まっていた時でした。それからの五年間、何かに行き詰まった時は、この詩を思い出すようにしています。人は何かを欲すると自然と上に手を伸ばしてしまい、足下を見るのを忘れてしまいます。しかし、手を伸ばしているだけでは何一つ掴むことはできません。何かを手に入れようとするのであれば、まずは足下をきちんと固めて、そこを土台として精一杯の力で跳ばなければなりません。この言葉を思い出したとき、私はふと我に返りました。勉強合宿を経て、私は何を手に入れたいのか、そして最終的に自分はどこに向かって跳べば良いのか。そう考えた時、私の意志は一つに固まりました。私の最終目的は早稲田大学に合格することです。これは中学生の時から変わっていません。そして高二の夏、私がやるべきことは夢を描くことではなく、夢に近付く努力をすることです。そのために今私に課されている課題は、英語をそれに相応しい、つまり早稲田大学に合格できるレベルまで引き上げることです。勉強合宿では途中挫けそうになったものの、英語から逃げることなく六日間きちんと向き合えることができたので、残りの夏期休暇期間、そして受験本番までの一年半の間、全力で取り組んでいきたいと思います。

 二年前、中等部三年生の時に行った勉強合宿と比べると、時間が経つのがとても早く、「もう少しやりたい」と思うことができるようになりました。この二年間の自らの成長を糧に、残り一年半、周囲の友人たちと互いに「切磋琢磨」し、自分の最大の夢を夢だけで終わらせることのないよう、最大限励んでいきたいと思います。



10組

   


Sさん

 私は正直、この勉強合宿が始まることを心底恐れていた。一日十二時間。言うのは簡単だ。しかし、行くからには実り多い合宿にして成長してから帰って来ねばならない。辛いだろうなと、思いながら霧っぽい箱根の地に下りたのだった。反面、一人で十二時間勉強するよりは、いつも一緒にいる友達、すなわち「仲間」の背中を見つつ勉学に励む方が、自らのモチベーションの向上には役立つのではないか、という思いもあった。というのも日頃の学校の小テストから模試の出来具合まで、クラスメイトや他クラスの親しい友達から日々奮い立たされるような思いをこれまで幾度となく体験していたからだ。私はいわゆる「高入生」であるから中学校を比較材料に述べることが多いが、中学校の中でこうした体験というのは少なかった。その点、高校に進学してからは仲の良い友達が実はとても優秀だったり、延いては成績優秀者として掲示されていたりと尊敬や刺激されるという粋を越えて唖然としてしまったりするのだ。

 いざ合宿が始まると眠くても意識が飛んでしまうこともしばしばあったが、私はどんどん学習に精を出せるようになった。この合宿で得たことを、二つの面から述べたいと思う。 

 まずは学習についてだ。一時間半の自習が辛くてたまらなかった序盤とは打って変わって、後半は一時間半を頑張らないと、と肯定的に捉えられた。学習時間への確実な意識の変化を感じることができた成果は、大きいと思う。また、私が古典文法と向き合って痛感したのが、「私にはまだまだ果てしないほど学ばなければならない事柄が残っている」ということだった。なおその上に、それは古典に限らないことも身に沁みて感じた。私は絶望したというより、今気付くことができて心からよかったと思う。

 次に受験という高くて厚い壁を乗り越える上での精神面についてだ。私はこの合宿で参加した上で、仲間がいなかったらとても乗りきれそうにもなかったと強く思った。勉強している姿を見て、くじけそうになっていた私も頑張ろうと思えたし、寝たりしたら、私が目に入ったクラスメイトは憤慨に堪えないだろう。勉強中における仲間の存在は自分を鼓舞させるものであると同時に、自分に緊張感を与えてくれるものだった。また、食事の後で部屋に帰ると、友達と一緒に談笑し、リフレッシュした。そうしてまた学習室へ戻ると、談笑し合った友達がまた私の前後左右で一生懸命ノートに書き続けている。当然私も頑張る以外に道はない。勉強するときは全力で頭を動かし、休憩時間は話し込んで、オンとオフを切り換えを意識した。そんなことができたのも、友達という仲間のおかげである。私のクラスでは十人の女子のうち二人が、自分の夢を追いかけて海外へ行ってしまった。クラス全体でも二十四人の勉強合宿参加という状況下での今回の合宿であったが、やはり少人数だからこその居やすさや人との関わりの密接さがあった。良い人間関係を維持して、互いの多角的な向上を目指せたらと思う。

 勉強合宿では辛いことももちろんあったが、精神的にとても成長させられた五泊六日だった。あと一年半、受験勉強をする私だが、その受験勉強を積み上げる精神の根源は、この勉強合宿で培ったものと確信している。 


   


H君

 夏期勉強合宿に参加して、今まででは考えられないくらいの長い時間、勉強と向かい合いました。その結果、自分の想像以上の勉強量をやり遂げることができ、自分の限界を越えることができたと思いました。また、勉強中心の生活を行い、時間をうまく使えばより有意義な時間を過ごすことができ、改めて時間の大切さを感じることができました。そのため、これからは時間をどのように使えば効率的に課題を達成できるかを考えながら計画的を立てていこうと思いました。特に、勉強合宿では、時間を最大限に使えば、自分が思っているよりも先に進めたり、その分野の細かい部分まで理解することができるようになり、自分がここまではできると決め付けていた限界を超えることができると思いました。勉強は時間の使い方によって、勉強の密度が大きく変化し、時間の使い方は勉強するにあたって、重要な役割を担っていくると思いました。また、勉強合宿に参加して、今まで言われてきた「受験は団体戦」という意味が理解できるようになってきました。高校受験の時は、学校や塾で他の人たちと勉強しても、大半の時間は自分一人で勉強していたので、受験を団体戦とは考えたことがありませんでした。しかし、今回の勉強合宿に参加して、クラス全員で同じ教室の中、長い時間勉強するという経験をし、団体戦の意味がわかってきました。全員で勉強していると、一人では自分の決めた目標までやり終わったら、これでいいと思い終わりにしているところを、周りの友達が勉強しているところを見ると、もう少しやろうと思えたり、三日目、四日目くらいになり、きつくなった時も、友達が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思うことができました。一人で勉強するよりも他の人達とともに勉強することによって、お互いに高めあうことができ、より前へ進むことができると思いました。そして、夏期合宿に参加して大きく変わったことは、勉強に対する姿勢です。今までは勉強に対して嫌悪感を少なからず抱いていましたが、合宿に参加し、勉強していくうちに、はじめは大変でしたが、やればできるという実感が感じられるようになりました。そのうち、今までは悪い印象しかなかった勉強に対して、徐々に自分から行動できるようになりました。その結果、今まではただやらされていた勉強も、自分からやろうとすることで、勉強に対しての工夫が生まれ、勉強について以前よりも深く考えられるようになりました。この勉強合宿を経て、どのようにすればもっと内容を理解できるようになるか、どのようにすれば<より効率的に問題を解けるかなど、今まで考えてこなかった勉強のやり方について自分から考えられようになり、勉強に対しての姿勢が変わりました。この勉強合宿で学んだ時間の使い方や勉強に対しての工夫など、自分から勉強するという姿勢を忘れないように、これからの勉強に活かしていきたいです。