斎藤孝先生の講話をお聴きして 

 

1組 

 僕は、中等部三年間でいろいろな先生の講演会に参加してきましたが、普通は先生がお話してくださるのを聞くという形式なので、今回のように生徒たちに自分の好きな言葉や好きなことをパートナーとお互いに伝え合うということをさせたり、あの大きなホールで自分の意見を発表させたりする講演会は初めてです。僕は人と会話をすることがどちらかというと苦手です。友人と二人だけでいると、空白の時間がよく流れてしまいます。話す気がないというわけではないので、自分でもこのことに悩まされてきました。しかし、今回の講演会に参加してその原因の一つが分かった気がします。それは、自分が話題を出して、その後の会話が止まってしまうことを知らないうちに心の中で恐れていたということです。恐れるのは仕方のないことですが、会話をするには話し始めなくては何も始まらないと思うので、これからはこのことを頭の片隅において、会話のときに恐れずに話を始めてみたいです。そして、「自分から」「勇気を持って」「積極的に」会話をして、雑談が得意になるようにしたいと思いました。

 

 

2組 

最近世間では、他人との他愛無い雑談が苦手な人の意味で「コミュ障」という言葉が多用されるようになった。勿論一口にそう言っても、様々なパターンのコミュ障がある訳だが、私がこの講話を通して考えた事は、交流を取ることを苦手としている彼等の中には、相手の話を聞くこと以外について気を回しすぎている事が原因となっている場合も多いのではないかという事である。
 私自身も人と積極的に交流を取ることをあまり得意としていない為、今回の講話の中で周囲の生徒と会話をするように言われた時はだいぶ緊張したが、思いの外、話し出してみれば相手が自分と偶然同じ趣味を持っている事が分かり、会話が弾んだ。
 その時に実感した事は、齋藤先生も講話の中で仰っていた事だが、雑談というの は特に何かを伝える為にするものではなく、その場の雰囲気を楽しむものであるという事だった。自分を含め、人と話すのが苦手な人々には、「自分の話す事を相手がどう思うか」を気にし過ぎて、結局相手の話を聞く余裕が無くなってしまう事が多いそうだ。人と話をする時は、特に何かについて深く考える事無く、まずは相手の話に相槌を打ちながら注意深く耳を傾ける事が重要だと思う。

 

 

3組

 私は斎藤先生の講話をお聴きして、今後世界に求められる人間とは、他人と壁を作らず誰にでも寛容に接することができるグローバルな人間であるとわかりました。グローバルな人間になるためにはどうすればよいのか考えて、私なりに見つけ出した答えは、普段から友達と壁を作らずに接することだと思いました。当たり前なことかもしれませんが、そういった当たり前なことを確実にできる人こそ天才なのだと思う時があります。また、多くの人と話をする、初めてあった人ともすぐに打ち解けてコミュニケーションをとることができなければいけないと思いました。最近の日本は人と話すことを恥ずかしく感じる人が増加してきているようです。私は一日本人としてこの事実を知って悲しく思いました。
 斎藤先生が最後におっしゃっていた通り、我々江戸取生はこれからの日本を担わなければならない存在であると思います。江戸取生にもいろいろな人がいますが、私たちが将来それぞれ自分の仕事を全うでき、自分の言葉に責任を持ち、友と壁を作らずに接することができる、この日本を引っ張っていけるような存在になっていきたいと思いました。

 

 

 

 

4組 

 僕は、今回の講演会で驚いたことが2つあります。1つ目は、講演会の進め方です。僕は、江戸川学園取手中・高等学校に入学してから、こんなに活き活きとした講演会を初めて経験しました。過去の講演会等では、質問に対して答えたりすることはあったものの、生徒同士が話し合うことはありませんでした。しかし今回の講話は、生徒同士が話し合うだけでなく、それを一部の人が発表するという非常に活動的なものでした。こんなに、生徒たちを活き活きとさせることができる講演会を、初めて知りました。
 
2つ目は、こんなにも活き活きとした講演をしながらも、自分の主張をしっかり相手に伝えている、ということです。普通に話をしていても、頭には残りにくいです。かといって、活き活きとしすぎていても自分の主張が伝わりません。しかし、今回の講演会はどちらもしっかり両立できていて、とても驚きました。
 僕は、こんな素晴らしい講演会を聴く機会を得ることができたことを嬉しく思います。そして、その機会を無駄にすることなく、今後の人生に活かしていきたいと思います。

 

 

5組

 今年の最初の講演会に、明治大学文学部教授の齋藤孝先生が江戸取に来てくださいました。私が中学受験の勉強をしていた頃、どこかの学校の過去問で、齋藤先生の著書を使った問題が出題されていました。それは、先生の話を聞いて、後から自分でもう一度説明できてこそ、ちゃんとその先生の話を聞いたことになるという内容でした。その時、確かにそうだと思いました。今回の講演の最初でも、齋藤先生は同じような内容の話をしていらっしゃいましたが、「皆の前で、私の話をもう一度誰かに話してもらう」とおっしゃった途端、皆の気持ちが一度に先生のほうに向いたような気がしました。言葉の扱い方で私達をやる気にさせたのはすごいと思いました。
 今日の講話の中で、周りの子と話し合ってアイデアを出す場面がありました。アイデアというものは、和んだ空気があるところで生まれるものだと改めて実感しました。まだ新学年になったばかりの総合学習ではよいアイデアがなかなか生まれませんでした。和んだ空気を創り出すためには、少しでも笑える状況が必須だと先生はおっしゃいました。きっかけは何でもいいと思います。でも、そのきっかけを作るためにも、たくさんの言葉を知っていなければなりません。言葉を豊かにし、背景を理解するということは雑談力を上げることにもつながります。これから、そのためにも齋藤先生の本をはじめとして、たくさんの本を読みたいです。

 

 

 

6組 

 斎藤孝先生の講話はすごく僕たち江戸取生にとってためになったものだと思います。授業を受けていて思うのは、自分の意見などを堂々と発言できる人が少ないからです。それ以外にも、穴埋め問題や記号問題ならできるのに、記述式の問題になると、何も書かない人がいたりします。勉強面以外にもそういった一面が見られます。友達とコミュニケーションをとるのが苦手な人だったり、周りを気にして自分を表に出せないでいる人だったりさまざまな人がいます。斎藤先生は、「対面コミュニケーション」を大事にすべきだとおっしゃいました。LINEなどのネットでの関係は何の意味もなさないともおっしゃいました。その通りだと思います。これからの日本の社会、少子高齢化などの様々な問題で就職難が加速してしまいます。そんな社会に必要なのは、勉強ができるだけでなく、周りに気配りができてコミュニケーション力豊かなリーダーシップをもった人だと思います。なぜなら、そういった人がいないとイノベーションなどを起こせないからです。単純労働者だけでは国は発展しないのです。そういうリーダーにぼくはなりたいと思っています。だから日ごろからいろいろなひととコミュニケーションをとり、授業内などでも積極的に発言をしようと思いました。江戸取では、ついつい大学受験を重点に置いてしまいがちですが、大学受験を経て心豊かなリーダーになるのが本当の道筋だと思います。そのためにも、勉強に励むとともに、意識の量を増やしていこうと今回の講話を聴いて思いました。