オーストラリア短期留学

中3生感想高1生感想

 一生の宝物

  中等部3年  Aさん  

 私はオーストラリアで英語の学習の他に素晴らしい経験をすることができました。
 オーストラリアの環境は最高でした。私のバディの家はとても大きく庭も広いので、カンガルーを毎日見ることができました。また、両親が交替で作る食事はおいしかったです。本当に将来住みたいと思います。始め、名前しか知らず不安でしたが、ホストファミリーは全員優しく、すぐに安心する事ができました。不安だったコミュニケーションも私が理解できるようにゆっくり話してくれたり、時にはメモ帳を使って説明してくれました。私の準備が完璧ではなかったのが本当に申し訳無かったです。彼らは色々な所へ連れて行ってくれるので、会話が途切れることはありませんでした。また、何かあっても言えばすぐに解決してくれたので、困るようなこともありませんでした。本当に素晴らしい家族でした。そして今は、私にとってのもう一つの家族だと思っています。  
 また新しく築くことができた人間関係があります。向こうの学校の友達とは今でもメールをしています。バディの祖父母と一緒にたくさん会話をしました。また、交流の無かった先輩とも知り合えました。他にもファミリーの友人などたくさんの人々と触れ合えました。世界に友人ができるというのは本当に不思議な感覚です。誇らしくもあります。この出会いは一生の宝物となるでしょう。
 
それ程、向こうでの生活は充実したものだったので、日本に帰らなければいけない時が来ると、とても悲しかったです。私は彼らの顔が見えなくなるまでは泣かないで笑顔でいると決めていました。だからそれまで感動しても我慢していました。しかしいざその時が来ると、素晴らしい思い出が浮かび、涙が止まりませんでした。
 あの二週間はとても短かったように感じます。英語とオーストラリアという国が大好きになりました。この思い出は一生の宝物です。そんな大切なものが増えたのも多くの人の支えあってのことだと思います。「ありがとう」という言葉だけでは表しきれないような感謝の気持ちでいっぱいです。バディとは今でもメールで通じています。二年後に来る予定だということなので、とても待ち遠しいです。
 私は今回が初の海外旅行でした。新しいことに挑戦することで自分が少しでも前に進めるのではないかと考えたため参加しました。次は用意されたものではなく、自分で方法を見つけて行動したいと思います。そうすれば大きな成長になるのではないでしょうか。将来たくさんの外国に行く機会が増える仕事に就きたいと思いました。日本とは違う新しい世界の良さがそれぞれあるでしょう。自分の目でそれを確かめたいです。そんな人になったら本当に楽しいと思います。だから今は勉強を一生懸命します。 

温かい人達

 中等部3年 Bさん   

  私は今回この短期留学をしてとても素敵な思い出、家族、友だちを作る事ができました。私は英語が好きで、江戸取に短期留学の制度があると知ったときから参加してみたいと思っていたので、今回、抽選で留学が決まったときはとても嬉しかったのですが、その反面、留学の日が次第に迫ってくるとともにどんどん不安も募ってきました。
 ホストファミリーと会い友だちと別れるときは心細くて泣きそうになってしまったのですが、ホストファミリーはみんな笑顔で私のことを迎えてくれて、家に着いてからもたくさんの遊びを教えてくれて、みんなの優しさから私の不安もどんどん無くなっていきました。
 やはり始めはあまり英語が聞き取れず何回も聞き返していました。それでもみんなは笑顔で話してくれて私のつたない英語も聞き取ってくれました。何回か間違えたり、変な英語を言ってしまったこともありました。また自分が言っている英語に自信がなくて声が小さくなってしまったときもあったのですが、そのとき、話していたバディが「Sorry?」と言ってきたので、私は笑顔で繰り返しました。しかし声が小さい私が悪いのに…と申し訳なく思ったので、その後からはいつもはっきりと話すようにしていました。どんなに自信が無かったとしても、間違えていたとしても、はっきりと話さなければ絶対に伝わらないのだということがわかりました。
 休日は色々な所に連れて行ってくれました。みんなでコアラを見に行ったり、車で長い時間をかけてサンシャインコーストに行き、海に行ったり、親戚の家に連れて行ってくれて私を色々な人に、"My Japanese daughter"と言って紹介してくれました。そのときはとても嬉しくて泣いてしまいそうになりました。
 学校では日本語のクラスで先生が面白い動画を見せてくれたり、たくさんのゲームやオーストラリアについてのクイズもしたりして現地校の生徒とたくさん笑い合ってお話をしました。モーニングティーやお昼はバディやバディの友だちと一緒に食べました。いつも私たちにたくさん話しかけてくれてとても楽しかったです。オーストラリアの人はみんなとても温かい人ばかりなんだなと思いました。
 学校最終日にはいつものメンバーに"I miss you. Don't forget us"と言われて、もう最後なんだという悲しい気持ちありましたが、すごく嬉しかったです。私がオーストラリアで過ごした約二週間は短い時間でしたが、とても充実した素晴らしいものでした。だからこそホストファミリーとのお別れはとても辛いものでした。バスに乗った後も手を振っていたらバディが泣いているのが見えてすごく辛かったです。オーストラリアで過ごした日々は一生の思い出です。いつまであの温かさを忘れず、いつかオーストラリアでみんなに再会したいです。

グローバル社会への第一歩

 中等部3年  C君

 今回の短期留学。私にとってこれは、初めての海外経験であり、初めての大きな異文化交流でした。知らない土地に異なる文化、違う言語です。そこに一人でいくということが最初は不安ばかりでしょうがありませんでした。しかし、家族と対面して、言葉を交わして、握手をしました。たったこれだけのことでも、私の不安や緊張はいつの間にか溶けてなくなっていました。私が思う以上に、私のことを家族に一員としてみてくれ、接してくれたことに私は一番の感動を覚えました。まさかホストファミリーの家に帰ってくると安心することができるようになるとは思いませんでした。本当に感謝の極みです。
 近年、グローバル社会へ進出することに注目が向けられています。就職はもちろんのこと、移住や長期滞在などがあります。そうするとまず、異文化の人たちとコミュニケーションをとるのはスタート地点ですが、それがなかなか難しいです。言語の壁、文化の壁、価値観の壁などの様々な壁によってコミュニケーションをとることは、できないのではないかということが、私の最初の考えでした。私は、学校で英語を勉強していますが、そこで学んだことが本当に通用するのかなどばかり考えていました。しかし、そのような考え方は違いました。挨拶をして近況を話せば壁は崩れ、いつのまにかいろいろなことについて現地の学校の生徒と話す私がいました。
 日本の文化について聞かれ、答えると感心したように褒めてくれることに、日本人の一人として、とても誇らしかったです。やはり、人と人はどんなに離れた土地でも、どんなに価値観が違っても必ず、分かり合えるような気がしてなりません。私はまだ、オーストラリアしか行ったことがありませんが、他の国でも同じだと思います。そのように確信したことは、オーストラリアの人達があまりにも優しくてフレンドリーだったからかもしれません。
 私がとても感心したことは、教育制度です。第二、第三外国語があり、私が行った学校では、フランス語と日本語でしたが、文法はもちろんですが、文法だけではなく、習った文法を使って実際に会話をすることもあり、日本の学校の授業で言えば、英会話のようでした。文法ばかりではなく、学習した文法を用いてたくさん会話を実践し、それにより慣れていくという考え方が素晴らしいと思いました。日本でもそのような授業を多く取り入れると良いと思いました。
 今回の経験は、私にとってグローバル社会への進出の第一歩であると思います。現地で出会い、いろいろな話をした友人、私のことを家族と同様に扱ってくれ、愛してくれたホストファミリーを私は一生忘れませんし、これからも交流を続けていく予定です。グローバル社会を生きる人間になるこの一歩は、とても大きな一歩となりました。この経験を糧にまた一歩を進んでいきたいです。

最高の夏休み

 中等部3年 D君

 僕は、今回オーストラリアにホームステイして、いろいろなことを感じ、たくさんのことを学ぶことができました。そして何よりも、英語を好きになりました。僕は英語が苦手で五教科の中で一番嫌いな科目でした。英語は、様々な文法や、たくさんの単語を覚えないといけなく、すごく難しくて大変な科目です。しかし、英語の文法、単語を覚えて、自分のものにさえすれば、日本人だけではなく、外国人とも分かり合えることができます。英語というものがどれだけ大切なのか、ということも分かりました。そして、さらに英語をしゃべられるようになりたいと思いました。学校へ行ったり、家で家族の方達と話をしたりするとき、なかなか上手く話せなかったり、聞きとれなかったりすることは何度もありました。自分の気持ちを伝えられなかったときは、本当に情けなかったです。ホームステイ先の方達と話しているとき、聞きとれなくなったら、紙に書いてもらったり、辞書で調べたりして努力しました。ちょっとした会話でも長い時間を費やすこともありました。それでも嫌な顔一つせず、何度も何度も繰り返し話して下さいました。とても迷惑をかけたと思いますが、一つ一つの会話を大切にして、しっかり理解し、自分の気持ちを伝えました。曖昧にして会話を終わらせることだけは無いようにしようと、オーストラリアへ行く前からこれだけは決めていまいた。それをしっかり実行することができたと思うので良かったです。
 オーストラリアの人は、みんな話しやすかったです。オーストラリアに着いた一日目にホストマザーの人と車で家へ向かうときはすごく緊張しました。今までの人生の中でこんな緊張したことはない、というくらい緊張しました。しかし、何度も話しかけてくれて、家族の方も優しくて二、三日ですぐに溶け込むことができました。オーストラリアの学校でも、初対面にもかかわらず、みんな話しかけてきてくれました。友達もたくさんできてすごく楽しかったです。バスケやサッカーに誘ってくれました。毎日、朝や休み時間に体を動かして授業もしっかり受け、家へ帰ってからは、ホストファミリーの方といろいろなお話を聞いたり、話したりして、楽しく過ごしました。休日には有名な場所に連れて行ってもらいました。オーストラリアへ行って一番印象に残っていることは、コールドコーストへ行ったことです。ビーチはとても長くてとてもきれいでした。家族みんなでは行けませんでしたが、バディとその友達とホストマザーの人と行きました。フリスビーをしたり、海水でずぶ濡れになったりしましたが、良い思い出です。
 ホームステイをして得たものは数えきれません。初めての海外、初めてのホームステイと、初めてのことばかりで、毎日が挑戦でした。積極的にもなれたと思いますし、短い期間だったとしても、少なからず英語は上達したと思います。僕が英語を上手に話すことができると、ホストファミリーの方は何度も褒めて下さいました。とても優しくしてもらいましたが、「ありがとうございます。」くらいしか言葉で表せず、家のお手伝いをしたり、手紙を書いたりして感謝の気持ちを伝えました。しかし、しっかり気持ちが伝わっているか心配です。別れるときは本当に悲しくて、涙が止まらなかったです。これからも連絡をとり続けて、またいつか会いたいです。最高の夏休みでした。


 

  Memories of Sunshine Coast

  高等部1年  Aさん

 18日間。私が日本で、ただの高校生として過ごすのとは密度の全く異なる、かけがえのない貴重な日々でした。
 新しい世界に足を踏み入れるためには、「機会」と「好奇心」が必要であると思います。江戸取生29名は幸運にも機会に恵まれ、そして一人一人が素敵な思い出を得ました。留学とは英語だけを学べるものではありません。英語を話そうとする努力の姿勢、自立心。留学とは人を大きく成長させるものです。
 今回私が行ったSunshine Coast Grammar Schoolではたくさんの友達ができました。人種も年齢も、時として性別も異なる多くの人と友達になれたことは宝物です。笑顔が絶えなかった18日間は不安がなかったとはとても言えません。しかし、一人、また一人と友達になっていくうち毎日がキラキラしたものになっていきました。Holly, Mr. and Mrs Dunne, Jonah, Elke, Tari, Emma, Jack, Travis, Jamie, Nick, Max,この人達と出会えたことは忘れません。       
 学校生活を通して一番楽しかったことはSports Dayです。競技の合間に色んな人と話をして友達になれました。笑顔とは使い方によってはそれだけで友達になれてしまう、魔法のようなものであると思います。フランス人との対抗リレーでは2回とも勝ってしまいました!!オーストラリア、フランス、日本。言語も地理的関係も全く異なる3ヵ国がGrammar schoolを通して通じ合えたことは、とても素晴らしいことだと思います。
 ホストファミリーとその親戚の方達で行ったバーベキューも貴重な思い出です。十二人が火を囲んで行った団らんでは、日本の生活・文化について尋ねられ、とても楽しく会話ができました。すごくおいしかったお肉や、花火、私の拙い英語を理解してくれたホストファミリー達。忘れられません。
 私の、好奇心が強い性格を理解し、18日間快適に過ごさせてくれたのは、他でもないホストファミリーです。留学のしおりに載っていた『オーストラリアにお父さん・お母さんが出来たようだ』というのもまさにその通りです。素敵な家族でした。
 オーストラリアと日本の生活は「余裕」という点に大きな違いがあると思いました。余裕のあるオーストラリアの生活はとても魅力的で、一人一人が自分の人生を楽しんでいるという印象でした。世界には様々な人がいます。自分とは全く異なるライフスタイル持つ人と関わることで、自分の生活を改めて考え直すことができたように思えます。
 私は将来、日本を出て、海外で活動し生活していくつもりです。私は今回の短期留学が終わってすぐに、必ずもう一度オーストラリアに戻ることを決意しました。今回のオーストラリア短期留学は、私の「海外で頑張ろう」という気持ちの核心となり、私の夢の大きな一歩となりました。

  オーストラリア短期留学を経験して

  高等部1年  Bさん  


 
私はこの夏、今までで一番充実した日々を過ごしてきました。毎日があっという間に過ぎました。今回のオーストラリア短期留学は、私の一生の思い出になると思います。
 今回私が一番苦労したことは、「話題作り」です。今回は十八日間という長い期間だったため、車での通学の時間や食事の時間など、英語で話す機会が沢山ありました。自分なりに話題の種になるようなものを沢山持っていったつもりでした。しかし、車に乗った時など会話が弾まないこともありました。また、ホストファミリーの質問に、ただYes・Noで答え、終了ということもよくありました。この国では、自分から積極的に話題を提供することがとても重要なのだということを知ることができました。
 また、私がもう一つ苦戦したことがあります。それは、曖昧な返事をしてしまうということです。日本人が相手の場合は返事が曖昧でも何とかなってしまいます。しかし、この国では明確にYes・Noを言わないと、自分の意志を伝えることはできません。私はテニスの時間に「テニスをやりたいかい?疲れているならいいよ。」と言われたのですが、本当はやりたかったのに、何となく日本にいた時の感覚で「どっちでもいいよ。」と言ってしまったのです。おかげで、その時はテニスができず、見学することになってしまいました。『郷に入りては郷に従え』という諺があります。私は今回これを本当に実感しました。自分の気持ちをや意志をはっきりと相手に示すことの重要性を実感しました。
 今回のオーストラリア短期留学を通じて、私は沢山の友人に出会うことができました。まずは、オーストラリアに新しい友人が沢山できました。また、その友人を作る過程で、「笑顔」が世界共通だということも実感しました。私は毎日が楽しくて、いつもニコニコしていました。おかげで、私の周りに色々な人達が集まってくるようになりました。英語だけではなく、色々なツールを使うことの重要性を知ることも出来ました。また、沢山の江戸取の友人も出来ました。共に新しい文化を体験することで、より深く互いを知ることが出来たと思います。これからも両方の友人を大切にしていきたいです。
 私は今回の短期留学で、初めてホームステイを体験することができました。はじめはすごく緊張していて、ご飯も少し遠慮していました。でも、次第にその緊張も解け、ステイ先では本当にくつろげるようになりました。ホストファミリーもとても優しく、ホストマザーは本当の子供のように扱ってくれ、嬉しかったです。
 今回の短期留学では、松下先生、リズ先生、アリス先生、あきこさん、JTBの方々など、多くの人達にサポートしていただきました。本当に感謝しています。ありがとうございました。もちろん、一番に、この短期留学を許可し、費用を出してくれた両親に感謝しなければなりません。これからも、オーストラリアで学び、体験したことを糧として、あらゆることに頑張っていきたいと思います。

 今までで最高の思い出

  高等部1年  C君  

 僕は今回江戸取のホームステイでえオーストラリアに行きました。中学三年の時からホームステイを望んでいて大好きな海外に行くことができてとても嬉しかったです。
 僕は英会話の塾に通っていたため、話すことは週に一回していたので、正直、ホームステイに行くことが決まった時には不安な気持ちは全くなく、いつも通りに頑張って英語を伝えようとすれば通じると信じていました。実際に会う前のほんの直前になり、頭がごちゃごちゃになり少し焦りがありましたが、会った時にはすでに焦りは消え、ホームステイを楽しもうという気持ちで一杯でした。ホームステイを通じて思ったことは、何でも伝えようとすれば伝わるということです。難しい言葉でも辞書を使わずにコミュニケーションをとることに挑戦しました。話を通じさせることより聞く方が難しかったです。僕のバディは僕が理解できないとより簡単な英語に直してくれて丁寧に教えてくれました。その事がとても嬉しく一生懸命耳を傾けて聴きました。途中からは本当に留学生としてではなく家族の一員として迎えられているような気がしてとても嬉しかったです。
 しかし、もちろんカルチャーショックな場面もありました。トイレに行っても水を流していない時もあり困りました。また朝ご飯の量は少なかったです。しかし、素直におかわりをもらえるようになってからは心配事はなくなってしまいました。八月に入るとすぐに帰ることを毎日考えてしまうようになりました。すぐにホストファミリーと馴染むことができた分、帰りたくないと日が経つにつれて思うようになりました。平日は日本と同じように授業を受け、部活もして休日はほとんど毎日海に行きました。体力はとても使うけれど、その分思い出はそれ以上に増えました。しかし、別れの日は必ずやってきてしまいます。
 ずっと来て欲しくなかった八月十一日日曜日、お別れパーティがありました。始めの方に大きなパネルに自分達の思い出の写真が流れ、学校での楽しかった思い出が次々と流れました。見れば見るほど悲しくなり別れを実感させました。そしてパーティも後半になり自分を本当に親切にお世話してくれたバディに最後のありがとうを言う時、自分のありのままの気持ちを出そうと思っても Thank you しか出なく、それを言い続けていました。ホストマザー、ファザーもそれに応えるように僕を子どものように抱きしめてくれた時には自然と涙が出てきました。日本に帰った今でも彼らの事は忘れないし忘れられません。彼らが日本に来た時にはガイドとして案内できるくらい英語を上達させ、またあの時のように一緒に楽しみたいです。この学生時代、ホームステイという貴重な体験をさせてくれた母にも感謝しています。

 オーストラリア短期留学を終えて

  高等部 1年  Dさん  

 今回、オーストラリア短期留学というとても貴重な体験を終えて、学んだことがとても多くありました。
 もちろん今まで英語を使って生活したことがなかったため、行くまでは話が通じるかどうか、意見が伝わるか、ものすごく不安でした。ですが、実際に行ってみると、最初のうちは何を言っているか、全く聞き取れなかったものの、二日、三日目ごろからは普通に聞き取れるようになり、コミュニケーションも徐々に取れるようになってきました。学校で学んできた書く英語の勉強とは全く違い、言っていることを聞き取り、それに対しての応えや話の続きをパッと考えて話す必要がありました。この二週間という期間で、ものすごくコミュニケーション力がついたと思います。日常でのホストファミリーや、向こうの友達との会話の他に、平日の授業中にはESLという現地の英語の先生から日常的な会話、習慣、文化などオーストラリアについてのことを英語で教わったり、留学先の学校には日本語のクラスがあったため、その授業に参加したり、芸術科目の授業を受けたり、様々なことを体験しました。日本とオーストラリアとの学校は違う点が多くあり、とても新鮮でした。そして、向こうの学校の生徒さんたちがとても優しくフレンドリーで、初対面にも関わらず、多くの人が挨拶をしてくれてとても嬉しかったです。
 ほかにも、オーストラリアの自然に多く触れることができました。オーストラリアは日本に比べ、とても緑豊かで土地が広大です。家一軒一軒が非常に広く、日本とは大違いです。ホストファミリーから近所の教会で撮ったコアラの写真を見たときは非常に驚きました。他にも、学校としてロンパインコアラサンクチュアリーという多くの動物がいる動物園に行き、オーストラリアの動物とたくさん触れあいました。エミューやタズマニアンデビルという日本にはいない動物がいたり、カンガルーに手でエサを与えることができたり、コアラを抱っこして写真を撮ることができたり、日本ではできない体験ばかりでした。
 そして、二週間という期間、日本の家を離れることによって、自己管理能力がとても身についたと思います。日本にいたころの自分は、楽な生活に甘えていました。しかし、オーストラリアでは、自分でいろいろなことを管理しなくてはならないため、とても成長できたと思えます。
 私のオーストラリアでの一番の思い出は、学校最終日のドラマクラスでのことです。先生がお休みだったので、生徒が私たちをもてなすために音楽をかけてダンスを始めました。とても有名な曲が多く、ダンスが大好きな私は一緒にダンスを踊り始めました。最終的には円になって、みんなで踊り、本当に楽しかったです。ダンスは世界共通だと心から思いました。
 私はこの短期留学で良い意味で変わることができました。これからもこの短期留学で学んだことを忘れずに精進していこうと思います。

 オーストラリアで感じたこと

  高等部1年  E君

 僕は今年の夏、18日間のオーストラリア短期留学に行きました。そこでは、とても貴重な経験をたくさんしました。到着しまず驚いたことは、街の中で歩行者を全くみないということでした。交通手段のほとんどがマイカーで、公共交通機関はバスです。バディーと2人で街に買い物に行った時もバスを使いました。
 オーストラリアでは、水はガソリンよりも高いそうです。水はとても貴重なものでした。そのため、風呂に湯をはってつかることはしません。使えるお湯の量があらかじめ決まっているので、誰かが大量に使ってしまうと、ほかの家族が入る時にお湯が出なくなってしまいます。だから、僕は日本で指導された通り、「シャワーは5分以内に手短に」を守りました。食器洗いでも洗剤を洗い流しません。これも、流す水がもったいないからです。
 生活や文化の違いは、やはりたくさんありました。今回オーストラリアに行ったことで、改めて日本の素晴らしさを再確認できました。特に感じたのは、衛生面の違いです。家の中でも、外出していた靴を履いたまま生活します。そして、オーストラリア人は外から帰ってきても手を洗いません。手洗いうがいが習慣になっている僕は戸惑いました。日本人は、家の中と外とをはっきりと区別し、きれい好きな民族だと思いました。
 また、出発前は改めて日本についての勉強をしました。折り紙、あやとりは、教えられるように久しぶりに遊びました。紙風船、ケン玉、福笑いなども一緒に遊べるように用意しました。七夕、浮世絵、ふろしきなどは、英語で説明できるように準備しました。こんなにも日本らしさを学んだことも貴重なことでした。外国人に知ってもらいたい古くから伝わる日本の素晴らしい文化がたくさんあることを、改めて再確認しました。
 オーストラリアの学校にあって日本の学校にないものが「モーニングティータイム」です。これは、毎日10時半から11時までの間、飲み物や軽食を取ったり、おしゃべりをしたり、体を動かしたりすることができる自由な時間のことです。多くの生徒が、軽く食事をとった後、スポーツをしていました。僕は、この時間にたくさんの生徒とバスケットボールをして楽しみました。顔も名前もわからなくても、異年齢でも、ボール1つですぐに心が通じ合い、盛り上がることができました。この時間があることで、リフレッシュでき、その後の授業が集中できるので、日本の学校もぜひ取り入れるべきだと思います。
 ホストファザーは牧師、マザーは自宅でクリニックをもっている人でした。時間のない中、僕のために弁当を作って持たせてくれました。とても感謝しています。それと同時に、日本の母が作るお弁当が、色とりどりで、栄養のバランスもとれていることがよくわかりました。当たり前のように食べていたお弁当は愛情のこもったものなのだと感じ、日本の母に改めて感謝しました。
 ホストマザーやバディのピーターとは、出発前からメールでやりとりをしていました。写真も送ってくれていたので家族の顔もわかっていたし、母たちがすでにすっかり仲良くなって、情報交換をたくさんしていたので、安心して行けました。ずっと会いたかったお互いがようやく会えたような感じで、すぐにほんとうの家族のようにしてくれました。居心地の良い環境で生活することができ、とても感謝しています。
 僕が滞在中も、日本の母がさみしくないようにと、ほぼ毎日のようにマザーはメールで様子を知らせてくれていたそうです。日本の母は、がんばって返事を書くうちに、僕のおかげで自分の英語力がアップしたと自画自賛しています。帰国の時は、さみしくて涙がどうしようもなくあふれてきました。必ずまた戻ってくると約束しました。帰国後も交流はずっと続いています。僕の家族がもう1つ増えた感覚です。通信の発達で、距離は果てしなく遠くとも、世界は近いと実感します。
 日本人は働きすぎだと感じました。高校生も忙しすぎです。オーストラリア人は、大人も高校生もゆったりと毎日を過ごしています。午後6時には家族全員そろっての夕食で、家族の時間をとても大切にしていました。日本人は忙しすぎて大切なものをなくしているような気がして、心配になりました。
 僕は英語に対する姿勢も変わりました。今までの僕は、教科書を使った紙の上で勉強をしてきました。会話をするために必要な文法はかなり習っています。がんばって伝えてみるとちゃんと伝わるので、自分の英語力にどんどん自信がついていきました。リスニングの勉強の機会はあまりなかったので、初めは会話の内容が十分に理解できず、大変でした。でも、毎日英語をシャワーのように浴びるうちに、次第に耳も慣れ、聞き返す回数も減っていきました。「習うより慣れろ」僕も今そう思います。
 すべてが貴重な体験でした。地球儀の中の日本はとても小さく、地球上に住む多くの外国人とコミュニケーションをとるためには、英語の学習は絶対に必要だと感じました。でも、たとえ言葉は通じなくても気持ちは通じ合える、飛び込んでいけばなんとかなる、という、勇気と自信を持つこともできました。そして、たとえ小さな国でも、日本はとても素晴らしいと、日本人でよかったと、改めて思いました。

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