演劇鑑賞会

1組


 劇が始まってから終わるまでずっと作品の世界の中に入り込んでいました。最初は反抗的だった保本が次第に赤ひげに惹かれていく様子が分かりやすく表現されていて、始めは傲慢な態度の赤ひげをあまり好きではなかった私も保本と同じように赤ひげに惹かれていきました。また、赤ひげの台詞や動きからは江戸時代の医者という雰囲気がとても伝わってくるようでした。舞台上の空間だけ異空間になるほど入りこめました。
 私は医師を目指しているのですが、この赤ひげでは私の思い描く理想の医師像を見させて頂いたように思いました。私も赤ひげのように病だけでなく人間そのものを治せる医師になるために、日々精進していきたいと思っています。普段はテレビばかりで演劇は見ませんが、登場人物の心情や様子がよりリアルに感じられて演劇も面白かったです。また機会があれば医療に関する伝記や演劇を見て歴史的な事も知っていきたいと思いました。

 私は医科クラスに所属しており、将来医師になるために日々受験勉強に専念しています。そこで、今日、「赤ひげ」とは医師が患者を診療していく中で一体何が医師に求められているのかという事を鑑賞する者に考えさせられるような物語でした。ですので、それは私にとって大変興味深いものであり、将来医学を志す者としては何かをつかむことが出来たのではないかと思います。
 話の中でも特に赤ひげという医師が薬を拒み続ける患者に対し、何度も何度も薬を差しだし、最後には薬を飲ます事ができたという場面では医師に適しているといえるねばり強さが心強く感じられました。又、赤ひげ診療所で勤めることを最初は不快に思っていた若者がしばらくの間、赤ひげと共にすることで患者とは単なる救いの対象やモノではなく、一人一人の尊い生命であり、医師はそれを預かっているという事に気づき、赤ひげ診療所に残る場面では心をうたれました。人の為、世の為に出来る限りのことを尽くしてあげられるような偉大さに心を奪われました。

2組


 今回の「赤ひげ」のお話に私は本当に感動しました。私自身演劇が好きな方で原作の内容も知らなかったため、今回の鑑賞会をとても楽しみにしていましたが、こんなにも深い内容のものだとは思っていませんでした。
 作品中に出てくる登場人物達はただの病人ではなく、皆何らかの事情を抱えた人々ばかりです。赤ひげ先生は彼らの病気を単に治すだけではなく、彼らの心の闇や苦悩まで救おうとします。その人間味溢れる姿に私もいつの間にか感情移入をしていて、保本登の目線で劇を見ていました。
 そして一番印象に残ったシーンは、長次やおきくの一家が一家心中を図ったシーンです。あの時代では貧困のために罪のない、まさに人生これからという子供達まで死という道を選ばなければならなかった事が不憫でなりませんでした。しかしそんな彼らに赤ひげ先生は「生きていれば、いつかは生きていて良かったと思う日が来る」と言って励まします。普通であればそれは無責任な発言だ、と思われてしまうかもしれませんが、赤ひげ先生が言うと説得力がありました。私自身命はやはり大切にしなければならないと改めて実感しました。
 この劇の舞台となった時代は江戸で、かつ大きな変動のあった時だと聞きました。この劇ではその様な時代についていけなかった人々を赤ひげ先生の様な先生が救うという話でしたが、私は今の時代にもこの様な心を持った人が必要だと思います。今の日本は東日本大震災で未だ多くの人々がそこから立ち直れておらず、経済も安定していないため不安が尽きません。こんな今だからこそ赤ひげ先生の様な人が必要だと思うのです。私は今回の劇で沢山の事を学びました。大学に入ったらボランティア活動等も積極的に行うつもりです。少しでも赤ひげ先生の様な人に近付けるよう努力していきたいと思います。

 今回観劇した「赤ひげ」について、私は原作である「赤ひげ診療譚」を読んだことがなかったのでどのような物語なのか劇を見るまではよくわかりませんでした。しかし、そんな私でも時間が経つのを忘れるほど劇に見入り、物語の世界に引き込まれていったのは、東京芸術座による演出の仕方や俳優の方々のすばらしい演技力によるものだったのだと思います。それによって登場人物一人一人の個性や心理が明確に表現され、舞台のセットなどと合わせると当時の人々の生活を目の前で見ているような気持ちになりました。だから、実際に当時の貧しい人々が病気になっても十分な治療を受けられなかったことも容易に想像することができました。病気にかかっても医者に診てもらったり薬を買ったりすることもできず、仕事もできないからますます貧しくなり、医者に診てもらうお金もさらになくなるという悪循環に陥ってしまう人が大勢いたのではないかと想いました。また、現代の医療技術では治せる病気でもその当時の技術では治せなかった病気もたくさんあって、助けられなかった命もたくさんあったと思います。そういうことを考えると、現在の医療保険制度の重要性や病院で最新の医療技術によって病気を治してもらえることのありがたさに気付かされました。しかし、まだ世界には「赤ひげ」で見たような貧しい暮らしをしている人々もたくさんいるので、そのような人も満足な医療が受けられるような世の中になって欲しいと思いました。

3組


 今回「赤ひげ」を観て、僕は感動しました。この「赤ひげ」はとても有名な話なので、名前だけは知っていましたが、内容はあまり知りませんでした。長崎でオランダ医学を学び、幕府の御番医をやるために江戸に帰ってきたのに、小石川養生所という貧乏人を相手に診察をする所で働くことになってしまった保本登が、貧乏人のために診療を続ける赤ひげ先生の姿に胸を打たれ、最後には養生所に残るという決意をする、という考え方の変化が描かれた話です。
 実際に劇を観るまでは「どうせ偽善にすぎない」という考え方をしていました。しかし、改めて考えてみると、世界中には貧困のあまり、まともな食事をとれなかったり、病気なのにちゃんとした治療を受けられないような人がたくさんいます。また、その人たちのために、自分の欲よりも人を助けることを優先して、募金をしたり、ボランティアをしている人もたくさんいます。人のために何かをできるということは自分の生きがいにもつながってくることだと思います。だから、僕も将来、自分でお金を稼ぐことができるようになったら、人のために生かせるようにしたいです。
 今回の「赤ひげ」を観て、僕は「お金や自分の地位よりももっと大切なことがある」ということを強く感じました。だから「赤ひげ」のように、自分のことよりも他人のことを常に考え、優先できるように心がけて、日々生活していきたいと思います。

 今回の「赤ひげ」の劇を観賞したことで、私はこれから生きていくうちに大切なものとなるであろう多くのことを学びました。また、決してそう長くはないこの劇の中に私をはっとさせるような当たり前であるが故に、深く考えて来なかったもの、例えば生命としてのあり方などのことが密かに投げかけられていたのにとても驚き、素晴らしい劇だと思いました。
 私がこの劇の中で見習いたいと思った考え方は二つあります。一つ目には長屋のおじさんの言っていたことで、前の人が小さな事を積みかさねた結果の恩恵を私たちが受けているのだから私たちもそれを実践するべきだということです。現代においては人と人との関係が薄くなってきているといわれていますが、それでも人である限り支え合って生きていかなければなりません。私たちが少し自分たちの行動を変えれば皆が気持ちよく過ごせる空間を作ることができます。だから、どんなにささいな事でも自分のベストを尽くしていきたいと、この場面を観て思いました。
 二つ目は劇を通して描かれた赤ひげ先生の貧困と無知に対する考え方です。パンフレットにある赤ひげの台詞に私は強い感銘を受けました。人はどうしても貧乏な者、無知な者を偏見しがちですが、その人たちをより人間らしいと考える赤ひげ先生の考え方は、劇を通して正しいのかもしれないと思うようになりました。人は皆平等であり、そこには弱者や強者という言葉は存在してはならないのだ、とも考えました。
 1回観ただけでこれだけ多くのことを私たちに考えさせる劇でしたが、もしかしたら本当に伝えたかったことが私には伝わっていないかも知れません。だから、機会があればもう一度この劇を観て、また新たなことを学びたいと思いました。

4組


 今回、「赤ひげ」という作品を観賞して、私はいろいろなことを考えさせられました。
 主人公である保本が小石川養生所で働くことを知ったとき、優秀な医者である自分がなぜこんな場所で働かなくてはいけないのか、ということと許嫁であった人が他の男と結婚してしまったことに憤慨し、反抗的な態度をとる姿に何の苦労もしてこなかったのが突然、現実が自分の思い通りにいかないことを知っても、その現実を認めようとしない人を思い浮かべました。この時代にもそんな人がいたのだな、と思いました。
 保本が診ることになる患者は貧困のせいで問題を抱える人たちでした。この時代でもお金がある人は胃や腸が悪くなるほど、食べ物を得られる人がいる一方で養生所の人々のように三度の飯どころか、ご飯が食べられれば良い方、という環境で生きている人もいる。今の時代でいうなら日本のように食糧余剰の国もあれば、食糧不足で一秒に何人か飢餓で死んでしまう国があるということ。どの時代にも無駄にものが溢れるほどさかえている富裕層もあれば、必要なものすら手に入らない貧困層があり、その上で私たちの生活が成り立っていることを改めて思い知りました。そして普通ならその貧困層の惨状を見て見ぬ振りをしてしまいますが、赤ひげ先生は惨状を受け入れて貧困層に寄り添って自分のできることをやる人だと思いました。
 保本はある患者の言動をきっかけに医者という仕事に疑問を持ちますが、彼なりに答えを見つけてその答えを信じて行動する彼の姿を見て、自分の夢に対する想いを考え直してみるいいきっかけになりそうだと思いました。
 赤ひげ先生が最後、かたくなに保本を養生所から出そうとした場面には、茨の道を歩ませたくないという親の願いのようなものを感じました。
 「赤ひげ」という作品は目を背けてはいけない社会の闇を受け入れ、自分の道を信じてその闇と闘う大切さを教わった気がしました。

 僕は中学三年生のころに、黒澤明監督の映画「赤ひげ」を見たことがありました。画面は白黒で、音声も聞こえにくく、よくわからなかったという記憶があります。ですが今回、高校三年生になって観た東京芸術座による舞台はとても面白く、やっと話の内容を知ることができました。僕が一番印象に残っている登場人物はやはり主人公の「赤ひげ」です。確かな診断や医療技術がある上に、患者の心の治療を決して疎かにしない赤ひげ先生の頑固なまでの性格はとても尊敬します。また赤ひげ先生に限らず、保本登や患者たちなど登場人物の個性や立場がわかりやすく、人間の温かみがぎゅっと込められた素晴らしい物語だと思いました。
 今回この感想文を書こうと思ったのは、自分が医学部を目指しているということもあります。僕がなりたい産業医というのは、赤ひげ先生のような養生所で内科・外科・精神科・産婦人科など、あらゆる医療を施したり、臨床を中心とする医者とは少し違いますが、医は仁術という精神は変わりません。劇中でも、「おきぬ」に薬を飲ませようとする場面で、赤ひげ先生は「その患者の背景を考えろ」といった主旨のことを言っていて、患者の気持ちを理解しようとする姿が立派でした。僕も医学部に合格できたら、赤ひげ先生のような、患者の気持ちを先回りして汲み取り、メンタルヘルスを実践することができるような医者になりたいと思います。今回「赤ひげ」を観賞して、受験前に自分の決意を再確認する良い機会になりました。この気持ちを忘れずに残りの高校生活を精一杯努力していきたいと思います。

5組


 私が「赤ひげ」を観劇して、主人公の赤ひげという人物の、患者に対する接し方がとても強く印象に残りました。保本が養生所の医師として働くことになったとき、他の医師が保本に赤ひげのことを説明していました。「患者のことが最優先なんだ」と言っていた言葉が赤ひげの患者に対する接し方を率直に表しています。患者のことを優先して考えているから確かに医師にとっては仕事が大変であるけれども、そもそも医師とは何かと考えるとごく自然な考え方だと気がつきました。医師のあるべき姿を貫いている赤ひげに、保本は反抗的な態度をとっていました。しかし、赤ひげと行動を共にすることで、次第に考え方を改めていく様子がわかりました。そんな赤ひげの行動で印象的であったことが二つありました。一つは保本が死にかけていた患者を助けたとき、患者から「どうして死なせてくれなかったんだ」と罵倒されたときです。赤ひげは保本に「死にかけていても、それを助けることが医師の仕事だ、今は死にたいと思っていてもいつかは生きていて良かったと思う日が来る」と言いました。もう一つは子供を産みたいと思っている娘に母親は反対しているため、赤ひげは養生所にとどまって子供を産むように言います。この場面でも赤ひげの患者を第一に考える気持ちが表れていると思います。ただ治療を施すだけでなく、患者の気持ちを尊重する医療を実践していました。医師とはそうあるべきであると改めて強く感じました。保本は長崎で最新の技術を学び、それを医学界に普及させようという意欲に満ちていましたが、それ以前に必要なことを赤ひげから学んでいることに気付かされます。今回の観劇において、私自身も医師という職業の本質を学ぶことができました。

 「赤ひげ」。それは江戸の診療所で医者をしている人です。その赤ひげは医者としての技術だけではなく、弱きを助ける心の強さを兼ねそろえています。私は、そんな赤ひげの生き様を演劇で見て、心を打たれました。しわ寄せが来る世相に激しい怒りを覚え、ときには力尽くで立ち向かう赤ひげの姿に、素直に格好いいと感じました。そんな赤ひげの姿に心ひかれて診療所で働く人たちも生き生きしていて、いかに赤ひげが魅力的な人であるかと思いました。また、赤ひげの物語でなく、これを演じた人たちも凄いと思います。何よりも赤ひげの役者は声に迫力があり、どっしりとした体格と共に赤ひげというパーソナリティーのイメージ作りに大きな役割を果たしたと思います。その体格から出される声は圧倒されるほど訴えかけるものがありました。他の役者の皆さんも私がいた4階席まで十分届く声でそれぞれの役に興じていました。それぞれの役の気持ちまで伝わるものでした。また、些細なことですが、背景セットの転回のきめ細かさも劇そのものを高めていたように感じます。観劇会で様々なことに気付かされた気がします。医師としての資質の厳格さは現代においても通じるものがあります。それを今回の観劇で学びました。

6組


 自分が意図していなかった出来事が起こり、気に入らない状況下に身を置くことになる。主人公の保本は物語の中では最初、そういう立場の人として登場しました。そして反抗的な態度をとります。現実にも自分の思い通りに行かない人は多いし、そこで腐ったままの人は少なくありません。しかし赤ひげ先生のような、人の胸を打つような存在が保本の前には現れました。赤ひげ先生がいなければ保本はずっと反抗的だったと思います。人は感銘を受けた人と関わったり、見習ったりすることで成長します。自分が嫌だと思う状況にあるとき、人とのふれ合いでそれを受け入れることができるようになると思います。いろいろなことを学ぶだろうし、そっちの方が腐っているより充実した日が送れると思います。
 時代は江戸時代の物語でしたが、現代にも物語中の患者さんのような生活に困って医療費も払えない人が実際にいます。だから、私は現代につながる題材だと思いました。今の時代に赤ひげ先生のような人がいたら、救われる人は多いと思います。決して温厚ではないけれど、優しく、人のことを考えられる赤ひげ先生は、人間らしい人間だと思いました。
 舞台は照明と音響を使って雷雨を表現しているところが面白かったです。小道具なども多く使われていて江戸時代の雰囲気が伝わりました。舞台の一部が回転したり、同じ建物なのに小道具の違いだけで舞台の印象ががらっと変わるところも見所だと思います。
 役者さんも、若そうな人であっても言い方や動作、仕草で本当におじいさんのように見えたりするからおもしろいと思いました。

 私は約5年間演劇部に所属していたということもあり、「赤ひげ」を本当に楽しみにしていました。そして実際に劇を観て、高校演劇とは桁違いの迫力にとても感激しました。今までにも、高校演劇だけでなくいろいろな劇団の劇を観てきましたが、江戸時代が舞台の劇を観るのは初めてでした。やはり高校演劇のレベルでは、江戸時代が舞台の劇はなかなか創り上げることができないので、とても勉強になりました。
 劇を見終わって感じたことは、この劇の根本にあるテーマには、今の社会に通じるものがあるのではないかということです。赤ひげ先生は弱者から削られていく幕府の方針に強い憤りを覚え、それでも負けないよう戦い続けていました。今の日本は、自分の選ぶ道に困難しか待ち受けていないことがわかっていながらもその道を選ぶ勇気を持っている人はなかなか少ないように思えます。そのような中で赤ひげ先生のように強く立ち向かっていく人間像は、私たちにも見習うべき部分があるように思いました。
 また、元演劇部員ゆえどうしてもそういう視点でも劇を観てしまったのですが、役者の方々の演技の質や衣装、小道具大道具に至るまで、本当に素晴らしいと感動しました。例えば、様々な場所を表現する必要があるときに大道具を回転させて場面転換するという方法には、観劇中に興奮してしまいました。他にもいろいろなことを学ぶことができました。今回、この劇を観る機会があって本当に良かったと思っています。

7組


 今回の観劇会「赤ひげ」を観て、なんとしても患者を守ろうとする赤ひげの姿に心打たれました。貧しさのために他の医者にかかれない病人を治療し続けなければならないというヒューマニズム溢れる医師を描いた劇でしたが、幸運にも、わたしは最前列で観ることができました。劇自体はテンポが良く、演技のうまさはもちろん、舞台装置や演出もとても良かったです。はじめは、ふてくされていた見習い医も赤ひげ先生のもとで、だんだんと精神的に成長していく過程も、大変見所でした。そして何より今回、「赤ひげ」を観て、今現在、医者としての使命を自覚している医師がどれだけいるだろうか、ということを考えさせられました。お金目当てではなく、患者のことを本当によく考えてくれる赤ひげ先生のようなすばらしい医師たちが増えたら、どんなにすばらしい世の中になるだろう、と思いました。昔、テレビで「赤ひげを知らない医者は、医者ではない」と言っていましたが、ようやく意味がわかりました。赤ひげは本当に素晴らしい医師です。海外でも高く評価されているこの作品を東京芸術座さんによる演劇で観ることができて本当に良かったです。6年間この学校にいて、今までたくさんの公演を観てきました。今回の公演「赤ひげ」が私の学校生活最後の演劇鑑賞会となりましたが、まさしく最後に相応しい、人の命の大切さがひしひしと伝わってくる素晴らしい観劇会でした。

 江戸取での最後の演劇鑑賞会となりました今回の「赤ひげ」は、その考えさせられるストーリーをはじめとし、手の込んだ舞台装置や役者さん方の心のこもった演技など、思い出に残る観賞会となりました。その中でも私はストーリーと役者さん方がとても印象に残りました。
 まずストーリーについて、私は今回の観賞会で初めてこの有名な「赤ひげ」を知りました。一人の医者が本物の医者とは何か、自分がやるべきことについて考え、赤ひげや患者たちによって少しずつ成長していく姿はとても感動的で、自分自身医者ではなくても考えさせられることの多いストーリーでした。お金や食べるものがない貧しい生活の中でも他人を思いやる心、弱い者に手をさしのべることのできる優しさに心を打たれました。
 そして役者さんたちについて、私は演技のことについて詳しくはありませんが、そんな私ですらその迫力に感動させられるような、そんな素晴らしい演技でした。きっと華やかな舞台の裏には今日までの大変な努力があったのだろうと思います。こんなに素晴らしいものを観ることができて、私は幸せだと思いました。
 今回このように充実した貴重な時間を過ごすことができ、このような機会を与えてくださった先生方、そして東京芸術座の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。今回学んだこと、感じたことを大切にしていきたいと思いました。

8組


 「赤ひげ」を観劇して、人と人とは支え合って生きていけるのだということを改めて思いました。赤ひげ先生のように身を粉にして働き、自分にとっての損得を考えずに治療をする姿は、とても素晴らしいことだと思いました。今の世の中、赤ひげ先生の時代とは比較にならないくらい便利で、裕福な暮らしをしています。そのため、ご飯が食べられるのも、学校に行けるのも当たり前と思う人が大多数を占めていると思います。しかし、そうではないのです。両親が働いてくれるからこそ、当たり前と思っている生活が送れています。何不自由なく暮らしていけるのも、全て親の支えがあるからこそです。また、支えてくれているのは親だけではありません。友達や先生方、様々な方々の支えがなければ、今こうして楽しい毎日を送ることはできないと思います。日々のことを当たり前と思わないで感謝の気持ちを忘れないように過ごしていくことが大切だと劇を通して思いました。
 そして、もう一つ感じたことは、人の心を動かすことができるのは、人の心であるということです。主人公の保本登が改心したのも、自分の出世より人助けを選んだのも、赤ひげ先生の「人を助けたい」という姿に心を打たれたからだと思います。人が人に与える影響は良くも悪くも大きいと思います。受験でそれを強く思います。受験への意識が強い人がいればとても刺激を受け、切磋琢磨できます。一緒にがんばれる人ほど心強いものはないように思います。受験のみならず、様々なことにも言えることです。私も、良い影響を与えられる人になりたいと思います。そのためにも誠実かつ謙虚な姿勢で何でも取り組んでいきたいと思います。

 僕は東京芸術座による「赤ひげ」の公演を観ました。公演を観て僕が感じたことは、自分が望んでいない場面や理想とかけ離れた状況でも、その中で一生懸命努力し、自分を変えていくことが大切だということです。主人公の保本は小石川養生所に送り込まれたばかりのことは「なぜこんな場所に」という不満を抱え、反抗的な態度をとっていました。しかし、様々な人々の生き方と世の有様に直面します。そして赤ひげ先生の、貧困と無知を生み出すものに強い憤りを表し、行動を起こしていく姿に影響され「病を治すだけでなく、人間そのものを直すのが本当に医師ではないか」と考えるようになり、自分を変えようとしました。
 自分の置かれた状況にばかり、不平不満を言い、自分の気に入らないことには文句をつけ、自分は何も変わろうとしない人がたくさんいると思います。そのような人は、もし失敗したとしても周りのせいにし、自分の非を認めないような人になってしまうと思います。保本の周囲の状況と真摯に関わることで自分自身と闘うという姿勢が、周りの状況に文句をつけるよりも自分を変えていこうとする気持ちの表れだと思います。
 僕自身も、自分の置かれた状況に納得がいかないときもありますが、それに対し不平不満を言うのではなく、どうしたらその状況の中で満足できるか考え、自分を変えられるような人になりたいと思います。

9組


 「医者」という言葉を辞書で引くと、病気の診察・治療を職業とする人とあります。つまり私たちは医者はただ病気を治すだけであってそれ以上のものではないというイメージを持っているということです。しかし、医者が行うべき本当のことは何であるかを劇を通じて示されました。
 舞台は天保年間、天保というと飢饉があったりして一般庶民は非常に苦しい生活を迫られていました。貧しい者は医者にも行けずただ死ぬだけ、まさにそんな時代でした。蘭学医の保本は無理矢理赤ひげの診療所で働かされる、そんなところから始まる物語ですが、僕は蘭学医と聞いて新しい知識も持ち合わせているから優秀な医者に違いないというイメージを抱きました。しかし劇中の彼は、はじめ病気を治すということをしていません。患者に薬を投げられることもありました。
 なぜ知識を持っている彼が上手い治療をできなかったのか、その答えは彼が本気で患者と向かい合っていなかったことをあるのではないでしょうか。知識というのは確かに、ある病気に対する対処法がその中に含まれるので大切です。しかし、もし対処法が全くない病気に直面したとき、知識重視では病気は治療不可能として諦めてしまうことになります。赤ひげは何としても患者を守る。あくまでも病気と闘うということを自らの医者としての使命としていました。そして病人を引き取って全力でその治療に当たっていました。彼は治せない病気でも全力で当たることが医者のすべきことと考えていました。
 現在、たらい回しにされた急病人が死んでしまったという事例を聞きます。これをなくすためにも今の医者には本気で患者と向き合う姿勢が必要ではないでしょうか。

 「赤ひげ」を観賞する前、どのような物語であるのかが気になっていたのはもちろんなのですが、それ以上に僕が注目したいと思っていた点は役者の方々がどのような身ぶり、手振りで観客に伝えていくのかという事でした。まず、物語の感想から書きたいと思います。最初は長崎でオランダ医学を学んで江戸入りしてきた保本登が御番医になるのを夢見ていたのに、実際は養生所で働くことになっており、やりきれない思いからか、彼がことごとく反抗の姿勢をとり続けるところから物語は始まります。しかし次第に貧困と無知の元で生きている人々たちと接している内に、赤ひげ先生の行動もあり「本当の医者」というものを理解して、最後は養生所に残る決心をするという展開でした。公演が終了した後、僕は本当にいろいろなことを考えさせられました。どうしても世の中には格差というものが生じてしまいます。その中で苦しみ、自分一人で全てを抱え込んでしまう人がいます。そして自分というものがわからなくなってしまう。この物語では「病を治すだけでなく人間自体を直す」ということをいっているのだと思い、正に、現代に生きる人々全てに通じることを教えてくれているのだと思いました。「観客に、これを伝えたい」とか、主人公、登場人物の心情の変化といった部分で動きを大きく見せたり、声の大きさや質を変化させて、変化をより強調しているのが、よく伝わってきました。僕は将来、人に何かを伝える仕事に就きたいと思っています。今回の役者の方々の演じ方を観て、人に自分の心情を伝えるためにはあらゆる工夫を凝らすことが重要であることが大変よくわかりました。今回の公演は僕にとってたくさん学ぶことがありました。ありがとうございました。

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