藤嶋昭先生の講話をお聴きして

1組 

 この度、科学者として第一線で活躍なさっている藤嶋先生のお話を伺う機会を得られたことは、大変貴重な経験となりました。
 先生は「実験は失敗することの方が多い」とおっしゃっていました。この言葉から、研究の過程においてその道のりは平坦ではなかったのだとわかりました。おそらく、研究は未知の世界を切り拓いていくことだと思います。この方法で成果が得られるという確証は何もないまま、実験を重ねていくわけですが、そこには不安や苦しみがあるのだろうと想像がつきます。このような状況を打破するには、「発想を変える」ことが必要だとお話下さいました。そして、物事を色々な角度から考察する能力を身につけることが大切だと教えて下さいました。
 また、研究を成功させる要件として、「雰囲気」と「基礎固め」を挙げていらっしゃいました。この二つは、私も日々生活する中で重要であると痛感していたことでもあります。周囲から受ける刺激や励まし、心遣いが自分の意識を高め、時に折れそうになる心を支えてくれます。また「基礎」が固まっていなければ、応用や発展へ次のステップが踏めません。先生の素晴らしい功績は、私には程遠いものですが、このように日頃自分が大切だと感じていた延長線上にあるものであると考えると、身近に思え、励みになります。

1組 

 藤嶋先生のお話を伺って一番心に残ったのは、研究において必要な物についてと人の雰囲気だということでした。お話の中で酸化チタンの光触媒についてお聞きしたときは、新発見というだけではなく私の 身のまわりの生活においても様々なところで応用されていると知り、改めてこの発見の凄さを実感しました。しかし、このような素晴らしい研究の中でも大切なことは互いに高め合うことだとおっしゃっていたことがとても印象に残り、藤嶋先生を始めとする多くの方々の努力がこの研究に詰まっているのだと感じました。
 また、ピラミッドの例に関して、基盤が本当にしっかりしていた物だけが今なお残っているということを知り、どんなに高度な研究や技術であっても基礎がいかに大切かということに驚きました。またこれは藤嶋先生の研究だけでなく大学受験においても言えることで、本番の緊張や難しい試験の中では特に基盤の部分を理解しているかが顕著に表れると思います。合格するためにも同じように基礎がどれだけしっかりしているかにかかっていると思いました。私たちは一年後に受験を控えていて、プレッシャーの中で戦っていかなければいけないことを不安に感じていました。しかし、藤嶋先生はもっと厳しい逆風の中で戦ってこられたというお話を伺って、自分の甘さを感じました。厳しい一年になるとは思いますが、藤嶋先生の言葉を胸に友人と切磋琢磨して受験を乗り越えていこうと思いました。

 

2組 

藤原先生の講話をお聞きして、私が一番強く感じたことは、私たちが生活しているこの世界は私の考えていたよりはるかにすごいものであったということです。何気ない一つ一つの現象が、起こるべくして起こっており、そのすべてに理論が存在しているということを、今まで理解していなかったのだと自分の甘さを痛感しました。起こるべくしておこるというのもたくさんの人達の研究開発があってこそのことで、今回そのうちの一人である藤原先生のお話を聞くことができ、私にとって本当に貴重で素晴らしい機会となりました
 私たちは普段さまざまな恩恵を受けて便利な暮らしをしています。そのなかにはあって当たり前だと思い込んで、疑問を抱くことのなかったこともありました。けれども、それは研究者の方々の努力の賜物であり、それにはどんなに偉大な発見であれ、自分の実験を信じ、周囲を納得させる情熱がなければ認められないという厳しい現実もあるのだと知りました。また、便利であるということには、それと同じだけ面白く不思議なこともあるのだと思います。まだまだわからないことはたくさんあると藤原先生はおっしゃっていました。藤原先生のお話を聞いていて、まだ誰もやっていないことへの魅力を強く感じました。
 私たちは、受験に向けて勉強をしていますが
藤原先生のおっしゃったチームの雰囲気の大切さは、日々感じています。私も雰囲気は自分のモチベーションに直結すると思います。お話のなかには他にも勉強に通じる点がたくさんありました。いままでは勉強をすることについて考えたことはありましたが、その先にあるものについて考えたことはありませんでした。けれども藤原先生のお話を聞いて先にあるものがどのようなものであるか少しわかったような気がします。そこに到達するためにも、改めてまずは今自分にできることをしっかりとやっていこうと思いました。

2組 

光触媒は、学校で配られた化学の資料集に、「光触媒」というテーマで取り上げられていたので、前々から興味を持っていました。光触媒は、さまざまな所で使われ、私たちの生活に大きく役立っています。食器乾燥機、自動車のドアミラー、ビルの壁面、舗装用道路ブロックなど私たちが普段目にしている物です。
 藤嶋先生は、光触媒の研究は苦難の連続だとおっしゃっていました。化学者や物理学者の偉大なる発明は、提唱しだした時は自分以外の多くの学者になかなか理解してもらえず、その功績が伝わりにくいものがあります。例えば、アインシュタインの相対性理論は、彼の死後に広まっています。今回の光触媒の件でも、始めは日本の学会でなかなか認められなかったとおっしゃっていました。しかし、今では私たちの生活になくてはならないものになっています。
化学や物理での大発明に、失敗は付き物です。実際、失敗からしか、成功は生まれてないのではないかのように思えます。つまり、どれだけ粘り強く、自分の信念を曲げずに1つの事に集中して取り組めるかどうかといった事が大切なのではないでしょうか。根性という2文字は、私たちも心の中に、深く刻んでおかなければなりません。
 藤嶋先生は、ノーベル賞に近い人物としても有名です。そのような先生の話をお聞きして、数多くの事を学びました。
今、高校生の私たちは、いろいろなことに挑戦し、簡単に易き方向に逃げるのでなく、あえて、困難な道に自ら進み、奮闘していこうというぐらいの気概がなくてはなりません。
 ブレーズ・パスカルはこのような名言を残しています。“
Man is but a reed, the weakest in nature, but he is a thinking reed.”(人間は一本の葦にすぎない。自然で最も弱いのだ。だから人間は考える葦である。)
 
私たち人間は、考えることができます。光触媒も考えだされて生まれたものです。つまり、私たち人間は、一生懸命考えれば必ずやすばらしい結果が待っているという事です。考える事の大切さをあらためて感じました。また、このような時代の最先端のすばらしい講話を聴きたいと心底思いました。 

 

3組 

 光合成というものを学んでから、これを人工で行うことができれば地球温暖化は解消されるのではないか、という単純な事を考えていたのですが、まさかすでに酸化チタンで可能になっているものだと知りませんでした。周りのことに対し、常に好奇心を持つことはとても重要なことなのだと思います。ちょっとした疑問や問題を見つけたとき、自分には将来誰かの役に立つものを見つけることができるかもしれません。そう考えるとやはり、身のまわりには面白いことがたくさんあります。光触媒反応は話を聞けば聞くほどすばらしいものだと思いました。様々なものに使用することが でき、いくらでも応用できるので、人がどう使っていくかによっていくらでも姿を変えることが出来る。光触媒は話を聞けば聞くほど素晴らしいものだと思いました。光触媒の研究は壁もたくさんあるだろうけど、きっと楽しいのでしょう。自分も将来は何か夢中に、集中して取り組めるものを見つけて、ひたすらそれに向かって 行きたいです。そのためにいまから先生がおしゃったように基礎をしっかりつくるため、日々学習し、様々な知識を取り組んで、将来崩れてしまわないような土台を築いていきたいです。自然から学ぶことは多くあります。築いた土台から、さらにその自然からより多くのことを学んでいきたいです。

3組

 今回、藤嶋先生から貴重なお話をお聞きすることができました。多くのことを学び、学問と身のまわりの様々なことはどのような関係性があるのか、実感することができました。このような機会を与えてくださった先生方や藤嶋先生に感謝すると共に、この講演会で学んだことを、この先に活かしていけるように努めていきたいと思います。今回、「身のまわりには面白いことが多い」というテーマでしたが、周囲の様々な現象はどのようにして説明できるのか、とても聞き応えがありました。また、アインシュタインの相対性理論は人工衛星の軌道修正に利用されている、という話は始めて聞いたので驚きでした。藤嶋先生が発見、研究された「光触媒反応」も、今では建物のコーティングに応用されていたり、様々な分野で実用化されています。先生の長年にわたる研究、努力が「実用」という形で表れていることは、本当に素晴らしいと思いました。藤嶋先生からは多くのことを学びましたが、自分が見習おうと思ったことは「諦めずに自分を信じて努力する」ということです。先生が自分の発見と意見を学会に跳ね返された時のエピソードを聞いたとき、成功というのは自分を信じることで生まれるものだと実感しました。この先、多くの苦難に自分はぶつかると思いますが、その時は決して諦めずに頑張っていきたいと思います。

 

4組 

 今回の藤嶋昭先生の講演会は、理系クラスに在籍する自分にとってとても参考になるものでした。「身のまわりには面白いことが多い」というテーマは、まさに自分が小学校の頃理科を好きになった理由の一つでもあり、今忘れかけていた化学の面白さでもあります。最近は試験のための勉強が中心となっていたので、進路に対する不安もありました。だから、今回藤嶋先生が発見された光触媒の原理や実用性、実際に使われている例の説明を聴いて、純粋に「面白い」と思えたことはとても嬉しい感触でした。教科書に載っていないことを研究する事の魅力を思い出させてもらえたことは、これから大学を目指していく上で大きな糧になると思います。また、化学に対して新鮮な気持ちに戻れたことで、今まで学習してきたことが、身のまわりのものや現象とどう結びついているのかを改めて考える機会になりました。普段当たり前に思っていることに対して、一つ一つ素朴な疑問をぶつけることは、新たな発見や未だに解明されていないことへの重要な足掛かりになると思います。だから、この先様々なことを学んでいく中で、その気持ちを忘れないようにして行きたいと思います。

4組 

 今回の藤嶋昭先生の講演会は、お聞きする前からとてもその内容に期待していました。その理由は、自分が化学に対して強い興味を持っているからです。講話自体の内容も深く、様々なことを教えて頂いて期待していた以上のことを学ぶことができました。数ある学んだことの中でも一番心に残ったのは、先生がピラミッドについてお話をされていた時の言葉です。藤嶋先生は、あれだけ巨大な建造物が何千年もの間存在し続けていられるのは基礎がしっかりしているからだとおっしゃいました。このことは勉強においても同じことです。今まで学校生活を送ってきて、この講演会のみならず、様々な場面で基礎が大事だと耳にしてきました。しかし、今回の講演会で藤嶋先生がおっしゃったことは、内容は同じでしたが、学校で聞くこととは少し異なった形で受け取ることができました。改めて基礎が大事なのだということを再認識させられました。
 この講演会のテーマは「身のまわりには面白いことが多い」でした。その言葉の通り、周囲の現象などを科学的な視点でわかりやすく説明されていました。今回の講演会では、化学の面白さ、生活での関わりなど、化学についての様々な知識を知ることができました。今後は化学という学問に対しての関心をさらに深めようと思います。
 

5組 

 藤嶋昭先生の講演お聞きして、科学者に必要なことが分かりました。それは、「注意深さと自身」です。酸化チタン電極に光を当てた時でる気体もクモも巣の糸についている水も注意深く観察しなければ、「何か出ているな。」や「何かがついている。」という一言で終わってしまいます。しかし、それに気づきあらゆる可能性を調べていき新たな発見ができるのです。そして、他人から「おかしい」と疑問視されても、自分が正しいと思ったことは最後までやり抜くということが重要だと思います。今回の講話では特にこれが重要だと思いました。周りの研究者から疑問視されたにもかかわらず、研究を続けたのはやはり自分の研究に自身があったからだと思います。藤嶋先生のように周りから疑問視されても、自分の正しいと思う道を貫いていきたいと思いました。 

5組

 私は今回の藤嶋先生の講演をお聴きして初めて光触媒というものを知りました。最先端の研究でしか使われないような難しいものなのかと思いましたが、空気清浄機や汚れにくい証明などとても身近なところにあることを知り、驚きました。
 酸化チタンに光を当てると水が分解される。酸化チタンにはセルフクリーニングをする働きや、超親水性がある。これらの結果は化学が好きな私にとっては驚きと感動の連続でした。世界中のいろいろな建物で酸化チタンのコーティングがされている事や、ホワイトチョコレートや歯磨き粉の中にも酸化チタンが含まれているということを誇らしげに話す先生の姿は、成功の輝きと自信に満ちあふれていました。
 講演中スクリーンに映った「感動することが大切」という言葉が心に残りました。実験は失敗の連続です。その中で高め合うことができる仲間をつくり、小さな事にも感動できる気持ちを持っていきたいと思いました。

 

6組 

 10月24日に藤嶋昭先生にお越し頂き、講演会が行われました。僕は小さい頃から化学に興味があったため、この講演会を楽しみにしていました。藤嶋先生のお話を聞いて、最も感銘したことは「研究の更なる活性化と国際化」の部分です。この講話で掲げていた国内だけに的を絞ることなく世界の動きを常に注視していかなければ研究も活性化できないところに僕も同感しました。日本古来の風習にこだわった現在の社会に対し広い社会に目を向け歴史的なの日本固有の文化に束縛されない世界の動きを常に注視していかなければならないグローバル的な考え方です。今後、僕は先生の講話を深く理解し、自分のあるべきグローバル化を見つめ直し、熟考した上で自らのいしで国際化と教養教育を教科に対する手段を見出していきたいと思います。今回の講話は自分を見直す講話であり、非常に有益な機会であったと思いました。

6組 

 私は藤嶋昭先生が、実験を積み重ねてようやく発明した酸化チタン光触媒が、ほとんどの家庭にある食器乾燥機や舗装用ブロック、自動車のサイドミラーなど、私たちの身のまわりの様々なところに使われていることが分かりました。藤嶋先生は、良い雰囲気や良い仲間のおかげで研究が成功して、私たちの生活に実用化されたとおっしゃっていました。このことから、私は自分一人でどんなに頑張るよりも、誰かと一緒に頑張った方が結果は良くなるし、例え失敗しても一人より複数なら励まし合って、またチャレンジできるのだと思いました。
 私はこれから大学受験に向けて、クラスのみんなで協力し合っていきたいです。今回、藤嶋先生から直接、研究の内容やどのようなところに酸化チタン光触媒が使われているかについての講演をお聞きすることができて本当に良かったと思います。今後は、いつも気付かない身のまわりにも目を向けていきたいと思います。

 

7組 

 藤嶋先生については、今年のノーベル賞受賞者の有力候補に選出されたというニュースを以前から聞いていたため、今回の講演会を心待ちにしていました。
 藤嶋先生が研究されている酸化チタン光触媒は、酸化チタンの強い超親水性のおかげで、酸化チタンをコーティングすることでセルフクリーニング性を示すというものです。それは現在、防汚性光触媒塗装を建築物に施し始めているそうです。
 藤嶋先生の研究は、今では応用されて実用化にまで至っていますが、昔は実験をしても失敗が多かったそうです。しかし、失敗した状況を考え直し、実験の内容を改善することで成功したこともあったそうです。このことは、藤嶋先生の実験についてだけではなく、私たちの生活にも当てはまると思います。たとえ失敗したとしても、そこで挫けることなく、その失敗を成功に繋げるものは何だろうかということを考えて、もう一度やってみるようにすれば、成功するかもしれません。私も、これから失敗することが沢山あるかもしれませんが、その時は、藤嶋先生がおっしゃったことを思い出して、前向きに努力してみようと思いました。
 また、藤嶋先生がおっしゃったように、身のまわりには、おもしろい現象があふれています。もっと好奇心を持って物事に取り組もうと思いました。

7組

 藤嶋昭先生の講演は私にとってとても心に響くものでした。今までの私はというと、自分の身のまわりにある様々な物事に対する関心が薄かったように思います。だから蜘蛛の巣がどのように再生されているのかということを知った時にはとても驚き、そして感動しました。また、生命のすばらしさを感じました。このように、私のまわりには面白くて、まだまだ知らないものがたくさんあります。疑問を持つということはとても大切なことだと思うので、色々なことに疑問を持って自分の視野を広げていけるような生活をしていきたいと思いました。また私が特に関心を持ったお話は太陽エネルギーの話です。私達が使っている太陽エネルギーはすべてのエネルギーのほんのわずかと知って驚きました。もし、もっと太陽エネルギーが活用されたら、原発などは必要がなくなるので、もっと活用していく将来が来るといいなと思いました。自分の身近なものに対する関心を深めることは、勉強にもいえることです。ピラミッドの話にもあったように、土台をしっかりと固めないと、その先が崩れてしまいます。ピラミッドが何千年という長い時間存在し続けることができているのは土台の部分がしっかりと作られているからなのだと思います。勉強においても、基礎をしっかりとしなければその先が生きてこない思うので、基本的 なことこそしっかりこなしていくようにしたいと思います。
 

8組 

 藤嶋先生の講演を聞いて、改めて化学の素晴らしさというものを感じることが出来ました。文系の僕には、酸化チタンの光触媒の詳しいメカニズムまでは理解できませんでしたが、要するに、この発明は人の生活を快適にする画期的なものだということは分かりました。科学技術はどんどん進歩していて、僕達はその恩恵を受けています。今、僕が毎日楽しく生活できるのも、 藤嶋先生の様な化学者のおかげだと思いました。酸化チタンでコーテイングされたビルの壁面は汚れが付かないという話では、僕はとある洗剤のCMを思い出してしまいました。そのCMのキャッチフレーズは、「僕達働く、あなた楽する」でした。今の時代、人間が苦労する機会はとても少なくなったと思います。それでもまだ効率と労力消滅を追い求める人間の性質はとても驚異的で、素晴らしいものだと思います。僕と偉大な化学者との違いは、楽をするために、何も行動をしない人なのか、多くの人を楽にさせるために 自分を犠牲にして努力できる人なのかの違いだと思いました。受け身の人を待つのは退化のみで、捨て身の人にこそ進歩があるのだと思います。快適さを求めるのか、与えるのかの違いが凡人と偉大な化学者との違いだと勝手に理解しています。今の日本ではノーベル賞受賞者がとても増えています。それだけ日本人の求めるものが高いのだと思いました。堕落しがちな便利な世の中で、いかに自分に鞭を打ち、心を奮起させるかが今後の自分の課題だと認識される素晴らしい講演会でした。

8組

 今回お話をお聞きして感じたのは、藤嶋先生の「物を見る力」のすごさでした。藤嶋先生の発見してきたことの根本的な部分は基本的に僕らでも気づくことができる「日常」の中に存在します。最初にスライドで身近な世界のおもしろさについてたくさん説明してくださいました。空が青い理由、夕焼けが赤い理由、毎日僕らはその日常に囲まれて生きています。蜘蛛の巣の原理だって蜘蛛の巣はいくらでも僕らは目につくのに粘着力について考えることはありません。「そういうものだ。」とだけ捉えて捨て置くのが普通なのに、先生方は「なぜそうなるのか。」と考え研究され新しい発見をしました。この差が結果的に偉業を成し遂げられるかどうかの違いなのだと思います。僕は文系クラスで科学的なことはめったに考えなかったのですがこの「物を見る力」はどんな場合でもとても重要であると思います。たとえば、法律を見た時「刑罰があるから覚えておこう。」と思うのではなく、「なぜこの法が制定されるのか。」と社会的背景を考え、そこから新しい問題に直視し行動すべきなのだと思います。どんな場面でも真面目に考えていき、真面目に行動していくことが文系の人間でも社会貢献につながっていくのだと思います。また、社会だけでなく自分達の身近な人間関係だってそうです。折り合いのつかない人がいても「そういう人だから。」と投げてしまうのではなく、「なぜうまくいかないのか。」と考えて自分の行動を見直してみるべきなのです。藤嶋先生も仲間に恵まれていたという話をされていました。自分の研究が否定されていても仲間が励ましてくれた、そういった話をされていました。それは先生自身が研究されている態度と同じように仲間にも真面目に接していたからだと思いました。僕もこの「見る力」を身につけていかなければならないと思いました。
 

9組 

 見方を変えると本質が変わるものというものはたくさんあります。普段、目にしている自然にも物理の基礎があったり、歴史的な建造物に現代でも使われるような建築技術があったり、自分に関係ないと思っていたものでも見方を少し変えることで思わぬ発見があったりします。私は今回の講話が始まる前までは、正直自分には分からないお話なのではないかと心配していました。私は化学のことは全く分かりませんし、研究のお話などが出た場合にはついていけないのではと不安でした。しかしお話を聞いているうちに科学の研究でも、自分たちの日常生活でも、大切なことは根本的には変わらないのだと感じることがいくつもありました。
 その中でも特に心に残っているのが、周囲の環境が大事だというお話です。19世紀の印象派の画家たちや鎌倉時代の宗教家など、後世に残る人たちが同じ時代に生きていたという例は少なくありませんし、その時代の雰囲気が自然とそうさせています。藤嶋先生は研究でもそういった雰囲気が大事だとおっしゃいました。日常生活でも同じことが言えて、みんなで何か一つのことをやる時も、一人ひとりが自分のことをやっている時も、誰かやる気のない人がいるとそれが伝播してしまいます。それが研究において一番重要だと聞いて、やはり学校生活でも高度な化学実験でも必要なことは同じなのだとわかりました。何気ない日常の中にも人生で大事なことは含まれているのだということを今回の講話で改めて確認することができました。

9組 

 藤嶋先生の講話を拝聴し、私は科学に大きな関心を持ちました。空はなぜ青いのか、また葉っぱはどうして紅葉するのかを聴いた時、自分が昔感じていた日常のごくありふれたものへの疑問を思い出しました。思えば昔、自分はいろいろなことに関心があったのに、最近は何事にも大した関心を寄せていませんでした。藤嶋先生は画材の研究と言う日常の中の行いから「光触媒」を発見し、さらにそれを応用していろいろな生活環境の改善に取り組んでいらっしゃいます。私たちも普段から様々なことに興味を持ち、過ごしていれば、自然と多くの不思議なものを見ているはずです。自分ももっと興味を持って過ごしてみようと思います。
 また藤嶋先生はクモの巣の設計の素晴らしさについてお話して下さいました。クモの巣だけではなく、自然の中には様々な素晴らしいものがあります。ガの模様やダンゴムシの丸まる仕組みなど、自然界にはいろいろな不思議なことがあふれています。それを少しずつ解明し、自然を研究することで、大地震の被害軽減や予防に役立つかもしれません。私たちのほんの少しの発見が大きな効果を発揮する可能性があるのです。これから私たちは様々なことに関心を持ち、研究していくことで世の中に少しでも貢献していくことが必要となっているに違いありません。
 

10組 

 藤嶋昭先生の講演を聞いて、身のまわりにある、おもしろいことが多いということに気付くことが出来ました。空がなぜ青いのか、クモはどうやってお尻から出す糸で巣を作るのか、などたくさんの不思議にあふれています。藤嶋先生はそのような疑問を自ら追求する事がどれほどすばらしいものか私に教えてくれました。私達の生活はたくさんの発明に支えられています。例えばアインシュタインの相対性理論がその例です。およそ百年も前の発見が今の私達の生活を豊かにしてくれているのです。藤嶋先生が研究者の喜びは自分の発明が人類の役に立つことだ、とおっしゃっていまいしたが、そんな風に思えることは素晴らしいことと感じました。そのような志を持っているから、光触媒反応を発見した後も日常生活に応用するかを考えたり、乾燥したサボテンがどのようにして水を集めるかなど次から次へと研究のテーマが尽きることがないのだと思います。藤嶋先生は研究は失敗することの方が多く大変だが、自分の考えのどこが間違っているのかを考え新しい現像を導いたときに喜びを感じることができるとおっしゃっていました。この先生の言葉は人生にも置き換えることが出来ると思いました。今回の講演会では藤嶋先生から誰かの役に立つことを自分の喜びに感じることの素晴らしさを教えてもらいました。私も高い志を持って日々を過ごしていきたいです。 

10組 

 僕は文系なので、理系の話を聞いても理解できないのではと藤嶋先生のお話を聞くまでは思っていました。しかし、先生のお話はとても身近な話題で分かりやすいお話しでした。先生は、「空はなぜ青いのか」や「雲はなぜ白いのか」という身のまわりで一度は子どもの頃に「なぜだろう」と不思議に思ったことがある疑問から話されました。ですので、理科が苦手な私にでも楽しく聞くことができました。子どもの頃に思った疑問は科学が関わっていることが分かり、少し理科が好きになりました。
 僕の好きな芥川龍之介の代表作である『蜘蛛の糸』の話も出てきました。雨が降った後に蜘蛛の糸に水滴がついているのを見たことがあります。僕は、今までそれを見てただきれいだなと思うだけでした。しかし、蜘蛛の糸にもちゃんとした仕組みがあることがわかりました。
 また先生が発明した「光触媒」は日常生活でとても応用されているということも分かりました。例えば鏡や自動車のサイドミラーです。これらを曇らないようにする効果があり、それがルーブル美術館など世界的に利用されていると知り、改めて偉大な研究だと感じました。僕も身近な科学に関することに興味を持って、気になることがあれば調べてみたいと思いました。