研修旅行感想文
 

去る4月14〜16日の2泊3日、山梨県南都留郡鳴沢村にある富士緑の休暇村で高等部1年の研修旅行が2年ぶりに実施されました。この研修旅行は高等部における学校生活の出発点として位置づけ、「規律ある進学校」の生徒として、「基本的生活習慣」を実践を通して体得し、今後の学校生活に対する姿勢作りを目的としています。そして、将来、この35期生の生徒たちが「心豊かなリーダー」として世界で活躍する人材に成長していくことを願い、大きな5つの目的を掲げて臨みました。
 一つ目の「挨拶の励行」は、団体生活を行うにあたっての基本であるばかりでなく、人と人とのコミュニケーションを図る上で不可欠なものであることを学びました。
 二つ目の「時間厳守」は社会生活において互いの信頼関係を築いていく上で非常に大切なものであることを学びました。5分前集合は行動を起こす前の準備であり、心にゆとりを持たせるためのものであることも併せて学びました。
 三つ目の「真の友人関係を築く」は、寝食をともにし、クラス内の活動、またクラス対抗マッチを通して相互理解を深め、相手の気持ちに先んじて行動できるようになっていきました。
 四つ目の「自学自修の確立」は朝学習や計9時間の自学自修に取り組むことにより、長時間でも集中力が途切れることなく、学習に専念できる姿勢の確立に努め、お互いに切磋琢磨し合うことの意義を体得しました。
 五つ目の「伝統の継承」は、本校開校以来の教育目標である「規律ある進学校」という伝統はこの研修旅行で学んだことを先輩方がその後の学校生活で実践していくことによって、今日に至る伝統を築き、受け継がれてきたものであることを学びました。
 初日は雨で予定していたウォーキングが中止となり、体育館でのドッヂボールに変更になりましたが、生徒たちは懸命にボールを追っていました。校長先生の講話では高等部の学校生活に対する心構えや将来に向けての示唆を説いていただき、その後を受けての担任の先生によるLHR、学年部長の講話ではさらに具体的な実践に臨むように促されました。
この研修旅行は2泊3日という短い期間ではありましたが、本校の教育を凝縮した形の中身の濃い大変有意義なものとなり、「規律ある進学校」の生徒として大いに自覚を深めることができました。
以下、生徒の感想文の一部抜粋をまとめました。

講話の様子
       
 

挨拶の励行


●私が今回の研修旅行で一番成長できたことは「挨拶」です。江戸取に入学してから3年間、事ある毎に挨拶については指導を受けてきましたが、今、振り返るとただ機械的に行っていたことに気付きました。相手の目を見ながら心を込めてしなければ本当の挨拶とは言えません。相手に対したときに、挨拶をするべきなのかどうか迷い、挨拶の声が小さくなり、自分で挨拶をしたつもりでも挨拶を返してもらえないことがありました。今回の研修旅行で相手の目を見ながら、心を込めて挨拶すると自分の心が軽くなり、明るく前向きな気持ちになりました。改めて挨拶は相手に自分の気持ち伝えるだけでなく、自分をも変える力があるものだということが分かりました。自分の励みにし、自信に繋げていきたいと思います。(1−4中入生女子)

●公立中出身の私にとって江戸取の挨拶の指導は正直驚きました。研修旅行から帰った後、近所の人に出会った際、自然と大きな声で挨拶したところ、近所の人がびっくりして「大人になったわね」とおっしゃってくださいました。すごく嬉しい気持ちになりました。そして、こんなにも挨拶とはすごいものなのだと生まれて初めて知りました。ただ挨拶をすれはよいと思っていた私は本当に未熟だったと気付かされました。江戸取がなぜ挨拶を重視しているのかが研修旅行を通じて学びました。今後の学校生活に生かして将来、社会に出ても恥ずかしくない立派な大人になりたいと思います。(1−8高入生女子)

●私は中学時代、挨拶についてはしっかり心掛けてきましたが、江戸取ではそれまでの挨拶の仕方ではだめだということが分かりました。声の大きさや挨拶する際相手に対する姿勢が違ったからです。私はもう一度挨拶の仕方を見直そうと実践しました。しかし、いざやってみると大きな声を出すことが恥ずかしかったり、数分前にすれ違った先生に改めて挨拶することをためらったりとなかなか上手くできませんでした。そこで私は中入生の挨拶の仕方をよく観察しました。中入生の挨拶は声も大きく、姿勢もしっかりしていて聞いていてとても爽やかでした。いつでも変わらない挨拶はとてもすばらしいと思いました。私は中入生と同じ挨拶ができるように真似ながら実践しました。おかげで 気持ちのよい挨拶の仕方を身に付けることができました。(1−9高入生男子)
 
講話の様子

講話の様子


時間厳守


●江戸取では5分前集合が原則です。時間を守ることは江戸取だけでなく、社会においても基本的な大切なルールです。今回の研修旅行では5分前集合ができないときが何度かあり、注意、指導を受けました。そういう中、最終日の朝、学年全員が宿舎の前に整然と揃ったときは充実感で一杯でした。社会に出ても時間を守らない人は周囲から信頼されず、活躍することなどできません。私は高等部に進学してから将来のことをよく考えるようになりました。学力だけでなく、社会のルールをしっかり守れることが大切だと実感しています。その最も基本的なことが時間厳守だと思います。今後も学校生活の中で実践し、身に付けていきたいと思います。(1−1中入生女子)
講話の様子

講話の様子

  

真の友人関係を築く


●友人と寝食をともにすることによって相手のことをお互いによく知ることができました。そして、以前にも増して相手に対する思いやりの気持ちを持てるようになりました。ただ仲の良い友人というだけでなく、お互いに切磋琢磨できる真の友人を作り、高め合っていきたいと思います。また高め合うことがさらに真の友人が増えていくと信じています。(1−3中入生女子)

●クラス内でまだ話をしたことがない友人がいたので積極的に話しかけることによって自然とお互いにうち溶けていきました。そういう雰囲気がクラス全体にも広がり、クラスのまとまりが出てきました。そして将来の夢や目標を語り合うことによって、自分自身がより高い目標を立てることができました。そして、この夢や目標を叶えるため今後の学校生活に精進していきたいと思います。友人と切磋琢磨し合える環境にいられることに感謝しています。今後の学校生活が楽しみで精一杯取り組んでいきたいと思います。 (1−8高入生男子)

講話の様子
講話の様子

  

自学自修の習慣の確立


私が今回の研修旅行で変化した点は自分に打ち克つことができたことです。それを実感したのは9時間に及ぶ自学自修でした。これまで授業を受けていても眠気に耐えられず、ついつい寝てしまうことの繰り返しでした。しかし、この研修旅行の自学自修の時間は周囲の友人が頑張る姿を励みにして私も頑張ることができました。自分の気持ち次第でこんなにも変われるものだと分かりました。そして江戸取という環境のすばらしさを実感しました。今まで自分を甘やかしていた分、自分に厳しくしていきたいと思います。
 (1−7中入生女子)

●僕は朝の学習が苦手でかなり苦戦しました。特に2日目、3日目の朝学習は正直、眠くて起きているのが精一杯でした。しかし、それ以外の自学自修では集中して取り組めたと思います。漠然と勉強するのではなく、しっかり課題を持って勉強していくことが大切であることも分かりました。今後は苦手な朝学習に集中して取り組めるように努めていきたいと思います。自ら勉強する習慣を確立することが大切であることをこの研修旅行を通じて体で理解することができました。今後は先生から示された平日4時間、休日7時間の家庭学習ができるようにし、高い目標に向かって努力していきたと思います。
(1−9高入生男子)

講話の様子

講話の様子

  

伝統の継承


●僕は学年部長の先生の講話にあった先輩の部活の後輩です。先輩は副主将でしたが、勉強と部活を見事に両立されていました。僕はその先輩に強く憧れています。この研修旅行に参加して、なぜ先輩が京都大学に合格したかが分かりました。それは江戸取の教育 実践である「心力・体力・学力」の三位一体を身に付けていたからだと思います。「生徒の夢は学校の目標」の通り、自分が一生懸命努力すれば「夢」は必ず「現実」となると信じて今後の学校生活に臨みたいと思います。僕も先輩に続いて現役で京都大学に合格することを目標に今後の学校生活に臨んでいきたいと思います。またそうしていくことが伝統を継承していくことだと思いますし、江戸取の歴史を作っていくことになると思います。(1−2中入生男子)

講話の様子

講話の様子

 

自覚を深め、変化した点

●この研修旅行で変化した点は、自分はもう江戸川学園取手高等学校の生徒であるという自覚が芽生えたことです。モスグリーンの制服を纏い、通学していてもどこかでまだ中学生であるような感覚が残っていました。しかし、この研修旅行で校長先生の講話や担任の先生のLHR、学年部長の先生の講話をお聴きして、もう私は江戸川学園取手高等学校の生徒なのだと実感しました。本校生として恥じないよう勉強や部活動に励み、礼儀を重んじて学校生活に臨みたいと思います。また医科コース生として3年後に医学部に合格できるよう頑張りたいと思います。そして、将来、社会に貢献できる医師になるという決意も新たにしました。 (1−1高入生女子)

●この研修旅行を終えて、僕が決意したのは「諦めない心を持つ」ということです。僕は心が弱く、自分でやろうと決めたことをなかなか最後までやり通すことができず、簡単に諦め、後で後悔することが多くありました。この研修旅行を通じて、改めて自分をこれを機に変えていかなければならないと強く感じました。今後は何事に対しても「覚悟して臨む」ことを心していきたいと思います。学習面においては、苦しくても全ては自分のためであるし、努力した分だけ自分に返ってくるものだと思います。今後、友人とお互いに高め合いながら、学校生活を充実したものになるよう努力していきたいと思います。(1−1中入生男子)

講話の様子
講話の様子