2組男子
僕は初めて四重奏を聴いて、とにかくすごい演奏だったと思いました。まず目についたのは演奏している方々の指の動きです。バイオリン担当の人は低音から高音まで移る際、指が流れていくように動かされ、しかも出される音は常に正確でした。また、チェロ担当の人は、低音部という目立たない役割であるにも関わらず、しっかりとビブラートをかけ、存在感を示してとても聴き心地が良かったです。
また、ピアノ奏者の人は、弾きながら他の三人の様子を見て、それに合わせるように自分のテンポを調節しているようだったので、プロだからこそ為せる業だと感じました。
このような方々が演奏していたからこそ、素晴らしい曲になっていたと思います。ピアノのメロディが刻まれる中で、バイオリンとヴィオラが軽快な音を出しつつチェロはそれに安定感をもたらすという、各楽器の良い所だけが凝縮されたものでした。まさに、四重奏という名にふさわしく、全ての楽器の音と音が重なり合って絶妙のハーモニーを生み出していたと思います。バイオリン、ヴィオラ、チェロの全てが同じメロディを、少しずつずらしながら弾いているのを聴いたとき、僕は鳥肌が立ち、なんてきれいな音なのだろうかと思ったほどです。
このような演奏を聴くことは、一生の内であと数回しかないと思います。僕は高校生の時期にこのような機会が与えられたことに感謝すると共に、今後の成長の糧にしたいと思います。
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