1組

女子

 今回の火垂るの墓は以前テレビで見たことがあるので、悲しく切ない内容であることは知っていましたが、様々な工夫がなされていて、改めて戦争の悲惨さを感じました。私が特に印象に残ったのがお兄さんが食べ物や薬を買ってきたのにセツ子が死んでしまうところです。ここ数年、日本では事故や地震などの自然災害で多くの死者を出しました。どの事故も自然災害も深い悲しみで包まれました。しかし戦争では事故や自然災害ではなく故意的に死者を作り出す行為であるように思えます。戦争後は日本が自力で立ち直れない状態で、飢えで死んでしまった人も多いと思うと悲惨でなりません。又、戦争は生き残った被害者も加害者になってしまうということを思い出してしまい、こうなるともう人間の生きていく空間ではないと感じてしまいました。それと同時に今自分が生きているこの時代がとても平和であり、過去の教訓を生かし、これから先の私達の子供まで平和が続くように努力していかなければならないと思いました。 

女子

 火垂るの墓というタイトルは聞いたことありましたが、物語を知ったのはこのミュージカルを通してが初めてでした。私は今平和な生活を送れていますが、もし戦争が起きたら不自由な生活をしなくてはならないだけでなく、死と隣り合わせの生活が待っていると思うと恐怖と不安を感じます。自分もこの物語の中で生活している気持ちになりながら見ていたので、そう感じました。私が一番心に残ったのは、あんなに純粋な少年なのに、妹のために火事場泥棒をしてしまうシーンです。泥棒をするのは悪いことであることがわかっているけど妹を少しでも楽にしてあげたいという気持ちは痛いほどよくわかります。自分も同じ状況であれば同じ事をしてしまうかもしれません。この時被害者でも加害者でも良い気持ちにはなれません。戦争は町や人を悲惨な状態に変えてしまうのだと改めて感じました。本当に今の生活が幸せなのだなぁとしみじみ思いました。

2組

女子
 私は、今回初めて火垂るの墓という作品に触れ合うことができました。火垂るの墓という名前は以前、結構耳にしたことがあるのですが、原作を読んだりアニメ、ドラマ、映画をみたことは一度もありませんでした。もちろん、ミュージカルも初めてです。だから、こんなにも著名な作品の中身を知ることができるだけでも楽しみにしていたのに、それをミュージカルといった形でその作品を味わえることは、これ以上にない贅沢であると思います。
 期待を胸にふくらませながら始まったミュージカル火垂るの墓は、最初はナレーターの方からの説明で始まりました。舞台は、まもなく第二次世界大戦が終わる頃。戦時中は気を緩める暇もなく、常に相手国側からの爆撃に神経を向けていなければいけませんが、実は終戦間近の時期こそが最も緊迫した状況であると思います。日本が連合国軍側からの無条件降伏を受け入れたのは、簡単に言うと広島・長崎に原子爆弾が落とされたからではないかと思われます。アメリカが日本に原子爆弾を投下した理由の一つに、早く戦争を終らせたかった事が挙げられます。戦争のもともとの目的は、自国をより豊かにするためですが、
人間の俗に言う「欲」というものに人々は翻弄されていまいます。それにより、日常的なことが非日常的に変わってしまいます。劇中で「洋服に付着している黒い粉は焼夷弾の跡やなあ」と言っているのが信じられませんでした。今日、少なくとも私たちが住んでいる世界では、このような発言はまずありえません。これは昔の世界がどれほど荒れていたかを表していますが、それと同時に今はどれほど平和になったかも表しています。しかし、世界ではまだ紛争が絶えない地域もあります。自分が争いのない所に生まれた事に感謝するのと同時に、平和とは求めても求めすぎることはないことを改めて深く感じました。
女子

 火垂るの墓を鑑賞して、互いになんの利益にもならないのにどうして戦争をするのか不思議に思い、また、戦争の恐ろしさを感じました。戦争中には食べるものはないし、空襲警報が鳴るたびに家がなくなったり、たくさんの犠牲者がでます。私は幼い頃にアニメで火垂るの墓を途中まで見たのですが、あまりにも恐ろしくて最後まで見ることができませんでした。だから今回の劇では、日本人として戦争があった事実を最初から最後までしっかり見て感じようと思いました。
 今、日本はいろいろな国からいろいろな食べ物をたくさん輸入していますが、その約60%が食べ残しであったり賞味期限が切れたりで無駄に捨てられているそうです。それを聞いたとき、私はとても悲しい気持ちになりました。戦争中、食べ物がなくて困っている人たちがいた中でそんなことがあってはとても申し訳ない気持ちになります。
 私の普段の食生活を振り返ってみると、反省しなければならない点がたくさんあります。だからこれからは、好き嫌いをせず食べ物は残さず感謝しながら食べようと思いました。
 日本にはまだ戦争を体験した方々がいらっしゃいます。だから私たちは戦争体験の話を直に聞く機会がありますが、いずれ戦争を知らない子どもたちが増えてくるのだと思います。戦争を知らないのはいいことかもしれないけれど、これ以上無謀な戦争を引き起こさないためにも、戦争の事実は語り伝えていかなければいけないと思いました。
 私もこの恵まれている環境や、身の周りの人や物に感謝の気持ちをもつことを忘れないようにしたいと思います。

3組

女子

アニメや実写版映画でも見たことのある「火垂るの墓」を観劇できるということをとても楽しみにしていました。
 劇の内容もそうですが、演劇に携わっていた私は、舞台装置や、照明、音響といった演出にも興味があり、楽しみで仕方ありませんでした。実際観劇してみて、いい意味で私の予想は裏切られました。アニメや映画を見ていたので、物語に対する先入観がありましたが、時間軸を超えた物語の進め方が今までに見たことがなかったものなので、「こんな進め方もあったのか!!」と感激しました。照明や音響、布を使った演出も1つ1つに手が込んでいて、どんな風になっているのか、すごく裏を覗きたくなってしまいました。
 今回のミュージカルはメッセージ性がとても強かったので、心に訴えかけてくるものがたくさんありました。そして、劇自体もすごく見応えがあって、100分があっという間に感じました。
 今回の観劇では、驚くことがたくさんありました。
舞台装置や演出のクオリティはもちろん、1人の人が複数の役をはっきりと演じ分けていたことや、演技を一目見ただけでその人が何歳くらいの役なのかが分かるというのにも「さすがプロだ…」と驚きと感動を感じました。劇を見るまで、「節子を大人が演じるとなったときどうするんだろう…」と思っていましたが、声や動作、喋り方で幼い女の子に見えて、大人が演じているとは思えませんでした。役者の表情や動きがそれぞれの役を象徴しているようなものであったので、全く違和感無く劇を見ることができ、楽しめたと思います。
 私は、学校でまさかプロの劇団の劇を観劇ができるなんて思っていなかったので、今回の観劇はすごく貴重な経験だったと思っています。
 また学校で観劇できるような機会があったら嬉しいです。

男子

「火垂るの墓」はアニメーション化されていて有名ですが、僕はその作品を見たことがなく、今回の劇で初めて内容を知ることになりました。
戦時中の厳しさという、普段つい目をそむけてしまいがちですが決して無視してはならないテーマが扱われていて、深く考えさせられました。
 当時と今とで認識が最も違うものの一つに、食べ物が挙げられます。劇の中で、現在の日本では食糧自給率が四十パーセント程度しかないと紹介されていました。しかしその一方、かなりの量の食材が連日捨てられているというのが現状です。当時の人からすれば信じがたいことだと思います。全く見ず知らずの他人が残したハンバーグのかけらであっても、あの時代で必死に生きようとする清太たちにとっては貴重な食べ物だったのでしょう。今では少しずつの食べ残しにより大量の残飯がうみだされています。僕たちは目の前に食事があることを当たり前だと思わず、ひとつひとつそれに感謝して日々生活していかなくてはいけません。
 劇として僕が一番驚いたのは大がかりな舞台装置でした。
劇団側で用意した装置を数多く使用し、完全にオリジナルの舞台が完成していました。奥に高くなった場所を設けることで手前側の空間を左右にわけたり、光のうつり方によって見え方の変わる半透明の薄い幕を上下させて場面転換に使ったりして、平面の舞台上でダイナミックに立体的な表現をしていたのが今でも脳裏によみがえります。

圧巻の迫力だった今回の劇を決して忘れず、僕たちが平和を守るという使命感を持って生きていかなくてはいけないと強く感じました。

4組

男子
 僕は劇団ポプラの火垂るの墓を鑑賞して、平和について再度深く考えることができました。火垂るの墓は、戦時中の神戸大空襲の罹災体験をもとに、食べるものも無く、衰弱死した幼い妹へのレクイエムとして書かれた作品ですが、僕もアニメで見たことがあります。日本は現在、平和主義ということで、戦争というものは起きませんが、当時は毎日のように空襲が日本で起こっていました。戦争は被害者を生むだけで、得られるものは何もありません。僕は今、毎日学校へ行くことができ、しっかりとした食事をとることができます。帰る家もあり、幸せな生活を送ることができていますが、世界には貧困に悩まされていたり、紛争が起きている国がたくさんあります。僕は平和でいることが当たり前のことのように思えます。しかし、世界から見れば当たり前のことではないのです。僕は平和であることを感謝して生活することが必要であると思います。そ
のようなことを考えて、これから先、学校生活を過ごしてゆけば、自分のためになると思います。また、この平和を失わないようにもしなければいけません。そのためには、自分のできることを一生懸命やることが必要になると思います。今、僕がしなければいけないことは受験勉強だと思います。みんなが自分のやるべきことを一生懸命やることで、みんなが幸せな生活を送ることができると思います。もし僕が生活していく中で苦しいことなどがあったら、この火垂るの墓の話を思い出したいと思います。僕は平和であることに感謝して、これからの学校生活を有意義に過ごしていきたいと思います。

男子
 今回僕達は火垂るの墓を見ました。火垂るの墓ミュージカル自体について僕がすごいと思った事がいくつかありました。一つは役者さんがよく動くということと、照明の使い方がうまいということでした。空襲の火事の様子を赤い照明を使い、影を作り出すことで人々が荒れ狂う様を映し出していて感心しました。二つ目は歌です。ミュージカルなので歌を歌うのはわかっていましたが、歌の曲調や歌詞にその人物の感情や背景がよく表現されていました。三つめはナレーションです。火垂るの墓で食卓のシーンがありましたがそこでナレーションの人があたかもファミレスにいるかのような演技をしていて、今では食べたいものが簡単にいくらでも食べれるが当時は食べ物に困っていたというような現代と当時の比較をしていて面白いと思いました。
 物語自体の感想として、戦争というものの悲惨さを改めて感じました。僕達は戦争というものを経験したことがありませんが経験者の話をもとにしたもので感じることはできます。登場人物の言葉の中にいくつか心に残るものがありました。例えば「戦争は人をおかしくする」「戦争は被害者さえも加害者にする」というようなものです。特に後者の言葉は生き残った人がいつまでも罪の意識に悩まされるというのは本当に残酷なものです。
 現代において世界のどこかで戦争は起きています。
つまり世界のどこかで僕達が感じた戦争の悲惨さを感じている人がいるということです。世界から戦争を無くすというのは現時点では不可能な事でしょう。誰もが戦争はいけないことと分っていても起きてしまいます。これからの時代いかに戦争が無くすかが問題になるのではないでしょうか。いつか戦争が無くなり皆が幸せな世界にしてみたいです


5組

女子
 今回観劇した火垂の墓はアニメーションでも有名で、私も何度か見たことがあるものでした。それは日本が戦争していた頃を作品の舞台としていました。物が溢れている時代に生まれた私達にとって、戦争とはイメージしにくいものでした。だからこそ今回の劇は特に衝撃的でした。アニメとは違い、役者の方々が直に心に訴えかけてくる、私には「忘れないで」「伝えて」という歌が印象に残りました。歴史とはなぜ学ぶのか、それは過去の過ちを繰り返さないためと過去の経験を未来に生かすためだと小学生のころの先生が歴史が苦手な私に言いました。戦争の話は忘れてはいけない、伝えていかなければならないんだ、と思いました。劇の中に空襲や原爆の場面がありました。赤いライト、逃げ惑う人々・・・・・・とても恐ろしく感じました。それとともに、二度とこのような悲劇が起こってはいけない、起こしてはいけないと思いました。日本の食料自給率は今でも40%です。敗戦当時は今とはくらべものにならないくらいものがなかったんだと思います。火垂の墓にでてきた、ドロップも当時は貴重なものだったのではないでしょうか。私の祖父から戦争の話は何度か聞いたことがあります。食べ物がなくて大根をかじっていたということや防空壕の話などです。私は祖父から話を聞くことができますが、私よりずっと後に生まれた子供たちは誰かが戦争の恐ろしさを伝えなければ、知らずに育っていくのです。
戦争は繰り返してはいけないことです。もしこれから生まれてくる子供たちが戦争の苦しみを知らなければ、いつか他の国と戦争を始めるかもしれない。それだけは絶対にだめだと思います。だから、私は戦争の恐ろしさを伝えていこうと思います。

男子
 今回、劇団ポプラさんの「火垂るの墓」を見る機会をつくって頂いたことに感謝しています。僕は、この劇が始まるまで「ミュージカルで火垂るの墓をやっても上手くいかなだろう。」と思っていました。しかし、始まる前のアナウンスから一気に引き込まれ、普段は長く中だるみするような場面でも、ずっと集中して見ることができました。人の前で何かをするときは「つかみ」が大切だということを再認識させられる素晴らしいものでした。
 また、内容についても普通に僕たちが知っているものとは違う、「ミュージカル」という形で、今までに見たことのない「火垂るの墓」を見ることができたことは、貴重な体験となりました。「ミュージカル」ならではの演出を多く使っていて、アニメや本だけでは伝えきれない人間らしさを見ることができました。
 僕は今まで「火垂るの墓」という作品があり、「ドロップ」や「節子」などの単語は覚えていても、色々な戦争の話と交ざって内容は覚えていないこともありました。そのこともあり新鮮な気持ちで見ることができました。人が目の前で演じているので感情移入しやすく、物語が進むにつれて、見るのが辛くなるほどでした。僕には妹こそいませんが、姉がいます。兄弟のいる清太の気持ちが痛いほどわかるし、もし死ぬとしても1日ごとに衰弱していくのを見るのは耐えられません。
国家権力を握る少数の人々が決めたことで、何も得るものがない戦争が起こり、罪のない多くの人々が苦しみ、節子や清太のような孤児が生まれました。戦争が生むのは喜びよりも悲しみや苦しみの方が多いと思います。
 このミュージカルを通じて得るものは皆それぞれ違っても戦争はするべきでないという考えは一つだと思います。劇団ポプラの皆さんありがとうございました。



6組

女子
 戦争とはどんなものだったのか私達の世代は知りません。親も直接体験したことはなく、話を聞けるとすると祖父母からです。しかし話を聞いても同じ地球上で起きたこととは思えません。テレビなどで戦時中のものが放送されますが、軍隊が行進する様子、戦う人たち、戦艦、爆撃機、空襲などの様子、空襲で焼け出された人たちなどテレビで見ること以上のことは理解できません。テレビで見るだけではその戦争に関わった人たちの背景を知ることができないのです。今回このミュージカルを観てそのような背景を知ることができて本当に良かったと思います。
 このミュージカルで一番衝撃的だったのは戦時中は空襲が日常のものだったということです。
当たり前のように人が死んでゆく。それが普通だと思われてしまうことはとても狂っていると思います。当時の常識がとてもゆがんでいると思いました。
 戦争は今も世界の色々なところで起こっています。戦争は不幸なことしか生み出さないと思います。早く世界中に平和が訪れることを願います。


男子
今回この劇を通して2つ思ったことがあります。
 1つ目は食料の大切さです。主役の2人はとても食料に困っていました。こんなにも困っている時代があったのに、現代人は食事の好き嫌いで残してしまっています。改めて思ったことは食料はないと生きていけないはずなのに、大切にしていない現代人はとてもいけないことだと思いました。世界の中では貧困で困っている人もいるのに粗末にする人がいることは改善していかなければならないことだと思いました。
 2つ目は戦争中は人の命を奪うことが当然のように行われていたということです。これは僕にとってはすごく恐ろしいことでした。
 
主役の2人の親も、空襲や戦闘により亡くなっています。戦争による人の殺し合いからは悲しみしか生まれません。
 現代でもまだ戦争をしている国があります。そしてテロなども起こっています。日本では凶悪な犯罪も多くなっています。どんなことでも人が人を殺すのは間違っていると思います。政治的理由で起こる戦争などは決して許されることではないはずです。

 この劇からは多くのことを学び取れました。そして今自分たちがどんなに恵まれた環境にいるかを改めて理解できました。

7組

男子
 劇団ポプラさんによる、「火垂るの墓」の劇は、全体的に見て、思っていたよりはるかに良かったと思います。なぜ思っていたよりなのか。火垂るの墓はテレビでもたまに放送していて、よく知っていますが、劇団ポプラは一度も聞いたことがなかったからです。だから劇団ポプラは無名で劇もそんなに上手いパフォーマンスでない人だろう、と思っていました。でも実際は全然そんな劇ではありませんでした。劇が始まる前の諸注意の放送も面白かったのですが、僕は劇が始まって数分後には、完全に劇の中に惹き込まれてしまいました。それほど面白かったのです。自分には妹がいるのですが、そのおかげで清太と自分を重ねて劇を見ることができました。節子と清太ほど仲良しではありませんが。そして劇を見ていて思ったことなのですが、やはり兄弟姉妹の関係は、すごく大切なのだと思いました。二人がおばさんのところに居座るようになってから、結局信じられるのは家族だけなのだと思ったからです。それから二人が横穴で暮らし始めたのが原因で亡くなったわけですが、あのシーンには感涙してしまいました。
妹をなくすのは、本当に辛いことだと思わされました。この現代には無差別な殺人事件もありますし、想定外の自然災害もありで、いつ自分が死ぬのか、兄弟姉妹が死ぬのか、家族が死ぬのか本当に分かりません。そんな時に死なないようにお互いを助け合える絆をいろいろな人と、たくさん作っておく必要があると思いました。
 今回の劇団ポプラさんの劇では、たくさんのことを思いました。それに見ていて楽しかったです。これは個人的な願望ですが、劇団ポプラさんの違う劇を見てみたいと思いました。また江戸取に来てくださることを期待します。その時は今回と同様に感動作をお願いします。

 
女子
 今回見た「火垂るの墓」は今までにも何回かテレビなどで見ていた、とても馴染み深いものでした。しかしミュージカル仕立ての演劇として見たのは初めてだったので、また新鮮に感じられました。
 まず最初に、いつも部活で使わせていただいていた大ホールを、あのような舞台構成で使われていたことに、演劇をやっていた側として、とても感動しました。それと同時に、演劇の持つ無限の可能性を改めて実感することができました。
 そして、この劇のテーマであった戦争ということについても、いろいろなメッセージが伝わってきました。まず戦争というものの悲惨さを改めて感じることができました。ここでは清太と節子の幼い二人が、両親を戦争で失いながらも必死に生きようとした様子が描かれていましたが、実際はもっとたくさんの人たちが同じような状況に陥らざるをえなかったのだと考えると、戦争がいかに許されないものかがわかります。ですが、今も世界で戦争は続けられ、たくさんの人が犠牲になっているという現実があるということは、とても悲しいことです
。戦争をしたからといって得るものは何もないのに、戦争は決してなくなりません。日本ではもう何十年も戦争のない状態が続けられています。それ自体は、とてもいいことです。しかし、だからといって昔に起こった戦争の悲惨さも忘れていってしまっていいのだろうか、と思います。平和な状態が続き、過去を忘れることはいずれまた同じような悲惨な状況を作り出す原因になりかねないと思います。私たちの世代は、戦争の悲惨さを、体験した人々から聞くことしかできませんが、それでもそこから学ぶことはあると思います。これからも、過去の事だからといって忘れないようにしていきたいと思いました

8組

男子
 僕は今日、「火垂るの墓」を観ました。「火垂るの墓」は、直木賞を受賞するほど高い評価を受けた、野坂昭如さんの作品です。この「火垂るの墓」は、ただ観念的に戦争を批判したものではありません。野坂昭如さんの戦争体験を元にしており、生々しいものを感じさせる作品になっています。
 僕は今まで、テレビアニメで見たことがあるだけでした。だから今回、舞台劇として観賞できることがとても楽しみでした。特に、ミュージカルという形式で、「火垂るの墓」の悲しい世界観をどのように表現するのかに関心がありました。なぜなら、僕の持っているミュージカルのイメージと、「火垂るの墓」のイメージは、まったく違っていたからです。
作品では、清太や節子が必死に生きようとしているけなげさや、戦争の残酷さが、分かりやすく表現されていました。僕たちは、この悲惨さをミュージカル鑑賞という形で知るだけで済みましたが、清太や節子のように、実際に体験した人たちが数多くいたわけです。もし、これが自分にふりかかってきたことだったら、と考えると、とても恐ろしくなりました。この時代に生まれてきて良かったと思うと同時に、あの時代に生きていた人たちは、かわいそうだったと思いました。
 「火垂るの墓」を観て、今の僕たちにできることは、戦争で亡くなった人たちの為に一生懸命今を生きることです。今、生かされていることに感謝しながら、これからを過ごしていこうと思います。

男子
 私は今回、「火垂るの墓」を観劇しました。「火垂るの墓」といえば、社会評論も多数執筆した作家、野坂昭如の代表作です。この作品は、単なる戦争風刺ではなく実体験をもとにした情念が彼独自の世界観で生々しく描かれているとして、高い評価を受け、直木賞を受賞しました。
 私はこれまでに、テレビを通してアニメなどで「火垂るの墓」を観たことはあるので、ストーリーは知っていました。今回、このような高い評価を受け、これまで何度も作品化されてきた火垂るの墓を、演劇、特にミュージカルという形式で観ることができる機会をいただき、始まる前からとても楽しみでした。劇中では、ミュージカルの特徴を存分に活かし、節子や清太の感情が、音楽に乗せて豊かに表現されていました。また、人を家のドアや家具に見立てるなど、さまざまな工夫がなされている点にも見応えを感じました。
劇団ポプラの「この無謀な戦争に、なぜ反対できなかったのか」という問いかけを、強く感じることのできる作品でした。

9組

女子 
 今回の観劇会に参加して、私は今回の劇を見てすごく感動しました。私は、今年の10月まで演劇部に所属していました。今年の文化祭で引退となってしまったので、引退してから見る劇は、またいつもと違った風に見えました。
 私が演劇部にいたといっても、私達の部活はミュージカルに挑戦したことがないので、どのように作り上げられていくのかは想像できません。私の場合、台詞を覚えて動くだけでも大変でした。そこにさらに歌と踊りもつけるとなると、すごく大変だろうと思いました。
 私はテーマ性のある劇をつくるのは大変だったことを演劇部所属しているときに実感しました。
テーマがなくて、自分達が演じていて楽しい、あるいは裏方として活躍する劇を作るのは、自分たちが楽しめばよいのでさほど難しくありません。しかし、テーマ性を重要視するということは、お客さんに何を一番伝えたいのか、お客さんの心に何を残したいのか、を考えるのはすごく大変でした。どの台詞を大事に読むのか。どのように音響や照明を入れたらお客さんの心ひきつけることができるのか。ある意味では、それを考えていくのが楽しいというのはあると思います。今回のミュージカル劇を見て私の心には残るものが確実にありました。
 私は、「火垂るの墓」をアニメ映画で見たことがあります。ミュージカルで見たのは初めてでした。初めにミュージカルで「火垂るの墓」どういう風になるのか楽しみでした。見た後、先ほども言いましたが私の心に残りました。アニメ映画ではできないミュージカルでしかできない演出だったと思います。アニメ映画と話の大筋は違わないのに、私の中で感じたものは全く違ったように思いました。
 私も当然のことながら、戦争を知りません。
私が生まれたころは、もうとっくに戦争なんて昔のことになってしまっていたのだと思います。しかし、役者さんたちも戦争を知らない方たちが演じているのに、すごい迫力でした。戦争の話は辛い話が多いですが、しっかりと理解して後世に伝えていくことが人うようなのだと思いました。

男子
 十月二十六日、僕は劇団ポプラ様演じる、「火垂るの墓」を鑑賞しました。周りの生徒に訊いてみると、「火垂るの墓」を見たことがあるという人がたくさんいましたが、僕は初めてでしたのでとても期待していました。
 開演して直ぐに惹きつけられたのは劇団員さん達の動きです。最初は非常にきびきびとした足取りで、これを長時間続けると体が持たないのではないだろうか、と思うと今度は急にぬらりとした動きに変わりました。その後何度も、各場面ごとにその雰囲気に合うように動きは変わっていきました。
 踊る場面も何度もありましたが、そのどれも全て、劇団員さん全員の息がぴったりでした。一人で踊りきるのでさえ難しいことなのに、それを何人もの人と息を合わせながら踊るそのそれは正に職人芸です。激しい踊りや歌、演技などを一時間四十分も続けられるその体力、そして一時間四十分分の振り付けや歌詞、セリフを覚えるその力は一朝一夕で身に付くものではありません。
 第二次世界大戦が始まったのは今から約七十年前でその時を生きた人もすっかり少なくなってしまいました。
しかし、その被害は今も消えない甚大なものです。戦争によって壊れたものが完全に回復するということはないでしょう。戦争を実際に体験した人にとっては、戦争は忘れようと思っても忘れることのできるものではありません。しかし、私達は違います。体験していないのですから、忘れることはおろか、知らないままということだってありえるのです。しかし、もし皆が戦争を忘れてしまったり、知らないままの場合どうだるでしょう。「戦い」というものは遥か昔から続いてきたのですから、国同士が衝突し、大規模な戦争へ発展することは必至です。
 それを防ぐために、過去の戦争などの悲惨な出来事を語り継いでいく必要があります。今回の劇で僕も含めまたたくさんの人へ戦争について語り継がれました。今度は僕が、自分より下の世代へと伝えていく番です。

10組

女子
 今回鑑賞したミュージカル、火垂るの墓はたくさんのことを私達に問いかけてくれました。私は以前、蛍の墓のアニメーションを見たことがありました。しかし、今回は生身の役者の方々が演じているということもあり、それとはまたちがった印象を受けました。私はこの作品から主に戦争について色々なことを考えさせられました。劇の中で特に印象に残ったのが清太と節子が質素な食事をしている隣で案内人がファミレスで食事をするシーンです。また、節子がドロップをもらい嬉しそうになめるところも印象的でした。戦争中は満足にご飯も食べれなかったのだと思うと、私達が普段食べている物の大切さを改めて実感します。実際私の祖父母も戦争を経験しているのですが、その当時の話を聞くと本当に大変だったということがわかります。
しかし、そんな辛い環境の中でもお互いを信頼し、二人で生き抜こうとする清太と節子の兄弟愛に胸を打たれました。私にも妹がいるので、清太の気持ちがよくわかりました。もし、自分の両親が死んでしまったら私は妹を守っていかなかればならないのだと思いました。また、自分の大事な人を救ってあげられない絶望を思うと胸が痛みます。
 私達は戦争を二度と起こしてはいけないのだと教えられてきました、しかし、悲しいことに今でも世界中では戦争のニュースが絶えません。近い将来戦争を体験した日本人はいなくなってしまうことでしょう。戦争を単なる歴史的な事実としてはいけないと思います。戦争を知らない私達が戦争の記憶を風化させずに次の世代に伝えていくことができるのでしょうか。そのためには戦争について少しずつでも理解していく必要があります。そのきっかけとして今回の演劇鑑賞はとてもよい機会になりました。ミュージカルは最後に神戸の街を背景にし、平和とは何かを問いかける形で終わりました。これは今を生きる私達が考えていかなければならないのだと思います。原子爆弾を投下された世界で唯一の国として日本は戦争の悲惨さを世界に伝えていかなければなりません。こんな悲劇は二度と起きてほしくないと思います。私はこの経験を生かして今後もっと戦争について知る努力をしていこうと思います。平和な未来が実現することを願って今後生活していこうと思います。

男子
 先日、初めて演劇を見ました。僕は紫峰祭で一度劇をやったことはあるものの、プロの劇を一度も見たことがありませんでした。それもあって僕はこの日を楽しみにしていました。
 劇を見てまず率直に感じたことは「役者の皆さんは何て生き生きと演技をするのだろう。」ということです。劇の内容は暗く悲しいものでしたが、観ていてどこか気持ちのいい感じがありました。これを言葉にして表現するのはすごく難しいのですが、
戦争の恐ろしさを教えるのと同時に、演じることの楽しさが役者の皆さんからすごく伝わってきました。演技ではなく表情一つ一つが僕には演技じゃなく普通にやっているように思えました。おそらく役者の皆さんは観客に「この劇を見てよかった。」と思ってもらうために誰よりもこの物語を理解したんだと思いました。 
 また、僕は劇が始まる前に劇に使う道具は全てそろっているのだと当たり前のように思っていました。しかし、実際は棚や引き戸などは人間が演じていました。僕たちが紫峰祭で劇をやったときはクラス費で道具をそろえましたが、そうしなくても工夫をすればそろえなくても劇ができるのだと気づきました。お金で何もかも得ようとしなくても発想さえあれば劇ができるのだと驚きました。
 劇に関してもまた、作品としても本当に考えさせられるものとなった「火垂るの墓」を鑑賞する機会があって本当によかったと思います。


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