理数融合講座

中等部2年対象

未知なるもの推論する!

 1.実施の目的  本校は何よりも日々の授業を大切にしております。その上で、授業の質を向上させるためにも自主的な授業研究を行い、数学や理科として取り組むべき方向性と生徒の可能性を探るべく、土曜日授業の午後を活用して実験課外授業を実施致します。普段の授業から一段高いレベルの深い学びや主体的で対話的な実験授業を実施し、授業研究を積み重ねていくことで、本校の理数教育の更なる充実を図ることを目的としています。
 学習意欲のある生徒達に学ばせ体験させていくことで、今後の本校における理数教育の向上が図れるものと思っております。そして、何よりも生徒達の知的好奇心を刺激し、自主的に学ぶ意欲の向上を図ることで、今後の学習に向けての強い動機付けになると考えております。

 2.実 施 日  平成29年10月14日(土曜日)土曜日授業H 13:30 〜 15:20
 実験A班 「数学」13:30 〜 14:20 → 「理科」14:30 〜 15:20
 実験B班 「理科」13:30 〜 14:20 → 「数学」14:30 〜 15:20
 ※ 原則2時間連続の講義となります。

 3.担当教師  数学教諭 金森 裕
 理科教諭(化学担当)兼 龍盛

※ 今回は、高等部1年生(高等部40期生)の医科コースに所属している生徒がティーチング・アシスタントとして参加しました。

 4.実施場所  自然科学棟
 数学 → 化学実験室α
 化学 → 化学実験室β

 5.参加生徒  52名(希望者)
 中等部2年生(中等部30期生)医科Jr.コース と 東大Jr.コース

 6.実験内容  数学 : 数字を当てる     【2進法を利用した規則性】
 化学 : 白い粉の正体を当てる 【指示薬による物質の同定】

 数学や自然科学の原理を利用して推論を楽しみましょう!

※ 同一の実験内容を、10月21日(土曜日授業I)に 中等部2年生(中等部30期生) 難関大Jr.コース生 に行う予定です。

授業の風景

         
 今回は4種類の白い粉が配布されました。マイクロプレートという容器に混ざることがないように入れていきました。    @カタクリ粉 A重曹 B炭酸ソーダ Cハイポ の白い粉についてそれぞれの性質を調べました。    指示薬としては、@クエン酸水溶液 Aフェノールフタレイン溶液 Bうがい薬(ヨウ素溶液)を用いました。
         
         
 マイクロプレートを利用して、それぞれの変化を観察しました。これで色見本ができあがりました。そして、未知なる白い粉 X ,Y ,Z が配布されて推論していきました。    既に、教科「情報」で履修していた内容ですが、10進法から2進法の変換の復習を行いました。みんな良く覚えていました。ここまでは準備段階です。    いよいよ金森先生は、生徒が頭の中で考えていたそれぞれの数字を見事全員当てていきました。そこにはある数学の仕組みがあり、そのような活用を学ぶことができました。

今回の化学実験は、高等部で実施したメディカル・サイエンスの実験を、中等部の生徒でも理解できるように難易度を下げたプログラムで実施しました。

数学では、その後、「迷路」に関する宿題がでました。


生徒の感想

2進法は「情報」で学びましたが、こんな活用の仕方があるとは思いませんでした。また、規則性をみんなで見つけていくことが面白かったです。
     
マイクロプレートに白い粉を入れていく作業が少し難しかったです。指示薬を入れるといろいろな反応が起きたり、色が変化したりして楽しかった。
     
最後に X ,Y ,Z をすべて当てることが難しかった。警察の科学捜査をしているようで面白かった。
     
計算をしていくことだけが数学だと思っていましたが、いろいろな規則性を自分たちで発見していくことが面白かったです。2進法に少し興味を持つことができました。