1.実施の目的 | 本校は何よりも日々の授業を大切にしております。その上で、授業の質を向上させるためにも自主的な授業研究を行い、数学や理科として取り組むべき方向性と生徒の可能性を探るべく、土曜日授業の午後を活用して実験課外授業を実施致します。普段の授業から一段高いレベルの深い学びや主体的で対話的な実験授業を実施し、授業研究を積み重ねていくことで、本校の理数教育の更なる充実を図ることを目的としています。 学習意欲のある生徒達に学ばせ体験させていくことで、今後の本校における理数教育の向上が図れるものと思っております。そして、何よりも生徒達の知的好奇心を刺激し、自主的に学ぶ意欲の向上を図ることで、今後の学習に向けての強い動機付けになると考えております。 |
2.実 施 日 | 平成29年4月22日(土曜日)土曜日授業A 13:30 〜 15:45 実験A班 「数学」13:30 〜 14:30 → 「理科」14:45 〜 15:45 実験B班 「理科」13:30 〜 14:30 → 「数学」14:45 〜 15:45 ※ 原則2時間連続の講義となります。 |
3.担当教師 | 数学教諭 金森 裕 理科教諭(化学担当)神村 康平 |
4.実施場所 | 自然科学棟 数学 → 化学実験室α 化学 → 化学実験室β |
5.募集定員 | 80名(希望者) 中等部1年生(中等部31期生)難関大Jr.コース |
6.実験内容 | 数学 : 平面上でのタイル張り 【並進対称性と回転対称性】 化学 : 結晶構造 応用として準結晶 【5軸回転対称性のある結晶構造の存在】 |
同一の実験内容を、7月1日(土曜日授業E)に 中等部1年生(中等部31期生) 東大Jr.コース生 と 医科Jr.コース生 に行う予定です。
正多角形でのタイル張りから9種類の四角形を用いたタイル張りに挑戦しました。 | 授業を担当した金森先生と9種類の四角形を用いて平面を埋め尽くすための規則性を見いだしていきました。 | 一度規則性が理解できると、色々と工夫して平面を埋め尽くすことができました。 | ||
化学を担当している神村先生から結晶についての講義がありました。そして、2011年度のノーベル化学賞であった「準結晶」に関して発展的な話がありました。 | 身近な金属ということでアルミニウムとカルシウムの反応性を調べました。アルミニウムは水と反応しませんが、塩酸には激しく反応しました。 | カルシウムは白いと思っていた生徒が多くいました。これはカルシウムの化合物で、金属のカルシウムは常温の水と激しく反応しました。 |
金森先生は、この講座のために青いベストを準備しました。その理由は、よく見てみると胸元(腹?)は青い菱形で埋め尽くされています。そして、金森先生の巧みな話術によって生徒たちは数学の奥深さに導かれていきました。 | 試行錯誤していくことによって平面を埋め尽くすために必要条件が少しずつ分かってきました。班のみんなで議論を進めながら授業は展開されていきました。普段の授業形態とはひと味違った楽しい時間でした。生徒たちの笑顔がそれを物語っていると思います。 | |
化学は人間の目では見ることができない原子や分子を扱う学問です。しかし、人間の理性は小さなミクロの世界も創造力によって見ることができるようになるのです。神村先生は今回の講義の中で、その一部を紹介してくれました。 | 金属の結晶の講義から、金属に関する実験を行いました。中等部生が興味を持ちやすいように、しばらくすると激しく反応し出すアルミニウムと塩酸の反応や、金属カルシウムと水の反応を取り上げました。反応が起きる度に生徒たちから歓声が上がりました。 |