高校1年医科コース  ウニ飼育実験 No.2

 平成29年1月30日・2月1日・2月3日 昼休み・放課後
 
【実験の内容】

1.自分に割り当てられているチューブ内の胚の成長記録を取る
2.残りの卵・精子を使いシャーレで受精・飼育していた卵を3Lビーカーに移動させ飼育
3.給餌(月・水・金)、水の取り換え(金)の実施

1.チューブ内の胚の成長記録
 28日の受精実験でスライドガラス上にあった受精卵を、チューブに入れ自分なりの水温管理を行って育成している胚の成長記録を
30日・1日・3日の昼休み又は放課後に顕微鏡観察を行い、スケッチ、写真に撮るといった作業を行いました。
30日には、プルテウス幼生までの成長を観察した生徒が多数でしたが、一部の生徒で卵が見つからないといった声があり、シャーレで育成していた胚から補充する場面もありました。
1日に観察できた生徒の中には、4腕幼生を観察出来た生徒も出てきました。

生徒52名の発生進捗(2/3現在)
 胚の名称 1/30   2/1  2/3  合計
 プルテウス幼生  42人(82%) 9人(18%)   0人(0%)  51人(100%) 
 4腕幼生   0人(0%)  26人(51%)  18人(35%)  44人(86%)

1名は、スピーチコンテスト準備に忙しく参加できなかった為、数から除いています。


2.シャーレ育成の成功率

   1班 2班  3班  4班  5班  6班  7班  8班  9班  10班  11班  12班 
 受精実施 ○  ○  ○  ○  ○  ×  ○  ○  ○  ○  ○  ○ 
 2日後の
胚の様子
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生
   プルテウス
 幼生
 プリズム
 幼生
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生
 プルテウス
 幼生

元々の卵の状態があまり良くなかったこともあり、28日(土)〜30日(月)の室温が20℃になるよう調整しておいたところ、
温度による悪影響があまりなかったからかプルテウス幼生までの成長が見られました。が一方で崩壊胚なども含まれていました。
生徒がシャーレにて飼育した胚と、残った胚を教員が受精しておいたものを3Lビーカー4個に分配し、以下のような設定を施しました。

ビーカー1 館山の天然海水 + 恒温飼育(15〜20℃)
ビーカー2 館山の天然海水 + 室温飼育(温度変化大)
ビーカー3 人工海水 + 恒温飼育(15〜20℃)
ビーカー4 人工海水 + 室温飼育(温度変化大)

なお、天然海水の密度1.020に近づくよう、人工海水の比重も1.0225に合わせ使用しました。

     

3.給餌(月・水・金)、水の取り換え(金)の実施

 幼生以降は口と胃が形成されており、珪藻の食事が必要であることと定期的に与える必要があることを理解してもらうため、
生物室で給餌作業を行いました。
また、チューブ内の海水もだんだん汚れてくるため、週1回の海水の取り換えが必要であること、3Lビーカーでの取り替え方などを
班ごとの当番制にて学んでもらいました。

胚の変化

       
 プルテウス幼生と4腕幼生の中間ではないかと生徒がシャッターを押した胚。    ほとんどの生徒が自分のチューブ内にて観察ができた4腕幼生。早い生徒では、短い腕の両側に次の腕が小さく出来上がっているのも観察されました。    人工海水・恒温の幼生の中に異形がありました。ビーカー内の個体数が多かった為か、人工海水からカルキが再結晶していたためか新たなる課題も出来ました。
※ カメラの日時設定ミスにより、写真中の日時設定があっておりません。