ウニ飼育実験 第1週目

 平成30年1月29日・1月31日・2月2日 昼休み・放課後
 
【実験の内容】

1.自分に割り当てられているチューブ内の胚の成長記録を取る
2.給餌(月・水・金)、水の取り換え(金)の実施

【チューブ内の胚の成長記録】
 27日の受精実験でスライドガラス上にあった受精卵を、チューブに入れ自分なりの水温管理を行って育成している胚の成長記録を
29日・31日・2日の昼休み又は放課後に顕微鏡観察を行い、スケッチ、写真に撮るといった作業を行いました。
29日には、プリズム幼生またはプルテウス幼生までの成長を観察した生徒も多くいたものの、最初にチューブに入れた胚の数が少なかったことから、見つからないといった生徒も複数名おり、3Lビーカーで飼育している同じ時期に受精した胚からの補充をする場面もありました。
31日は、午後にディレクトフォース講演会があったため、昼休みに作業の時間を割くことが出来ず、餌をあげるだけで戻る場面がありました。
2日には四腕幼生までの成長を観察できました。時間がもう少し欲しいとのことで、2日のみ放課後も観察を行った生徒がおりました。
今週から、高1女子生徒1名、中3女子生徒3名も参加することとなり、総勢21名での作業になりました。

生徒の発生進捗(2/2現在)
 胚の名称 1/29   1/31  2/2  合計
 プルテウス幼生  15人(71%) −   4人(19%)  19人(90.5%) 
 4腕幼生   0人(0%)  −  12人(57%)  12人(57%)

昼休みの作業に来れなかった為に確認できていない生徒が残り9名。

今回学校の3Lビーカーでの飼育は以下の通りの条件で行っています。
ビーカー1 ミネラルウォータの人工海水 + 1/25 受精卵
ビーカー2 ミネラルウォータの人工海水 +1/27 AM9:10 受精卵
ビーカー3 ミネラルウォータの人工海水 + 1/27 PM3:00 受精卵
ビーカー4 カルキ抜き水道水の人工海水 + 1/27 PM2:30 受精卵

室温を珪藻の培養にむくように17℃前後になるようにエアコン管理している生物準備室にて行っています。


胚の変化

       
 2/2のビーカー1の胚(1/25受精卵)。
完全な四腕幼生で、口が動く様子も観察された。
胃の中に珪藻も十分あり、食事も十分とれている様子。
裏側にウニ原基のカラの袋も観察出来た。
   2/2のビーカー2の胚(1/27 AM9:10受精卵)。
こちらも四腕幼生の完成形で形もとても良かった。
珪藻も十分に食べており、裏側にウニ原基も観察出来た。
   2/2のビーカー3の胚(1/27 PM3:00受精卵)。
生徒の保険用の胚だが、個体群密度が高い割には一番成長が早い。
六腕幼生に進みそうな四腕幼生。
形状もとても良く、ウニ原基の袋も観察出来た。
       
 2/2のビーカー4の胚(カルキ抜き海水)。
六腕幼生に進みそうな四腕幼生。
とがった部分から腕への曲線に多少のいびつさが残るが腕の成長などは上々。
胃袋とウニ原基が観察出来、口の形成やその動きには異常が見られない。
ある程度まで成長すると、カルキ抜き海水の影響はないのだろうか?
   今年から開始をした珪藻の培養の様子。
初代と2代目までは、どうにか無事に生育できている様子。
3代目を2/2に行ったが、滅菌の熱処理後、冷ます時間を短めで植え継ぎをしてしまったため失敗の可能性もある。
この珪藻が、ウニの幼生の餌になっており、2/2からこちらの餌もあげてみました。
   変態成功したアカウニの稚ウニ。
その後も、ワカメですくすくと成長中。

生徒の様子

       
 今回4名しかいない男性陣。
29日(月)の時間の無い中、観察もしっかりと行いました。
   1名増えて6名になった高1女子生徒。
やはりしっかりと観察し、状態確認後、水替えと餌やりをしました。
   一番真剣度の高い、中3女子生徒。
少しの時間も無駄にせず、しっかりと観察し、スケッチもとっています。
       
 昼休みの時間の無い中スケッチをしながら観察をしている中3女子。    お互いの胚の情報交換もしっかりとしながら、自分の胚の把握も怠りません。    もともとはじめていた6名の影響で、この後、3名の中3女子が増え、同様の真剣な観察を2/2の放課後にしていました。