理科教師研修会

 1.  目 的  @ 研修を通して、生命現象を様々な視点から生命の本質を探るための知的好奇心や探究心を養う。
 A 高大が連携し生徒の興味関心を高揚させ、さらにより高度な学問への繋がりが持てるような取り組み方法を検討する。

 
 2.  実施日  2020年10月9日(金) 9時00分 〜 12時00分

 3.  講 師  お茶の水女子大学 基幹研究院自然科学系 教授 清本 正人 先生

 4.  会 場  @ 〒294-0301 千葉県館山市香11 お茶の水女子大学 湾岸生物教育センター
 A 〒302-0025 茨城県取手市西1-37-1 江戸川学園取手中・高等学校 自然科学棟 生物学実験室

 5.  参加者  成本 豊・堂園 明宏・渡邉 亮・熊井 優・名村 渉・福嶋 さよ・桑野 加代子

 6.  実験内容  @ 未受精卵の観察
  未受精卵をプランクトン計数板に入れ、顕微鏡を用いて観察する。シャーレにも未受精卵を注入し、精子液を滴下後、インキュベーターで保存した。

 A 受精卵の観察
  @のシャーレ(第一卵割)を待つ間に、プランクトン係数板を顕微鏡に載せたまま精子を滴下し、受精の瞬間を観察した。

 B 未受精卵のゼリー層の観察
  未受精卵をスライドグラスに滴下し、その上に墨汁を滴下後観察した。

 C 精子の観察
  精子を精子不活性化液に入れ攪拌後、スライドグラスに載せ観察した。

 D 卵割の観察
  @のシャーレをインキュベーターから取り出し、ホールスライドグラスを用いて観察した。

 E ふ化後の胚を観察
  事前に受精させた胚を観察し、骨片は偏光照明を用いて観察した。


研修風景

         
 本校の自然科学棟(化学実験室α・化学実験室β・生物実験室・物理学実験室・中等部実験室)には、Wi-Fi環境が整っています。Zoomを利用した双方向授業を行いました。スクリーンに映っているのが、清本先生です。    実験室に配備されているプロジェクターを用いて、千葉県館山市の湾岸生物教育センターにいらっしゃる清本先生とつなぐことができました。生物を担当する理科教員が主に、今回の実験研修に参加しました。    清本先生の方では、卵の採取に関する実験を演示実験で教えて頂きました。ビデオ教材とは異なり、疑問に思った時には、すぐに専門家である清本先生から指導を直接仰ぐことができました。
         
         
 生徒目線でのプロジェクターの様子です。パワーポイントの動作確認や、動画配信など様々な確認をさせて頂きました。この教員研修を通して、改善点を明確にして、いずれは生徒実験として行っていく計画があります。    今回の「ウニの発生実験・観察」に関しては、清本先生が監修された、実験キットを用いました。新型コロナウイルス感染予防の観点から、今年度は湾岸生物教育センターに行けませんが、同様の実験ができるのか検証しました。    タブレットを用いて実験の記録を取る先生もいました。現在、中等部1・2年生の生徒はタブレットをすべて持っています。それを踏まえて今回は様々なデジタル機器の使用法を検討しました。


感想

  生命の誕生に関する実験を、専門家から指導を仰ぐ体験を生徒たちに一人でも多くさせたいと考えてきました。今までは、千葉県館山にある研究所に行って直接指導を受ける機会を幸いにも得ていました。今年は想像もしていなかった新型コロナウイルス感染予防の観点から、宿泊を伴う実験研修の実施は、非常に難しくなっていると考えていました。しかしながら、実験のような体験型の学習を行うには厳しい環境ですが、インターネットを利用した遠隔での指導がより身近になってきたと思いました。実際に、年度当初は多くの教師が、ネット授業に切り替えて生徒の学習を支援してきました。これは学校だけでなく、ご家庭の協力がありました。これからはひとり一人の教師がより知恵を絞って、本校生徒たちに向けて主体的な学習が取り組める環境作りをしていかなければならないと考えています。今回の理科教師研修会を通して、新しい授業の在り方や、高大接続に関する研究の礎になればと思い、計画しました。尚、今回の理科教師研修会は、多くの支援を受けて実施することができました。何よりも、急な相談でしたが、実験準備など多くの時間を費やして頂いた清本先生には深く感謝しております。経理処理などは事務方の協力なくして、実施はできなかったと思います。また、本校のマルチメディア部の先生方には、ネット回線の準備だけでなく技術面でのサポートがあり感謝しています。今度は、この研修で得られた改善点を踏まえて、生徒たちに向けた実験をしていかなくてはならないと思います。約半日にわたって非常に長い時間でしたが、研修会に参加して頂いた先生方が、この実験操作や内容に関して理解を深めて頂き、日々の授業を通して生徒に還元して頂くことを望んでいます。そして、一人でも多くの生徒に、実験を通して、この感動を伝えていきたいと思いました。

 ●   今回の研修は、お茶の水女子大学湾岸生物教育研究センターのセンター長でもある 清本 正人 先生のご指導の下で行われました。ウニの発生は、教科書にも詳細に載っている重要な分野ですが、実物を直接見てみないと動きがイメージしづらい分野でもあります。目の前で受精が起き、受精膜が形成される様子や、受精卵が2細胞に分裂する様子など、細胞のダイナミックな動きをリアルタイムで見ることで、生物に対する興味関心や、尊敬の気持ちがわいてくると思いました。また、オンラインで清本先生に直接質問できることで、疑問がすぐに解決できる点も、生徒の探究心を満たしてくれるのではないかと思います。今後の学びの形式を考えていく上でも非常に有意義な研修になったと感じています。
 
 
 ●   対面ではなくZoomを用いたオンラインの研修は、過去に経験したことのない形式であったために不安があったが、研修はその心配も杞憂となるようなものであった。音声も問題なく聞き取れ、画像もはっきりと見ることができた。また一方的に進むわけでもなく、こちらから質問することも可能であった。ある程度しっかりと情報量を持たせつつ、なおかつ双方向でのやりとりも可能な、画期的なものだと感じた。実際に自分の目で大学等の実験施設を見ることができないため、現場に出向く実習を完全に置き換えるものではないかもしれないが、生徒に学びの機会を提供し、生命現象に触れる機会には十分なるもので、オンラインを用いた新たな実習の形式の可能性を感じる研修であった。