メディカルサイエンス 幹細胞かるた大会

 メディカルサイエンスの授業では、再生医療に係わる倫理的な問題も勉強しています。この分野では、茨城大学教育学部 石原 研治 教授から指導を仰いでいます。今回の授業は「幹細胞かるた」を用いて、江戸川学園取手小学校の5年生の児童に対して、幹細胞の基本的な用語を教えることを目的に行いました。「幹細胞かるた」とは、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)が、2016年に、幹細胞の基本的な知識について遊びながら学べる知育教材として開発した「かるた」です。本校では、今年で3年間この教具を用いて、メディカルサイエンスで継続的に授業を行っています。難解な医療用語やその内容をより幅広く生徒たちに学ばせ、児童に教えるという体験をさせていくことで、今後の本校における医科教育の向上が図れるものと考えています。何よりも生徒たちの知的好奇心を刺激し、主体的に学ぶ意欲の向上を図ることで、今後の学習に向けて強い動機付けになると考えて、今回の授業を行っています。

本授業の目的

【小学生児童・高等部生徒 共通】
 ● 小・中・高一貫教育の12ヶ年の流れを意識させる。

【小学生児童】
 ● 「幹細胞かるた」を通して、日本が誇るiPS細胞を用いた再生医療の技術について理解をする。
 ● 難解な用語に対して自分で調べ、主体的に学べる姿勢を身に付ける。

【高等部生徒】
 ● 年齢が異なる児童に対して、難解な専門用語を理解させ、正しいコミュニケーション能力を伸ばす。
   (将来医師を志す生徒たちには、必要不可欠な資質・能力だと考えています。)
 ● 運営委員を通して、今回の企画の運営に主体的に参加する。
 ● 今回の企画に対して今、何をすべきか各自考えて、それぞれの立場で行動できるフォロワーシップを育てる。


第1回 実施日

2019年12月20日(金曜日) 14時00分 〜 14時45分 【中・高等部の6校時】

第1回 対象生徒および児童

江戸川学園取手中・高等学校 高等部1年生・2年生 (医科コース生) 生徒数 119名
江戸川学園取手小学校 5年生 児童数 78名

第1回 実施場所

江戸川学園取手中・高等学校 大ホールオーディトリアム

第1回 授業の様子

         
 14時00分に小学生5年生児童が無事に到着しました。ここには高等部1年生の運営委員が集合し、児童を会場となるオーディトリアムまで引率しました。    オーディトリアムには準備しておいた会場見取り図がスクリーンに投影してあります。そこに示されている場所に集まり、授業がはじまりました。今回は15班となっています。    先ずは、今回の班ごとに自己紹介から行いました。小学生児童は体の大きな高校生に少し、戸惑い気味でした。そこを和ますために高校生たちは明るく自己紹介をしていました。
         
         
 班ごとに分かれて事前学習がスタート!
高校生たちは事前に準備した用語を、小学生児童に対してできるだけ分かりやすく説明していきます。しかし、小学生も勉強してきており、そのレベルの高さに驚いていました。
   「エピソーマルプラスミド」や「ダイレクトリプログラミング」など非常に難解な用語には苦戦していました。そして、次回行う「幹細胞かるた」大会の様子を確認するために、用語の説明が終えた班から「かるた」を行いました。    無事に今回の授業を終えました。小学生児童はバスに乗って小学校に戻っていきました。少しは再生医療に対して興味を持ってもらえたでしょうか? 次回の授業では小学校に出向いて「かるた大会」を実施致します。

小学校ブログ 
2019.12.26 タイトル『5年生「幹細胞かるた」で高校生と交流!!
2020.01.08 タイトル『幹細胞かるた大会に向けて【5年生】


第2回 実施日

2020年 1月10日(金曜日) 14時00分 〜 15時25分

第2回 対象生徒および児童

江戸川学園取手中・高等学校 高等部1年生 (医科コース生) 生徒数 54名
江戸川学園取手小学校 5年生 児童数 78名

第2回 実践場所

江戸川学園取手小学校 5年生各クラス(1〜3組)

第2回 授業の様子

         
 今回は高等部1年生が江戸川学園取手小学校に向かって授業を行います。事前準備を行ってからバスに乗り込みました。元気一杯な様子がこの写真からわかって頂けると思います。    各教室に行って、実行委員が中心に授業が始まりました。小学生5年生の児童たちの期待感が強く伝わってきます。普段とは目線が異なり、今回の授業では教師役にならなくてはいけません。    「幹細胞かるた」の読み手は、運営委員が務めました。先ずは、集中させるために静かにさせる「間」を作ります。その後、読み手の声に反応してそれぞれの班が反応していきます。取れたときの歓声が沸き上がりました。
         
         
 このクラスでは、「幹細胞かるた」の下に綺麗な模造紙を準備して頂きました。また、それぞれ高校生に向けた言葉が、黒板には書かれていました。各クラスで今回の授業に向けて工夫を凝らした準備をして下さいました。    「幹細胞かるた」を実施する時は、公平な競技を行うために両手を頭の上に添えます。その準備が整ったことを確認したら、読み手が「かるた」を読み上げるようにしました。また、小学生5年生の児童たちは非常に強かったです。    今年は、家でも「幹細胞かるた」ができるように購入した小学生児童もいました。このような機会を通して、再生医療に関する興味や関心を持ってもらえたことが非常に良かったと思います。

「幹細胞かるた」大会の様子