中学生のための 医学セミナー

 1.  目 的    茨城県保健福祉部医療局医療人材課の協力を得て、「中学・高校生のための医学セミナー(医師の学校訪問)」を実施致しました。これは、県内中学生・高校生の医学への興味と地元の医療状況への理解を深め、医学部進学者の増加と県内への医師の定着を促進するための事業です。茨城県保健福祉部医療局医療人材課の方で調整して頂き、今年も筑波大学と連携し、筑波大学で勤務されている現役の医師に学校訪問をして頂きました。
 本校においては、医師を目標とする中等部に属する医科ジュニアコースの生徒に対して、医師という仕事についての見識を深め、医療従事者としてのキャリア教育の一環として行いました。
 そして、今回の「中学生のための医学セミナー」は、生徒が自分の進路に対する意識を一層高めることを目的とし、実施することになりました。

 2.  場 所    江戸川学園取手中・高等学校
 オーディトリアム大ホール

 3.  参加生徒    中等部3学年 1 ,2組(医科ジュニアコース)  1組:38名  2組:38名
 中等部2学年 1 ,2組(医科ジュニアコース)  1組:37名  2組:37名
 中等部1学年 1 ,2組(医科ジュニアコース)  1組:35名  2組:35名
                                合計 220名

 4.  日 程    2019年10月19日(土曜日)

 5.  時 程    13:20 〜 14:05 (45分)

 6.  講 師    筑波大学医学医療系
 総合診療科 医学群医学教養企画評価室
 高屋敷 明由美 先生

講義風景

         
 筑波大学医学医療系 総合診療科 医学群医学教養企画評価室 高屋敷 明由美 先生に「医師になった動機」や「中学生時代の話」、「医師としての日々」などをお話していただきました。    医師として働いていると辛いことも大変なこともありますが、それを上回るような大きなやり甲斐があり医師としての日々はとても楽しいともおっしゃっていました。
先生のパワーポイントの画像を一部加工してあります
   先生は医師として多くの人生に寄り添えて、職場を離れても、自分の中に職業人としてのアイデンティティがあるということに、やり甲斐があるとおっしゃっていました。生徒は医師としての姿勢に深く感銘を受けていました。
         
         
 幼少期からのお話をしていただきました。先生は取手市内の小学校をご卒業し、小学校時代の夢は小学校の先生で、医師を志したのは高校からというお話をしていただきました。    学生への授業、学会の準備、診察など医師の仕事は多岐に渡ることをご説明していただきました。先生の専門である総合診療科は「場を診る」、「まるごと診る」、「ずっと診る」ことが大切だと教えていただき、生徒達はあまりなじみのない総合診療科の仕事についても知り、学ぶことができました。    無駄なことはなく中高時代から学ぶスキルを身につけて欲しいというお話や、立派な医師になるためには多くの辛いことを乗り越える努力をしなければならないが、その努力はいつか患者さんやその家族の方々の笑顔になるとも教えていただきました。

生徒の感想

 中1-1    今回の、中学生のための医学セミナーを通じて学んだ事は数多くあります。まず、医師はとてもやりがいを感じる事が出来る仕事だという事を改めて感じる事が出来ました。医療関係の仕事に就く事により、沢山の人の人生に寄り添う事が出来ます。私は将来、辛かったり悲しかったりする人に寄り添い、少しでも患者さんや家族の方々の支えになりたいと思います。きっと、側にいるだけでも支えになると思うので、なるべく近くにいてあげたいです。しかし医師は、とても責任が重い仕事です。その為、誤った判断をしない為にも、日々勉強し続けることが大切です。なので医師は、努力が必要です。医師になるには、学力だけでなく体力や、コミニュケーション力も大切です。今の中学校生活の中で、友達との信頼関係などを築いていきたいです。また、困難を乗り越える力も大切です。医師になるまでに、多くの壁にぶつかると思います。その為にも、経験を積んでおく事が大切です。自分が積んできた経験は、壁を乗り越える為の大きな鍵となると思うからです。私は、今回のお話を受け、自分が何をしたいのかを考えてみました。私は、多くの人を笑顔にしたいです。その為私は、いつも笑顔でいる様に心がけています。医師になり多くの人を救い多くの人に寄り添えば、笑顔になってくれる人が多くなると思います。なので私は、適切な判断を行い、多くの人を救える医師になりたいです。

 中1-1    今回、高屋敷先生の講話をお聞きして、私は「医療関係の仕事」についてのお話が特に心に残りました。沢山の人の人生に寄り添うことが、医師の役目です。私が目指す心療内科医は、特にその専門と言えると思います。人の心に寄り添い苦しみから救い、「その人らしく生きられるまで支え続けること」は、社会への貢献に繋がるのではないでしょうか。私は、一人でも多くの人の心を救うために、勉強を含め、様々なことにこれからもチャレンジをし続けたいと思います。また先生は「医師になるための過程」についても話してくださいました。医学部入学から専門医取得まで、なんと少なくとも5ステップもあるのです。医師になるためにはこんなにも段階を踏まなくてはならないのか、そして医師という仕事は単なる努力だけではなれない程、難易度の高い仕事なのだと改めて思いました。また、途中で受験する「医師国家試験」は、合格するためにはしっかりと勉強をしておかなければなりません。私は小学校在籍の頃から日々の勉強を欠かさず行ってきましたが、約5年後に受験する医学部入試のためにも、中学校、高校とより一層努力を重ねていきたいと思います。先生は、自分をよく知ることが大切、とおっしゃっていました。私は、自分自身のことはよく知っているつもりでしたが、まだ自分で気づいていない部分もあるのかもしれないとふと思いました。先生に今回教わったように、自分をよく理解し、様々な価値観で物事を考え、自分の枠を超えていき、温厚篤実な心療内科医を目指していきたいです。

 中1-1    僕が医学セミナーを受けて思ったことは2つあります。1つ目は、医師にも色々な種類があるということが分かりました。僕はこれまで医師と聞くとドラマであるような手術室で人を手術しているイメージがありました。しかし、今回の講話を聞いて高屋敷先生のような病院まで来れないような人の家に行って治療するなどといった様々な医師の種類があって、その種類で治療する場所や治療方法が変わっていくということが分かりました。2つ目は、医師になるために必要なことについてです。その中でも、まずは学び続けるスキルが必要だと思いました。医師というような職業は、教科書がない仕事で高屋敷先生が言っていたように医師になった後でも分からないことはたくさんあると思います。そこで、分からないからいいやで終わらせずに調べるなど色々してみていくためにはこのことが必要だと思いました。そして、その他にコミュニケーションがあります。医師は、患者さんと1対1で話したりします。そこで、上手く話ができない先生だったら他の先生に診察して欲しいと思われてしまいます。僕は、人前で話をしたり発表したりするのがあまり得意ではありませんでした。しかし、中学校に入って新しい友達が増えたり、前で発表する機会が増えたりして少しは得意になりました。これからも機会を増やしていって患者さんと上手くコミュニケーションが取れる医師になれるようにしていきたいです。今回、医学セミナーを受けて医師になるために大切なことをたくさん学びました。その多くが当てはまるようになりたいです。

 
 中1-2    今回の高屋敷先生の講話は、自分の医師になりたいという思いを確信させてくださるものでした。高屋敷先生は、医師としての日々を楽しいものだと笑顔でおっしゃっていました。私は、今回の講話を聞くまで医師は睡眠時間も少なく、人の命を守るという精神的にも肉体的にもきつい大変な仕事だと思っていました。ですが高屋敷先生から、その辛さ以上に楽しさがあると聞き、印象も変わりました。具体的に例を5つほど上げてくださった中、一番医師になりたいと確信させた例は、講話の最後の方におっしゃっていたものです。人の人生に寄り添えることができ、いつか死んでしまう人間の最期まで「その人らしく」生きることを支えることができ、患者と一緒になって笑ったり、泣いたりすることができるとてもやりがいのある仕事だとおっしゃっていて、私も医師になりたいと思いました。どんなに辛いことがあっても患者さんの「ありがとう」という一言だけで、頑張ろうという気持ちになれる。また、生涯学習、やりがい、社会への責務などの様々なアイデンティティがある数少ない仕事の1つですし、自分の枠を超えて様々な価値観を知れたり、永遠に学ぶことができるというのは、貴重な経験ですし、楽しいと思います。ですが、一方に人の命を守るということに重大な責任があることは当たり前です。人と話すコミュニケーション能力や学力も必要ですので、今のうちに、読書をしたり、人の話をよく聴いて、道徳心を養いたいです。

 中1-2    僕は今回の講話で、あまり知らなかった総合診療科などについて知ることができました。また、医師として働くことの素晴らしさも知ることができました。医師はたくさんの人の人生に寄り添えることができたり、学び続ける責任とやりがいがあることがわかりました。僕はあまり医師がどのような立場なのかが分からなかったのでたくさんの人の人生に寄り添うことができることが素晴らしく思えました。そう考えると、医師というのはとても責任がかかるのだと思います。また、医師という職業は、ただ単に技術があればいいということではなく、精神的な接し方やコミュニケーション力が必要なのだと分かりました。自分はあまり関わりを持たない人とコミュニケーションを取るのが苦手だと思うので今のうちからいろんな人と話してコミュニケーション力を高めていきたいと思います。そのためには先生がおっしゃっていたように自分についてもっと知り、様々な価値観を身につけたいと思います。医師はいろいろな世代の人を診療するので自分の価値観だけではなく、様々な価値観を知ることが大切なのだと思います。今江戸取にはたくさんの先生や同級生、先輩達がいるのでそのような人たちとたくさんコミュニケーションをとってどんどん成長していけたらいいなと思います。

 中1-2    今日のセミナーで総合診療科について学べました。総合診療科は、場を診る、まるごと診る、ずっと診ることが大切です。例えば、ある村があるとします。その村には色々な症状を持った患者さんがたくさんいます。皮膚科だったら皮膚のことについては診療できますが、それ以外の診療はできないです。なので村の人たちは自分の症状にあった病院に行きます。でも、総合診療科だと色々な症状の患者さんを診療することができます。また、患者さんが複数の症状を持っていて、どこの診療科に受診したらいいのか分からない時にも総合診療科が役に立ちます。患者さんが急に分からない病気にかかっても迷いなく病院に行けるように総合診療科はあります。まだ僕は何の診療科にしたいかを決めていませんでしたが、先生の話を聞いて総合診療科にしてみたいと思いました。そして、医師という仕事のやりがいについても学べました。先生はたくさんの人の人生に寄り添えて、職場を離れても、自分の中に職業人としてのアイデンティティがあるということにやりがいがあるとおっしゃっていました。医師は患者さんを最後まで「その人らしく」生きることを支えることができてやっと一人前になれます。当たり前ですが、医師は生涯学習ををしなければなりません。他にも、コミュニケーション能力や、体力も必要です。失敗は未来への鍵なので、何事にも恐れず、自分の夢を叶える努力をしていきたいと思います

 中2-1    私は今回の講話をお聴きして医師になるには勉強だけではダメなんだと思いました。もちろん勉強は大切だし絶対に欠かせないものだと思いますがそれ以前に学び続ける姿勢が大切であると感じました。医師という仕事は医学部に合格しても国家試験に合格してもどんなにキャリアを積んでも日々勉強し続けることになる仕事だと思います。だからこそ誰かに言われて勉強したり分からない問題をすぐに解答解説を見てしまうのではなく、自ら考え、時には仲間と相談しながら自分なりの答えを作れるようになりたいです。またこの仕事はコミュニケーション能力も必要だと思います。一緒に働く病院スタッフや患者さん患者さんの家族など多くの人達と上手く連携を取らなければならないと思います。なので今のうちからグループワークやクラスのイベントなどには積極的に参加し、より多くの人と関わりチームワークを取れるようにしていきたいです。その中で信頼関係を築いて周りから必要とされ、誰からも信頼されるような人になりたいです。そして、患者さんのことは主となる病気や怪我だけでなくその病気や怪我による心の不安や家族の方までしっかり支え、寄り添うことができるようになりたいです。医師になるということは簡単なことではないし、なってから苦労すること辛い経験も沢山あると思います。しかしこの仕事をすることでこの苦労や辛さの何倍ものやりがいを感じられます。だからこそ私はこの夢を絶対に諦めたくないし、もっと頑張らなければと思うことが出来ました。これからも夢に向かって全力で努力していきたいです。

 中2-1    私は、今回の医学セミナーで高屋敷先生のお話を聴き医療者に患者さんに対してできること、そしてどんなふうに医療をできるかについて教えて貰い、自分自身でも考えることが出来ました。医療関係にできることとして最期まで「その人らしく生きる」ことを支えることとおっしゃっていました。それは、今の自分たちの生活でもできることもあると思います。周囲の人の自分とは異なる価値観に気づき、自分でもそれを認められることで相手がその人らしくあれると思います。また、今の私たちが将来医師になるためにできることとして、明確な答えがない問を多面的に考える、自ら問いをたてることを教えてくださいました。様々な視点で物事を考えてみたり答えがはっきりしない物にも自分なりに考えてみたり周りの人の意見を聴くことで自分自身の意見をはっきりできるようにこれからは意識して考えてみるようにしたいと思いました。また医師にとってとても大切なコミュニケーション力、仲間とのチームワークも大切にしていきたいです。自分から積極的に話してみたり周りの人を見て主体的に行動してみたり仲間のためになれるようにクラスの一員として行動することで高めていきたいと思います。これからは、たくさん色々なことにチャレンジして自分を知り、たくさんの経験を通してどんな困難にものりこえられる力を高めていきたいです。そして、自分に今できることがわかり、これから実際に実践していきたいです。

 中2-1    僕は外科、精神科に憧れを持っていました。しかし今回、総合診療科という科とともにその総合診療科が今一番必要とされているということを講話で知り、総合診療科という科に興味がわきました。なのでもっと詳しく調べてみようと思いました。総合診療医は、患者さんの心身の健康面、家族関係、就労、経済状況などを多角的に診て、その人が望む暮らしを送れるように、あらゆる専門医や協力者と連携します。しかし全てが全て連携しているわけではなく、おおむね外来の9割の患者さんの治療に、主治医として継続的に関わっています。よくある疾患を中心に、急性期から終末期まで、内臓疾患から軽度の外傷疾患まで、年齢に関わりなく、多くの疾患や健康問題に対応できる基本的臨床能力を備えています。いろんな患者さんに対応できるレベルの高さが総合診療の強い所です。しかし僕はその強みを手に入れるためにはやはりもっとたくさんの事を学ばなければいけないと思い総合診療科は大変だと思うとともにいろいろな面に立ち合えるためいろんな失敗、成功をして大いに成長すると思うと自分もやってみたいなと思いました。僕は将来医師になった時を考えた時に患者さんの家族さん達に「家の人は本当に死んでしまうのしでしょうか。」「家の人は助かりますよね?」などと質問されたときにどういう風に答えたらいいのか悩んでいたのですが高屋敷先生の「今の自分が正しいと思う事を言う」という言葉のおかげで自分の中の曇っていたような感情が晴れました。最後に医師になるためには勉強もしなければなりませんがコンピテンシー、リテラシーも伸ばさなければいけないのでこれからの学校生活で伸ばしていこうと思います。

 中2-2    私はいままで、総合診療科についてほとんど何も知りませんでした。今回、高屋敷先生の講話をお聞きして、病気を治すだけが医師の仕事ではないということがとてもよく分かりました。それは総合診療科以外でも同じことだと思います。そのため、私は次の4つの力を身につけたいと思います。1つ目は「学び続けるスキル」です。テストのためだけの勉強ではなく、自ら問いをたてたり、明確な答えがない問いにチャレンジしてみたいです。2つ目は「コミュニケーション力」です。医師だけでできることは医療のうちのごくわずかなので、チーム医療を円滑に進めるためにコミュニケーション力とても重要だと思います。3つ目は「自分を知る力」です。自分の良い所も悪い所も素直に受けとめて、改善したり伸ばしたりすることによってより良い結果をら導くことが出来るはずです。4つ目は「困難を乗り越える力」です。困難を乗り越えるには強い精神力や行動力なども関わってくると思うので、難しそうですが積極的に身につけたいです。私はこれらの4つの力はすべてコンピテンシー、リテラシーに関係していると思いました。まずは自分を知るということを日々の課題として、それから自分にとって効率のいい勉強法やリテラシー、コンピテンシーの身につけ方を探していきたいです。そして、将来はやるべきことはしっかりこなして、医師としての日々を楽しめたらと思います

 中2-2    今回医学セミナーに参加して、医師になるためにはどのようなことが必要なのか、医師の生活はどんなものなのか、総合診療科が今必要とされているのはなぜなのか知ることができました。特に印象に残ったお話は2つあります。1つ目はいましている勉強がなんのためにあるかです。私は高屋敷先生のお話をお聴きして中学高校の勉強は大学受験のためだけにあると思っていましたが、その後の何かを学ぶために利用するためにあると知ることができました。中学の勉強は将来使わないから勉強しなくても良いと言う人もいますが、将来自分が好きなことを学ぶために必要不可欠なんだとわかりました。これからは自分の夢を見据えて勉強に取り組みたいと思います。2つ目は地域医療についてです。前から地域医療について興味があり、ドクターヘリを使った救命救急しか調べたり、作文にしたりしませんでしたが、今回のお話をお聴きして今地域医療では総合診療科の医師がとても必要とされていることがわかりました。私は総合診療科という名前しか知らなくて、どのような医師なのかはわかりませんでした。しかし、今回総合診療科の医師がどのようなものかを知り、とても尊敬すべき医師だと思いました。今の日本の地域医療を発達させるには総合診療科の医師は必要不可欠だとわかりました。今回高屋敷先生のお話ではたくさんの事を学びました。今回学んだことをこれから自分の夢をかんがえる時に経験として利用していきたいです。

 中2-2    僕は医師に必ずなりたいとは思っていませんでした。それどころか先生から医師の大変さを医科コースに入ってから教えられ、自分には医師は向いていない職業だとも思い始めていました。医師は一生勉強で休む暇もない大変な職業というように医師の大変な点については詳細に教えられ、医師になって良かった事についてはやりがいがあるなど曖昧な言葉でしか教えられませんでした。しかし、今回来て講話をして下さった高屋敷先生は医師になる方法とさらに先生や他の人が言う医師のやりがいについてを詳しく話して下さいました。僕は何故最近あまり医師になろうとする意欲が薄れて来たのかを振り返った際、医師になる道が一本道で自由度が全くないものだと勘違いしてしまっていたからだと気づきました。医師になる道を今回詳しく話されていたので聞くと、医師には治療だけではなく研究の職業があることを初めて知りました。僕は昔から研究が大好きで今でも気になることはまず実験しています。なので、僕は今年の目標として医師でありながら研究ができるというのを詳しく調べようと思いました。次に前にも述べた医師のやりがいについてです。僕の中での医師の印象は診察室や手術室などで一人の患者と向き合い、診察や治療などをし、終わったらその人の事は忘れるなどの薄い関係をしていく職業だと思っていました。しかし、高屋敷先生の職業は総合診察医という職業で聞いたことがなかったのですが、この職業は人との繋がりだけでなくその地域まるごとを診て、さらに人の一生のようにずっと診るというのに興味を惹かれました。僕もこの職業のように知らないことがまだまだありました。もっと医師に対する知識を身に着け、将来について考えたいと思います。

 中3-1    今回、医学セミナーの講話をお聞きして、医師となるための道を再確認し、また、医師になりたいという気持ちがさらに高まりました。医療関係の仕事は、患者や患者の家族に寄り添い、学び続ける責任とやりがいを持つ職業だと思います。患者の命に係わる医療関係の仕事の人々が、学ばずに、知識が足りなくては、患者の命が危険にさらされます。そのため、医師は常に学習し続ける必要がある職業なのだと今回の講話で改めて感じました。しかし、何かを続けることは、決して簡単なことではありません。なので、学生である今のうちから、先生もおっしゃっていた「学ぶ」というスキルを身に着けたいと思います。また、私は講話中に先生がおっしゃっていた、「無駄なことはない」という言葉が心に響きました。どんなに面倒くさいことや、いやだなと思うことでも、いつかは自分の経験になって、自分のスキルにつながってくると思います。今までは、こんなことやって意味があるのだろうかと思うことがありました。しかし、やっている時点で意味はあるのだと今は思います。だから、これからは何に対しても全力で取り組み、自分がそのことに意味を持たせることができるようにしたいと思います。医師としての日々は楽しい。そう思うことができるのは、患者さん一人一人にちゃんと向き合っているからだと思います。ちゃんと向き合うためには、学ぶスキルとコミュニケーション力、困難を乗り越える力が必要です。医師になるために、これからも何事にもがんばっていきたいと思います。

 中3-1    医師になるには、人格が大事。このことはいろんなところで言われてきました。そのために中学、高校でしかできない経験をしたほうがいいとも言われてきました。私は今中学2年半を振り返ってそのような経験ができているか考えた時、ほんの少ししかできていない気がしました。しかし、これからは自分から向かってできる経験よりも、立ち向かわなければいけない困難の方が多くなるのではないかなと思います。高校に上がれば、いろんなことが自分の責任になります。私は今回の講話をお聞きして、困難がふりかざされたら、喜んで立ち向かえるようになろうと決意しました。また、先生が医師は、職場を離れても職人としてのアイデンティティを持っているとおっしゃっていたのを聞いて、あらためて素晴らしい職業だなと感じました。私は、自分だけの特徴やアイデンティティを答えることができません。それは中学に入ってからの私の悩みでもありました。だからこそ、先生の言葉はとても心に響き、医師になりたいという気持ちがいっそう強まりました。これからは、いろんな経験を自分からして、自分の強みが何なのか、逆に弱みは何なのかをもっと具体的にはっきりと理解できるようにしていきたいと思います。今回の講話は、自分の夢がどんなものなのか、それに向けて自分が何をしなければいけないのか気づくことができました。今後も、いろんな方からの講話から様々なことを吸収していきたいなと今回の講話をお聞きして感じました。

 中3-1    私は今回の医学セミナーで「医師になる」ということの厳しさを今まで以上に感じました。私は今まで医師になる、という漠然とした目標しか持たずに生活していました。しかし、研修ではご遺体を解剖するなど生半可な気持ちでは越えられないような事が沢山待っていることを知ると、もっと医師を目指すものとしてしっかりしなければ、と気が引き締まりました。また、高屋敷先生がお母さんが急に倒れた時に気が動転してきちんと心肺蘇生が出来なかった、と後悔しているのをお聞きして私が実際そのような場に出くわした時、私はちゃんといつも通りの処置が出来るのかと不安になりました。しかし、そのような時のために医師は日々勉強し、努力するのだと先生はおっしゃっていました。数年前にも似たようなことを聞いたことがあります。その人は、勉強が周りよりちょっと出来るから医師になろう、という考えで医師になって欲しくない、と言っていました。私は今回改めて医師は才能があるというだけでなく、人知れず努力をできるような人じゃないと駄目なのだと知りました。また、今回私が高屋敷先生の講話を聞いて特に心に残ったのは、「立派な医師になるためには沢山の辛いことを乗り越える努力をしないといけないけど、その努力はいつか患者さんやその家族の方々の笑顔になる。」というお言葉です。私はあまり努力をするのが好きではなく、できる限り楽に、簡単に成果を出したいと常に思っていました。しかし今回この言葉を聞いて努力をもっとしよう、と強く思いました。今回の貴重な経験を無駄にしないよう、日頃から色々なことをよく考えながら生きていきたいと思います。

 中3-2    今回筑波大学の高屋敷先生のお話を聞き、医師になりたいという気持ちがより一層強まりました。医師になると人の命を預かっているという責任感を感じることが出来たり、仕事がオフの時も人の命を救わなければいけないという社会への責務を果たすことが出来ます。これはとても素晴らしいことです。また高屋敷先生が所属している総合診療科にも興味を持ちました。私は今まで小児科になりたいとずっと思っていました。しかし今回のお話で、総合診療科はどんな健康問題を持っている患者を見ることが出来たり、その患者の症状を見てどの科に見てもらうべきかを判断する重要な役割を担い、将来の日本で最も医師が必要になってくる科と聞き、とても興味を持ちました。そして私がもう1つ、高屋敷先生のお話を聞いて興味を持ったものがあります。それは地域医療についてです。それまでそれほど医師という夢を強くは志していなかった高屋敷先生が、強く医師を志すようになったきっかけが、医学生の時に北海道を訪れた際に、地域医療の素晴らしさを見たからだとおっしゃっていました。地域医療では、看護師や理学療法士、介護士などの他の医療従事者とのチームワークがより一層必要とされてきます。コミュニケーション能力や団結力が大事ということです。私はそういう力に自信があり、自分には地域医療が合ってるのではないかと思いました。今回のお話は自分の道の考えの選択肢を増やしてくださった、良い機会になりました。今回のお話を踏まえて今後、自分の人生について考えていきたいです。

 中3-2    今回の医学セミナーでは、「総合診療科」という部門について学ぶことができました。父の働いている病院は総合病院ですが「総合診療科」という部門はありません。そのため、あまり馴染みがないのですが、今回のお話を聞いて、「総合診療」がどのような部門であるか学ぶことができました。総合診療医は、患者さんの心身の健康面、家族関係、経済状況などを多角的に診て、その人が望む暮らしを送れるように、病気の種類を判断し、専門医との架け橋となる医師です。今回、説明のあった「総合診療医」は患者さんを長い間診ていくわけですので、高いコミュニケーションに加え、患者さんからの信頼も必要となります。総合診療医がいなければ、成り立たない病院があるのも確かです。僕は将来、臓器移植外科医になるのが夢ですが、臓器移植は医師・看護師を含めた医療関係者の他に、患者さんと第三者のドナーがおり、様々な人との繋がりが大事です。僕は、臓器移植をまさしく「チーム医療」であると考えています。臓器移植はチーム医療であると僕は考えているため、医療関係者と患者さんの容体を共有したり、患者さんの家族とお話をしたりと高いコミュニケーション能力と他人からの信用が「臓器移植外科医」にも求められています。そのため、将来、人とのコミュニケーションが問題なく取れるよう、中・高時代から鍛えておく必要があります。また、医学部に入るだけの学力も必要です。ですから中高時代は、部活と勉強の両立をし、まずは医学部合格を目指したいと思います。

 中3-2    今回の、医科講話では、総合診療医の先生にお越しいただき、お話をお聞きしました。今までぼくは、総合診療医は、テレビでもやっているように、様々な身体の不具合、患者さんの様子から、ほかの専門医のかたでは分からなかった病名を導き出すことが仕事かと思っていました。しかし、今回講話を聞いた先生は、それだけではなく訪問診療をされていて驚きました。大きな病院で診療する医者しか世の中にいなかったら、家から外に出るのがおっくうになってしまった高齢の方は、なかなか医者に診てもらうことができません。そう考えると、これからの少子高齢社会では、総合診療医の存在はとても大事になってくると思います。講話の中で、最後まで「その人らしく」生きることを支えることが、総合診療医にとって必要とありましたが、総合診療医は、患者さんの心と身体の健康、家族関係、経済状況などをあらゆる角度から診て、その人がしたい暮らしを送れるように、あらゆる専門医などと連携して、より良い解決方法を見つけなければありません。患者さんの幸せな最期を、本気でコーディネートする仕事というのは、決して簡単ではないはずです。それを楽しんでこなしていた先生は、精神力、体力ともにすごいなとやはり思います。僕も、医師を目指している一人として、今から精神力、体力を鍛えることはもちろん、ものごとを多面的にとらえて解決する力や仲間と協力するチームワーク力を伸ばしていきたいと思いました。