筑波大学医学群との 高大連携プロジェクト

第1回目

1. 目的 幅広い教養と豊かな人間性、医師としての責任感や高い倫理観を養い、自ら考え解決するために必要な基本的知識と、建設的に行動できる態度と習慣を身に付ける。

2. 実施者 筑波大学 医学医療系 教授 高橋 智

3. 日程 7月20日(土曜日) 13時00分 〜 14時30分 (90分)
(大ホールにて講義:講義テーマ『基礎研究について:ゲノム編集』)

4. 参加生徒 高等部2年生 (58名)
2年1組 男子13名 女子17名 合計30名
2年2組 男子12名 女子16名 合計28名

 ※ 第101回全国高等学校野球選手権 茨城大会(笠間市民球場)の応援のため、生徒会・吹奏楽部員など一部生徒は、不参加となっています。


講義風景

         
 筑波大学 医学群 高橋 智 先生です。研究分野は、病態医化学・発生生物学・免疫学・解剖学など多岐に渡っています。筑波大学との高大連携プロジェクトは、今年で3年目となりました。    近年では宇宙動物実験を行っており非常に多忙な先生です。また、日本学術会議医学・医療領域におけるゲノム編集技術のあり方検討委員会の特任連携会員としても仕事をされていました。    高橋先生の講義を聴く生徒たち。メディカル・サイエンスでは、再生医療など新しい技術が社会に与える影響や倫理面を中心に学んでいますが、高橋先生の講義では実際の基礎研究に関する内容が多く、興味を持ちながら話を聴いていました。
         
         
 中国でのゲノム編集による女子の誕生について質問をする生徒。様々な点で生殖細胞に施すゲノム編集は多くの倫理的な問題が生じることを学びました。    マイクロインジェクション法の様子を動画で見せて頂きました。非常に簡単な方法でゲノム編集ができることを知りました。その為法整備など多くの課題があることも教えて下さいました。    医学研究を行う上で、ロボトミー手術を例に挙げて、研究者としての好奇心だけでなく将来の社会に与える影響の大きさなど教えて頂きました。人間を対象とする医学研究の倫理など強調されて講義は終わりました。


生徒の感想
 ●  メディカル・サイエンスの石原先生の講義などで「キメラ」という用語を知っていましたが、実際にネズミの写真を見せて頂いたり、動画での実験操作を見て少しイメージを正しく持つことができるようになりました。

 ●  遺伝子改変によってエイズという病気が治ったとしても、将来もしかしたらそれが原因で新たな病気に罹りやすくなることに気づかされた。高橋先生のお話はとても興味深いものでした。8月の筑波大学医学群の見学では高橋先生の研究室も行けるそうなので、今から楽しみとなりました。

 ●    いろいろな質問に答えて下さって、医学に更に興味を持ちました。医療や研究分野だけでなく、先生の個人的な質問に関しても答えて下さったので嬉しかったです。臨床医という道だけでなく、生命現象を研究していく基礎医学の研究医という道もあるのだと知ることができて良かったです。また、最近話題になった中国でのゲノム編集の問題点や、(ロボトミー手術を例にした)新しい技術への倫理など考えていかなくてはいけない問題など教えて下さいました。有り難うございました。

今後の予定

 回 数  日 程  会 場  時 間 ( 予 定 )  内容
 第2回目  8月8日(月曜日)  筑波大学  10時00分
 10時00分 〜 10時30分
 10時30分 〜 12時00分
 12時00分 〜 13時00分
 13時00分 〜 15時00分
 附属病院けやきプラザ待ち合わせ
 田中 誠 医学類長のご講演(204教室)
 医学群見学(高橋 智 先生)
 昼食(医学食堂)
 生命科学動物資源センター見学 (高橋 智 先生)
 第3回目  8月9日(火曜日)  筑波大学  10時00分
 10時00分 〜 12時00分


 12時00分 〜 13時00分
 13時00分 〜 15時00分
 附属病院けやきプラザ待ち合わせ
 国際統合睡眠医学研究機構見学
  林悠先生の講演
  センター内の見学
 昼食(医学食堂)
 病院見学(総合臨床教育センター 瀬尾 恵美子 先生)
 第4回目  10月19日(土曜日)  江戸川学園取手高等学校  13時00分 〜 14時30分
             (90分)
 基礎医学(宇宙実験)に関する講演
 (筑波大学 医学医療系 教授 高橋 智)