いのちの学習会

中等部2・3年生

 1.目 的  医療従事者を目標とする生徒に対して、「いのち」や「人権」について考え、自他の生命を尊重する心を育み、自分の進路に対する意識を一層高めることを目的とします。

 2.会 場  中等部2学年【中等部31期生】
 江戸川学園取手中・高等学校 ジュニアスタディールーム

 中等部3学年【中等部30期生】
 江戸川学園取手中・高等学校 オーディトリアム大ホール

 3.参加生徒  中等部2学年【中等部31期生】
 1組(34名) ・ 2組(35名)  合計:69名

 中等部3学年【中等部30期生】
 1組(41名) ・ 2組(41名)  合計:82名

 4.日 時  2018年10月20日(土曜日) 13時00分 〜 14時00分

 5.講 師    中等部2年生
 見目 政隆 先生:NPO法人ハートtoハートジャパン理事、臓器移植患者団体連絡会幹事、厚生労働省厚生科学審議会専門委員(臓器移植)
 
 中等部3年生
 井上 貴昭 先生:国立大学法人筑波大学 医学医療系 救急・集中治療医学 教授

なお、この行事は「公益財団法人いばらき腎臓財団」(http://www.iba-jinzou.com/)の支援を受けて開催することができました。

中等部2年生 【中等部31期生】

         
 見目 政隆 先生からは、ご家族が日本でなくアメリカで移植をされた話を伺いました。当時の日本では幼い子どもに対する臓器移植が様々な問題があって困難だったそうです。    当時の日本の移植の現状とアメリカの差について具体的に教えて下さいました。新しい医療分野で保守的な日本と科学の進歩においてある程度の犠牲を許容する海外との取組の違いについて考えさせられました。    日本の法律改正に関する活動などについても教えて下さいました。当時の国会は議員が積極的に動いてくれず、世論を動かしていく難しさなど話をして下さいました。

生徒の感想

 ●  実際に親族の中で臓器移植された人のお話を聞くことで、医師側の目線だけでなく、家族側の目線でのお話しを伺うことがことができて様々なことを感じました。そして現実の厳しさを知ることができました。

 ●  去年の「いのちの学習会」で知れなかったことを具体的に聞くことができて良かったです。海外ではどのように臓器移植がされているのか、ルールなどを知ることができて良かったです。日本では臓器移植に対して消極的であるため、他の国に行って移植する例が多く、これからは日本でも積極的に臓器移植ができるような国になって欲しいと思いました。

 ●  臓器移植の体験談を聞くことができて、とても興味を持つことができて良かったです。今回の「いのちの学習会」では、初めて家族側の意見を聞くことができて臓器移植について考えさせられました。

 ●  今回の「いのちの学習会」でさらに命の尊さを感じることができ、これを機会に「意思表示カード」について前向きに家族と話しあってみようと思いました。

中等部3年生 【中等部30期生】

         
 井上 貴昭 先生からは、救急医学とはどんな学問なのか? ヒトが生きるメカニズムといのちを守るための考え方など教えて下さいました。    先ずは、自己紹介からはじまり、救急医からみた臓器提供についてのお話しがありました。そして、「いのちをつなぐバトン」について教えて下さいました。    1年生ではレシピエント(移植医)の話を聴き、今年の3年生ではドナー(救急医)の方から見た臓器提供に関しての勉強を行いました。医師の複雑な思いや悩みも知ることができました。井上先生の一つひとつの言葉が非常に重く感じました。

生徒の感想

 ●  どんなにベストを尽くしても救いきれない命があることを知って、胸がいっぱいになりました。救急医療にとても興味があったので、今回のお話しはすごく貴重なものとなりました。本当に有り難うございました。

 ●  臓器移植に関しては、移植医から移植医へと受け継がれていく、希望ある「いのちのバトン」であることを理解しました。井上先生が担当した臓器提供患者が7名で、それによって救われた命が24名であったことに驚きました。「いのちのリレー」は1人から複数の人へとつながっていくのだということを改めて感じることができました。

 ●  今回の「いのちの学習会」を通して、臓器移植に対する様々な立場の考えや思いを知ることができました。とても内容が濃い学習会でした。医師という仕事の尊さや素晴らしさを改めて感じることができました。今まで、救急医療に対しては怖いというイメージを抱いていました。しかし、今回の「いのちの学習会」を通して、格好良い医師の姿に触れました。自分も将来なってみたいと思いました。先生の話術が巧みで、夢を目指す上でのモチベーションが上がり、とても良かったです。

 ●  いのちのバトンについて学ぶことができ、自分も臓器提供意思カードを保有したいと思いました。とてもいい経験となりました。有り難うございました。


なお、中等部1年生【中等部32期生】は、12月1日(土曜日)13時00分 〜 14時00分 に「いのちの学習会」を行う予定です。